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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

高校野球地方大会 伝統のライバル対決に燃ゆ!

2016年07月27日 | 高校野球

盛り上がっています、高校野球の地方大会。

どの大会も最終盤を迎えていますから、
連日白熱した戦いの様子が伝えられています。

そんな中で、
昨日のハイライトはといえば、
鹿児島大会決勝戦。

決勝のカードは、
選抜出場校にして連覇を狙う鹿児島実と、
3年ぶりの甲子園を狙う樟南。

言わずと知れた”鹿児島の早慶戦”です。
(最近はこういう言い方、しないですね。今風に言うと、”鹿児島クラシコ”ってところですかね。)

70年代から、
両校は鹿実・久保、樟南・枦山の『全国でも知られた名将』同士が、
まさに『ここだけには負けらんねえ』とライバル心むき出しで競い合ってきました。

こんな40年にもわたるライバル対決が今年の決勝で再現。

そして今年の決勝は、
両校の長い歴史にもなかったような、
球史に残る大激戦となりました。

『活発な打線を軸に、打ち勝つ野球』が看板の鹿実。
一方『安定感のある投手を盛り立てて、ロースコアを守る』樟南の野球。

そんなチームカラーの違う両校だからこそ、
その対戦は本当に毎回興味深いものになります。

今年の決勝。

24日に行われましたが、
両校の意地のぶつかり合いはすさまじく、
延長15回を戦って決着はつかず。
1-1で、
26日に再試合となりました。

そして迎えた再試合。

これもまた、
最後の1球まで試合がわからない、
素晴らしい戦いでした。

樟南の先発は前の試合で10回を投げた浜屋。
鹿実の先発は丸山。

今一つの出来だった両先発に対し、
両校打線が活発に攻撃を仕掛けて5回まで3-2と樟南のリード。

しかし5回、
鹿実は無死満塁の大チャンスをつかみました。

ここで樟南は先発浜屋から、
2本柱のもう1本である畠中をつぎ込んできました。
この畠中が、
チームのピンチを救う見事すぎるピッチングを披露。

この大ピンチに3人を打ち取って抑えると、
最後まで完璧に相手を抑え切り、
1点のリードを守り切った樟南が、
歓喜の甲子園をつかみました。

浜屋・畠中の2本柱は強力。
樟南は波に乗れば、
甲子園でもかなりやれる戦力ですね。

今回の対決は、
過去2季連続甲子園出場の鹿実に対して、
まだ一度も甲子園の土を踏んでいない樟南の選手たちの勝利にかける執念が、
ちょっとだけ上回ったといえるでしょう。

とはいえ、
鹿実の方も9回2死から1塁にランナーを出し、
次打者が内角球を肘にあて勝利への執念を見せたところなど、(結局四球は認められずボールの判定)
ひりひりとした気迫が画面を通して伝わってきて、
しびれました。


一方宮城では、
準決勝で県内の『頂上対決』ともいえる、
仙台育英vs東北
の対戦がありました。

こちらも70年代からずーっとライバル関係が継続。
『この対決に勝った方が甲子園』
という流れでずっと県大会を戦ってきました。

そして、
県内というよりも東北初の真紅の大優勝旗はわが手で・・・・・
という意識も強く、
両チームともに切磋琢磨しながら全国の舞台に挑んでいっています。

両チームともに、
全国の頂点に手をかけたことがある、
”東北の雄”ともいうべきチームです。

年代によってくるくると『優勢な方』が入れ替わる両チーム。
近年は、
昨年全国準優勝の仙台育英が優位に進んでいましたが、
今年は春の東北大会を制した東北の巻き返しも期待されていました。

その両校の対戦。

やっぱり大激戦になりました。

中盤にお互い点を取り合って3-3のまま延長に突入したこの試合、
決着は11回でした。

4-3のサヨナラ勝ち。
東北は実に7年ぶりの甲子園を、
寸前まで手繰り寄せました。
決勝でもしっかりとした戦いで、
聖地への切符をつかみ取ってほしいと思っています。


