「揚げ玉」などと勝手に名前をつけてしまいましたがw
今回はここ、サラマンカの美味しいピンチョを1つ2つご紹介。
(まあ…一生行かないトコのグルメ情報を聞いても…と
思う方もおられるでしょうが、そこは笑ってお納め下さいw)
スペインのバルというもの、何軒か行くと、どこも大体
定番の、万人受けするピンチョが並んでいるのが常…と知る。
そのうち、なるべくちょっと変わったものを…と物色
し始め、あちこちに訊き回り、
「あそこの○○が絶品」
「あの店のコロッケは先代からのレシピで…」
などの情報をゲットしようとする自分の情熱、炎の如し(爆)。
…ということで前出の「揚げ玉」
なぜ謎なのかというと…
「どっちもレシピを絶対教えてくれない」から!
以下にご紹介。
(※注-私はどこのマワシモノでもありませんので…w)
● “プルガ”という名の謎の揚げ玉
場所は「ラ・カサ・デ・ラス プルガス」
サラマンカの中心となるマヨール広場から徒歩数分。
いくつかのレストランが並ぶあたりにある、
クラシックなレストランバル。
入り口すぐがバル部、になっており、まずは
ここカウンター当たりに座って位置確保をする。
目の前にきらめく出来立てのピンチョに目もくれず、
「プルガを下さい」
と静かに注文して待つ。
その間に“プルガって何て意味だっけ”と辞書で調べて
独りで怯えないこと。
ここでの意味は、“蚤(のみ)”じゃありません。
“ほんの小さな一口の”の意味合いで、他の地方では
プルガというと一口サイズのミニサンドが出てきたりしますが。
で、間もなくモノが出てくる。
揚げたて、アッツアツのものをしばしさまし、
中を開けて見ると、なんかパテ状の…なんだろう?
一口…美味しい。
まろやかでクセがなく、旨みが結構ある。
で…何でできているのか…
(ツナみたいな食感があるような…ないような)
(肉肉しくはないよな…)
結局分析しているうちにあっという間に終わる。
そしてこれの作り方も、原材料何かも教えてくれない。
“いや、決して怪しいもんじゃないですよ”というだけで、
「サラマンカ南部にある○というバルの奥さんのオリジナルレシピ」
「知り合いが1ヶ月タダ働きするから教えてくれと請うても首を
縦に振らなかった」
と聞いた話にも益々神秘性が加わるというか…
まあそんな大げさなもんでもないけどw
お店の屋号にもなってるこの揚げ玉ピンチョ、誰か謎を解いてくだされ!
●ピミエントという謎の揚げ玉
もう一軒はやはりマヨール広場のすぐ隣にある老舗、
「プルス・ウルトラ」。
サラマンカに残る、数少ない老舗中の老舗。
このネーミングといい(スペイン歴史好きの方ならはっ?!となるだろう)
古めかしい店内といい、いかにも昔のスペインバルだ。
アニス酒のレトロ広告がなかなかいい。
数々美しく並べられた冷製ピンチョらも魅力的なのだけれど、
ここでもそれには目もくれず。
「ピミエントください」。
と常連のごときふりをして注文する。
客のほとんどが注文するゆえ、あつあつのそれが常に盛られた
銀皿から、2つほどを爪楊枝に刺してさっと出してくれる。
ここでも「ピミエントってピーマンじゃないの?」
とか思ってる暇はない。
開いて冷めるのをしばし待つ。
何かオレンジ色のクリームパテが入っている。
こちらは塩が効いててピリから。
ピーマンの味など一ミリもしないが、美味しい。
この滑らかさは、じゃがいもでもなし…ラードでもなし
何なんだろう…とやはり分析してるうちに食べ終わってしまう。
そしてやっぱりレシピは謎。
う~んどうしてもしっぽがつかめない。
誰か教えて~!
●そしておまけ、これは珍味揚げ玉
ついでにもう一つ、ピミエントと共に人気なのが
やはりこの揚げ玉。
これは謎ではなく、珍味。
中身は豚の脳みそ。
下拵えに非常に手間がかかり、最近では
なかなか家庭で作ることも少なくなったと聞くが、
レストランではしばしば見かける。
隣国フランスでも結構食されていると聞いてたけど、
実は私、今更ながら初挑戦で食べてみる…
…お…これは…
魚の白子?にすごく近い!
薄い塩味、たんぱくながらもクリーミーな舌溶け。
臭みはまったく無い。美味しい!
例えてみれば、待ち合わせにわんぱく男子が来ると思って構えていたら、
やってきたのは儚げで可憐なお嬢さん、みたいな(謎の例えw)
この突然のエレガントな味に満足し、
揚げ玉ツアーはクチビルをピカピカにして終了。
嬉しいのはどれも注文してから揚げてくれる、もしくは
揚げたてほやほやを出してくれること。
カリッとしてて、ほくほくで、味は謎。
機会があったらぜひお試しを~!
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