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札幌・円山生活日記

「アニメージュとジブリ展」~サッポロファクトリー3条館3階特設会場~

本日はサッポロファクトリー3条館3階特設会場で開催中の「アニメージュとジブリ展」鑑賞です。1ヵ月を超える会期に油断していたら会期末になってしまいました。

サッポロファクトリー3条館3階の特設会場に入るとネコバスがお出迎えです。フォトロケーションで会場内は指定場所のみ写真撮影可能です。

実は迂闊にも1978年創刊の『アニメージュ(徳間書店)』という雑誌を知らず本展タイトルの『アニメージュ』は一般名詞でジブリ作品を紹介するミニ・ジブリワールド展だと思っていました。
ところが実態は雑誌『アニメージュ』の創刊当時から1980年代に焦点を当て編集長の鈴木敏夫氏が後の「ジブリ」につながる高畑勲・宮﨑駿両監督を見出し「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」の映画製作に至るまでの道のりを中心に紹介しています。

雑誌『アニメージュ』は「宇宙戦艦ヤマト」の大ヒットによるアニメブーム勃興期の1978年に日本初の商業アニメ専門誌として創刊。

アニメファンと作り手の架け橋となる企画を続ける中で『アニメージュ』は1979年4月から放送が開始されたテレビアニメ「機動戦士ガンダム」に注目し雑誌をあげて全面的に応援しました。

ガンダムブームの表れである「ガンプラ(ガンダムのプラモデル)」の初期モデルよる「機動戦士ガンダム」の名シーンを立体で表現したジオラマ。

『アニメージュ』編集長の鈴木氏は編集活動を通じて知り合った宮﨑駿監督と高畑勲監督の才能を見出し活躍の機会を提供します。そして誕生したのが1984年の映画「風の谷のナウシカ」 。『アニメージュ』を発行する徳間書店と広告代理店の博報堂による製作委員会方式で宮崎監督が監督・脚本、高畑勲監督が製作を務め、86年の「天空の城ラピュタ」はじめその後のジブリ作品につながっていきます。
造形作家・竹谷隆之氏による「風の谷のナウシカ」の「風使いの腐海装束」と「朽ちゆく巨神兵」のジオラマ。

「風の谷のナウシカ」背景画。


宮崎監督がCM用に製作したワンダーシップ号模型と「天空の城ラピュタ」のジオラマ。それにしても「ルパン三世」や「じゃりン子チエ」など人気漫画のアニメ映画の監督を務めていた高畑・宮崎両監督の才能をアニメ映画を見て『彼らにオリジナル作品を撮らせたら面白いだろう!』と発見した鈴木編集長の目利き力に驚かされます。

そしてジブリ作品のポスターの数々でした。見終わった時にはミニ・ジブリワールド展ではなく本展「アニメージュとジブリ展」のサブタイトル一冊の雑誌からジブリは始まった”を実感します。そんな展示会でした。またアニメブーム勃興期からのアニメ作品のポスター、セル画、関連グッズなどのコレクションも多く展示され見応えがありました。ありがとうございます。

最後に・・雑誌『アニメージュ』が高畑・宮崎両監督のアニメーション作品を主体として制作する時代は終わったものの、現在に至るまでジブリやジブリ作品と『アニメージュ』とは密接な関係を続けているとか。その特徴的な例が1993年映画「海がきこえる」。『アニメージュ』に連載された氷室冴子氏の青春小説をジブリ若手監督の望月智充氏でアニメ化した作品。原作・氷室冴子&監督・望月智充、 北海道出身の二人のクリエーターが生み出した新世代のジブリ作品だそうです。

「アニメージュとジブリ展」
会場:サッポロファクトリー3条館3階特設会場
(札幌市中央区北2条東4丁目)
会期:2024年5月24日(金)~7月7日 (日) 《会期中無休 》
開館時間:平日 12:00~19:00/土日 11:00~19:00
※入館は閉館の30分前まで
主催:HTB北海道テレビ、TVhテレビ北海道、 北海道新聞社、 道新文化事業社
後援:北海道教育委員会、 札幌市、 札幌市教育委員会
企画協力:スタジオジブリ・ 三鷹の森ジブリ美術館
協力:徳間書店、 マクセル、 特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構 企画制作:ニュートラルコーポレーション
公式X: @animage_ghibli
(2024.7.5)

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