理不尽ダイブ

親に、理不尽な怒られ方をしたことありませんか？
きっと、みんな幾度となく経験あると思います。

代表的なもので言えば兄弟なんかで「あんたはお兄ちゃんなんやから
弟にやらせてあげなさい」みたいなヤツです。
目の前に並べられたプレゼントが２択だった場合、たいていの場合
弟は欲しいものを手に入れ、年上のほうは上記のような理由で
譲らされたりします。

もっとも、うちの兄は「弟は兄が欲しがるモノを無条件に欲しがる」という
性質を利用して、先に欲しくないほうのものを「これがいい」と指差し、
僕が「じゃあそれがいい！」と言うとまるで我慢したような顔で
譲ったフリをして意中のモノを手に入れるという人だったので
僕は弟でありながら実質的にはあまり得をしていなかったような気もします。

さて、僕の記憶の中で「最も理不尽な怒られ方」をした話です。

小学生の頃、リビングでテレビを見ていました。ファミコンをしていたかも
しれません。背後には、台所。母がいました。
台所で何か作業をしていたように記憶しています。
台所まではまあ、５、６メートルぐらいはありました。


「カタッ」と小さな音がしました。
そのときの記憶はスローモーションですが、僕が台所のほうを振り返ると
冷蔵庫の上にあったクッキーの丸い缶がまさに落ちるところでした。
なぜ落ちたのかわかりません。もともと傾いていたのでしょう。
母は冷蔵庫のすぐ横にいましたが、落ちるのには気付いてなかったようです。

あ、と思う間もなくクッキーの缶は床に落ち、
ガッシャーンという音とともにクッキーが床に散乱しました。
小学生ならではの、「あ～あ」みたいな顔を僕が浮かべたその瞬間、

母は鬼の形相で僕を睨み、

「あんた、なんでパァーっと走ってきてダイブして取れへんのーーッ！」



すごい理不尽でしょう。

皆さんは理不尽な怒られ方したことありますか？