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品質保証(その4:品質保証活動の独立性)

製品の合否判定を公正にするために、
品質保証部門は設計部門や製造部門から独立した組織としなければならない。
品質を作りこむのは設計部門であり、製造部門である。
その品質を第三者としての立場で冷静に合否の判定をし、
製品の改善や作業の合理化などのアドバイスを客観的に行うためにも、設計、製造部門から独立した形でなければならない。
独立とは、合否の判定に対し、設計、製造、管理部門からの、指示や干渉を受けないことである。
すなわち、品質保証部門は他部門からの指示や干渉を受けることなく、
顧客の立場に立って製品の合否に関する厳正な判定を下す権限を有する。
品質保証活動する担当部門の者が公正に業務を遂行していく上での「基本的な心得」を下記に示す。

【基本的な心得】
○疑うことから始めよ:
こうなる筈だ、こうであろうと言う推測はいけない。
もので確かめ、実測で裏付けることに労を惜しむな。
○疑わしきは罰せよ:
大丈夫だと確信できないものは不合格にせよ。
良否の分からぬものは出荷するな。
○納期、費用で妥協するな:
納期、費用は理由にならぬ。
品質が第一である。
○常に顧客の立場に立て:
メーカの一方的な言い分は厳につつしめ、
性能、安全性、保守性等も顧客は満足するかを考えよ。
○臭い物に蓋をするな:
失敗は即刻素直に報告せよ。
判断できぬものは自分勝手に処理するな。
上長に指示を求めよ。

【公正な合否判定】
企業にとって原価も納期も大切であるが、
品質保証活動は品質最優先(QF:Quality First)で考えなければならない。
製品の品質が低いことで企業の業務処理能力や生産能力等が麻痺し、
競合他社への顧客流出を招くなど取り返しのつかないことが起きている。
品質が維持できなければ、大企業と言えども破産しかねない。
合否の判定は品質保証部門の最大の職責でありこの判断を誤ってはならない。
このためには、品質の作り込みと不良の作り込み低減に積極的に取り組まなければならない。
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