ひまあるならポチね
おじいさんとの対話 1
病気礼讃の弁
himaari:えーーと、急におたずねいたしますが、いろいろ質問などさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。まずは、病気というものについて基本的なことをお伺いしますね。病気に罹ると僕らは一生懸命病気と闘おうとします。だから「闘病」と言って、病気に負けてはいけない、自分を励まし、奮い立たせてがんばるのです。家族も友人も励まします。「病気に負けてはいけないよ。最後まで闘うんだ!」と。映画やテレビのドラマでもずっとそうして来ましたし、僕らは決して病気になど負けてはならないのです。
おじいさん:ほほーう、病気と闘うのかね君は。ほーーう、病気という悪魔と闘う精神と言えばかっこいいが、わしから見たらナンセンスだね。
himaari:えーー!それはないでしょ。病気になってそれに負けないようにがんばるんですよ。闘ってはおかしんですか?
おじいさん:なあに、わしらからみればこれ程間違った言葉はないんだよ。まったく病気の根本原因を知らない為とはいいながら、こちらから言えば「愛病」といい度い位だね。
himaari:え、なに!? ・・・・・あいびょう
おじいさん:つまり病は「愛すべきもの」「ありがたいもの」、「感謝すべきもの」と思うのが本当であるからだよ。
himaari:感謝ですって! そんなひとが居るんですか、この世の中に!?
おじいさん:本質を知ればね。ところが医学においては、一度病気に罹るや悪い意味に考えてしまう。ちょうど悪魔が体内に入り込んだかの様に心配する。
himaari:そうです。僕らは悪くないのに病気という悪魔が入り込んで・・・
おじいさん:よく「病魔」という言葉を使うがその意味であろうし、又「闘病」という文字も敵が体内内に侵入したので味方の肉体と大いに戦うという意味であろうから実におかしなしな話である。
himaari:どこがおかしな話ですか?
おじいさん:それは吾々の人体には始終毒素が溜り易く、それがある程度を越えると活動に支障を及ぼすから、その毒素を排除すべく、自然作用が起り働くのに差支えない程度に清めてくれるのだよ。それで健康体になるのであるが、その毒素排除には幾分の苦痛が伴うので、その苦痛を称して病気といったのだよ。だから、病気程結構なものはない訳で、まったく神様が人間の健康を保持せんが為お造りになった事がよく分るであろう。
himaari:うーーん、健康保持の為に病気があるーーーーとは、いかにして?
おじいさん:何よりも病気の際、痰や鼻水が出たり、盗汗をかいたり、下痢、嘔吐、痛み、痒みみ等の症状にみても汚いものが色々の形になって出る事が判るのである。だからその場合、苦痛を有難いと思って少し我慢さえすれば、割合楽に相済み、後は体内が綺麗に掃除されるから健康は益々良くなるのである。
himaari:そう言えば、鼻みずにしても黄色くなったり、汚い痰が出たり、下痢になりますね。
おじいさん:以上の如く、人間にとってこれ程結構なものはないとしたら病気になったら喜んで大いに祝うべきたね。だから、感冒でも結核でも伝染病でも結構、大いにおいで下さいと歓迎する位だ。
おじいさん:そんな心境にはとてもほど遠いですけど、これが真実なら「闘病」とか「病魔」などという言葉を使わないで済みますね。しかし病気を歓迎する気持ちには未だなれませんけど。
おじいさん:でも、これはとても大切なことなんだよ。病気の不安感から解放されるだけでも病気の回復には大きな力が加わるものだからね。
himaari:そうですね。その考え方は病気の焦燥感や不安感などよりもずっと良い影響を与えますね。病は気からという様に人の気持ちが大いに影響しますから。「病気よありがとう」か。大いなるプラス思考ですね。
おじいさん:これは本当のことだからね、最初は半信半疑でも試しにやってご覧。病気に感謝してね。病を愛すれば愛するほど早く治るというものだ。
himaari:嫌だと思ってもですか? でも試してみますかね。言われてみれば、風邪などひいた時に濃い鼻水が出ると嬉しくなるかも知れませんね。「要らないものがどんどん出てくる。ありがたいね」ってぐあいにですか。
おじいさん:実際にありがたいと思う想念でさえも症状が軽くなるからね。ところが世間一般を見るとどうだろうね。風邪をひかないようにと言って年がら年中ビクビクもので、結核は恐い、伝染病に罹ったら大変だ、外出から帰ったら必ずうがいをしろ、手を洗えなどと面倒くさい事を言ったり、マスクを掛けさしたり実にうるさい話である。
himaari:そうなんですね。あのO-157の時も大騒ぎでした。それに今回のSARS騒ぎなどを見ていると決まってそうなんですね。果たしてマスクや手洗いがウイルスや細菌予防にどれだけ効果あるのかな?風邪やインフルエンザなどが流行すると罹った人は嫌われ者扱いになりますからね。「病魔をうつすな!」って具合に。
おじいさん:それは伝染病を恐怖しているからじゃ。そして、政府は政府で毎年何百億の無駄な金を使って大騒ぎをしたり、お医者はお医者で年中七難しい顔をして顕微鏡と首っ引きしている有様は、こちらからみればかわいそうどころか馬鹿馬鹿しくてお話しにならないのだがねえ。
himaari:ええーー、そこまで言う!でもお話の通り、毎年莫大な研究費を使い、予防接種を繰り返し行なっているにもかかわらず、感染症は一時消えたと思いきやこの頃は増えてきたようです。エイズにしても、未だに効果ある治療薬など出来たものはないですね。結局は無駄なお金を使って無効な研究をして来たんでしょうか。国民医療費三十兆円。毎年ですから三年で九十兆円、五年で百五十兆円。
ふーーーー。
おじいさん:ここでちょっと気づいて欲しいのだがね。君は今どこで話して居るんだったかね。
himaari:あ、そうか。半世紀前のおじいさんのところにお訪ねして居たんでしたっけ。
ということは・・・・・あれから、ちっとも変わっていない・・・・のでは?
おじいさん:そうだよ。それに気づいたら、もっと真剣にわしの話を聞いても良いだろう。
いつも上の空で聞いているように見えるのだがね・・・・・
himaari:あ、いや、その・・・・
今回はどうもありがとうございます。ではまたお尋ねします。 さよなら。
おじいさん:(無言)・・・・・・・・・
・・ということで、途中でちょっと通信不能になってしまいました。また次回にでも再び「トンデモ医学論」をテーマにお伺いします。
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