これも、京都新聞2016年11月5日の記事から
川村妙慶さん1964年北九州市生まれ。アナウンサーとして活躍後、真宗大谷派僧侶になられた方。
川村さんに寄せられる悩み相談の共通点は「自分で答えをもっていて決めつけている」ということ。「こうあるべきだ!」と決めつけてしまうと、その答え通りにならない現実に対して腹立たしかったり、悲観したりして悩んでいるのだと。これに対して川村さんは自分中心に○か×かで答えを出さないようにするともっと楽になるよ、と声をかけられている。
「我」という字には「戈」という武器が潜んでいるように、自分を守るために相手を攻撃する時がある。自分の言動を正当化したり、注意されるとき素直に聞けなかったりするのも、この「我」の作用。
また、「高慢」にも、他者と比較して優越感を抱いたり、劣等感を感じたりすること。
「我慢」とはそんな心の働きが自分の中にあることを謙虚に認めることだ、と言われる。そうすれば周りの人のことも、認められるようになる、って・・・。これは、なかなか難しいですな・・・。
自分の「我」を押しつけるのではなく、また、人を上から見たり、下から見たりせずに、手を取って水平線を自分の荷を負って歩いていきたいものである。
川村さんは「これからが、これまでを決める」という言葉を最後に贈りたい、といわれている。過去は変えられないけれど、これからの生き方次第で「これで良かった」という喜びに変えていくことができる。
過去にどんな苦しみや悲しみがあっても、一人一人が「幸せ」と思える人生を創っていくことができたら、素敵だな。