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池田城は、釜池の南方に見える城山(標高375m)山頂に主郭を置いた山城である。城山山塊は凝灰岩質からなり、和田川源流の大谷や向谷、西入谷、よし谷が入り込んで、分岐した尾根を形成している。池田城の城郭は、この地形を巧みに利用して作られ、その跡を今日なお多く留めている。
主郭から釜池方向に至る北方尾根には、五段の曲輪が階段状に連なり、続いて、堀切になった通路や、竪堀・土橋等が設けられている。釜池のそばの高台には、物見の曲輪もあったとみられる。
池田集落の方向に下る東側の二つの尾根には、それぞれ階段状に副郭が設けられている。西方のよし谷側には、千畳敷と称される最も広い曲輪がある。各曲輪は帯曲輪や堀切・通路等によって、分離と連結が図られている。主郭から南方へ、座主坊や上末の集落に通じる山道があり、ここにも竪堀や土橋等が備えられている。
池田城の攻防についての史料には、越後の上杉謙信が越中攻略を繰り返していたころ、この地域の国人であったとみられる寺嶋職定が、永禄12年(1569)に出した文書に「池田城内云々」と書いたものがある。また、佐々成政が弓庄城攻め天正11年(1583)を行った際「池田と申す城」も戦場になったという記録が残っている。
江戸時代の「城郭館跡由来書上帳」には、「金森中務居城云々」と書かれているが、土地の伝承には、当時の寺跡・城主の馬つなぎ場の所在や、間道を敵に教えた玄海婆の話等がある。立山町教育委員会、、、現地説明板より
場所は富山県中新川郡立山町池田
北陸道立山ICから県道3号線・6号線(富山立山公園線)にて南下し、「寺坪交差点」から県道157号線(寺坪上市線)に入ります。「栃津川」を渡り90mほど進むと、県道169号線(米道上瀬戸線)分岐があるので右折。そのまま道なりに進むと立山町「上瀬戸」の県道168号線三差路に突き当たります。
県道168号(小又下段線)を右折し道なりに進むと「立山カントリークラブ」を右手に見ながら池田集落に向かっていくことになります。
池田集落に入る直前に小川に架かる橋があります。
橋の手前の側道を右折すると「池田城」の大きな看板(標柱)が建っています。
林道を少し登ると城址入り口の案内板と、現地説明板が建っています。
車は少し先の道幅が広くなったところに停めることができました。
城址入り口の案内に従って山道を進みます。
すぐに池(釜池)に突き当たりますので左折
(右手には作業小屋が建っています)
左に曲がるとすぐに尾根に登るためのアルミ製梯子が設置されています。(写真失念)
ロープも付いているので安心です。
池を右手に見ながら細い尾根を登って行きますが、一本道なので迷うことはありません。
いよいよ城域が近づいてきました。
ここで当日の行程を縄張り図で示します。
佐伯先生作図、安田城資料館提供資料より(ブログ管理者加筆)
最初に現れたのは「櫓」
この先、要所要所にこのような立派な案内看板が設置されています。
釜池のそばの高台には、物見の曲輪もあったとみられるそうですが、今は藪に覆われ眺望はありません。
「土橋」
馬の背尾根の両側を削り土橋状にした防御施設
「堀切」
尾根を切断した防御施設
「空堀」
北側の尾根の守りが固い
また「土橋」です
両側の竪堀で尾根幅を狭めています
西側竪堀
ここからが郭が築かれた城山で、大きな空堀で守りを固めています
尾根は山の中腹に突当り、裾野を堀で遮断し、高い切岸を登ったところに曲輪が並びます。
正面には現在アルミの梯子が取り付けられ、登っていくと「五郭」から「四郭」「三郭」「二郭」「主郭」へと頂上に向かって雛壇状に配置されています。
主郭への登り口は二つあって、この梯子がかかっている登り口を分岐点として、山裾を反時計回りに回り込むと「三郭」から進入し「二郭」「主郭」へと至ります。
自分は直登せず、山裾を回り込むことにしました。
しかし西面の藪が酷く、案内看板も無いため登城道が分かりません。
踏み跡らしきものを辿って登るとようやく視界が開けてきました。
三郭切岸
「三郭」
さらに上を目指して回り込むと二郭に至ります。
二郭切岸
「二郭」
そして最後にたどり着いた
主郭台地
「主郭」
奥まった場所に城址碑と説明板が建っています。
主郭先端から南尾根方向に一段下がった場所に平坦地があります。
さらに南尾根へ降りてみました。
南尾根防御線
尾根を断ち切る連続した堀切がみどころです
その1
その2
そして切岸
ここから主郭に戻り、東側の帯曲輪へ向かいました
直接降りるルートが分からなかったので一旦「四郭」へ降りることにしました。
ここからが往路とはは反対周りになるコースです。
急な切岸にはロープが取り付けられています。
降り立った先の削平地は「四郭」
さらにもう一段下の削平地にロープ伝いに降りていきます
東側斜面に彫り込まれた「竪堀」
かなり大規模で深く彫り込まれています
「五郭」
五郭竪堀
五郭に架かる梯子を下りると元の分岐です。
往路・復路でぐるっと回ってきたことになります。
急で高い切岸なので二連のアルミ梯子がかかっており、ロープも併設されています。
当日の行動をマップに落とし込むとこうなります。
ヤマップより
後で知ったのですが、この山にはクマがいるようです。
北尾根の堀切手前辺りで、木から降りてきた真っ黒なクマと遭遇したそうですが、幸いにもクマは向かってこずに曲輪がある堀切の方向へ移動していったそうです💦
熊対策の鈴は必須アイテムです。携帯ラジオで音声を流しながら行くとか、最終兵器の「熊撃退スプレー」を持参するとか、身を護る対策が必要ですね。
【池田城】
《いけだじょう》
名称(別名);
所在地;富山県中新川郡立山町池田
城地種類;山城
標高/比高;375m/120m
築城年代;永禄年間
廃城年代;
築城者;寺嶋職定(神保氏の重臣)
主な改修者;
主な城主;寺嶋氏
文化財区分;町指定史跡
主な遺構;曲輪・堀切・竪堀・土橋
近年の主な復元等;
※出典、、、
地図;
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