うちの近所にこじんまりした図書館がある。
建物の前は環状道路で、車の通りもけっこう激しい。
道沿いの同じような建物の並びがふときれて、小さな広場になり、そこを初めて
通る人は“お?”と視線を上げる。
ガブリエル・イ・ガラン市民図書館
なんだかそこだけ大正ロマン~な建物。
取り残されてしまったような世界。
あの童話、「ちいさいおうち」をちょっと思い出すな~(自分どんだけ好きなんだ、岩波子どもの本w)
玄関あたりには数体の彫像。
男性の像はこの図書館名となる、ホセマリア・ガブリエル・イ・ガラン氏(1870-1905)。
サラマンカ南東の小村出身の詩人であり、農村の人々の生活感、宗教心、伝統を根底にした
朴訥かつ繊細で、雄大な作品を生み出した作家として知られる。若くしてこの世を去った彼を惜しみ、
有志らが当時寄付を募って建てたもの。後に近く公園からこの場所に移され、今に至る。
現在のように市民図書館となったのは1987年であり、よって内装には建設当時の面影はなし。
1階のメインは児童図書館となっており、午後は軽やかな子供のひそひそ声で溢れかえる。
ここが建てられたのは1915年(大正4年)あたり。
なんと救護所、入院を伴わない病気や怪我の手当てを施す施設として建てられたとのこと。
2階建て+地下。上階は薬品の研究室として使用されていた。
レンガに花崗岩、そして地元ビジャマジョール特産の砂岩を組み合わせた、モダンな外壁。
当時流行のネオゴシック建築といいますが…どこらへんがだ?上部の何本もある柱みたいなのとか
縦長の窓とかかな?
しかし救護所にしては随分ゼイタクな…という感じですが、
実は建設当時も、それでずーいぶんモメたらしい。
市民の救護所ってのに…なんでこんな金持ちの別荘みたいなの建てた?
そもそもなんでこんな郊外に!(←100年前は結構街はずれだったらしいです…)
などと随分非難されたらしいですな。
ちなみに救護所時代?(1947年)の写真↓
ほんと周りなんにもないしw
隣とに比べると立派過ぎるし。
今じゃこの裏にコンビニあって、前には中古のゲームショップあって~とか…
はは…なんだか悲しくなるね。
参考HP
http://salamancatierramia.blogspot.com.es/
http://salamancaenelayer.blogspot.com.es/