夏の大会でのライバル対決。

今年も各地でまた、
いろいろと繰り広げられました。

代表的な、
奈良の天理vs智弁の対決。

毎年若干天理が優勢に進めることが多かったのですが、
今年は智弁学園が春の選抜を制し、
満を持して夏の『ライバル対決』に臨んできます。
どうなるでしょうか。


クラシックな対決といえば、
静岡で静岡vs浜松商という、
オールドファンには懐かしいライバル対決もありました。

ここのところ実績で大きく水をあけられている浜松商でしたが、
今年は乾坤一擲の戦いを繰り広げて、
優勝候補の静岡を倒すというOBが雄たけびを上げそうな結果を導き出しました。


”広島の早慶戦”広島商vs広陵の戦前から続くクラシック対決は、
今夏は実現しませんでしたが、
その代わりに昨日の広島大会決勝で、
如水館vs広島新庄
の戦いがありました。

この対決、
地元では有名な『迫田兄弟』の監督対決です。

広島商の監督時代に全国制覇の経験を持つ如水館の兄・迫田監督に対して、
実績では劣る広島新庄の弟・迫田監督が勝利をおさめ、
連覇を果たしました。
今年は堀投手を擁して、
自身初の全国制覇を狙いに行きます。

青森で20年来のライバル関係にあり、
今年は選抜にアベック出場を果たした八戸学院光星と青森山田は、
結局直接対決はなし。

両校が20年かけて種まきをしてきた青森県の高校野球のレベルが上がってきて、
必ずしも両校が決勝対決できるとは限らなくなってきたことが、
なんだか両校とも、かえって誇らしいのではないでしょうか?


関東でもファンが”血沸き肉躍る”ライバル対決はたくさんあります。

全国でも注目されるのは、
神奈川の横浜vs東海大相模
の対決でしょう。

一昨年、昨年と東海大相模が横浜に対して連勝しているこの対決。

80年代からずっと横浜に夏の大会で勝てなかった東海大相模がその呪縛を破ったのは、
相模が菅野(巨人)をエースに立てた07年の準決勝。

この試合のいまだに語り草になる『振り逃げ3ラン』で東海大相模が久しぶりに横浜から勝利をもぎ取り、
08年、09年と雪辱されるものの、
10年には一二三投手を擁して決勝で横浜を破り、
ついに30年来の悲願の夏の甲子園をつかみ取り、
波に乗って甲子園の決勝まで駆け上がっていきました。

翌11年に東海大相模は選抜で優勝するものの、
夏の大会5回戦では横浜が完ぺきな試合ぶりを披露して”選抜覇者”を攻略。
1-3と返り討ちにして、甲子園をもぎ取りました。

その後は14年、そして昨年と2年連続で東海大相模が横浜に快勝し、
甲子園の切符をつかみ取っています。
そして昨年は、その余韻をかって45年ぶりの全国制覇まで駆け上がりました。

ここ10年ほどは、
両校はほぼ互角の対戦結果となっており、
このライバル対決はそのレベルの高さとも相まって、
浜スタを超満員にする、
神奈川大会の看板カードです。

もちろん多士済々のチームが集まる神奈川大会。
この両校だけが覇権を独占しているわけではないのですが、
『やっぱり夏は、横浜と東海の試合が見たいよなあ・・・・・』
というのが神奈川高校野球ファンの偽らざる本音。

今年は昨年同様、
両校のチーム力に若干の差があるので、
『どっちが勝つか・・・・・』
とならないかもしれませんが、
やっぱり両校のユニフォームをグラウンドで見ると、
ワクワクが止まらなくなるのが常です。

今年の対決があるとすれば、
31日の決勝戦です。


西東京では、
クラシックな対戦とは言えないかもしれませんが、
早実が東東京から校舎の移転で西東京に移ってきてから、
早実の日大三の両校の対決が、
『毎度おなじみ』
になってきています。

実績では小倉監督率いる日大三が群を抜いており、
今年も一昨日敗れたとはいえ、
15年連続4強以上という、
120校を超えるマンモス大会にあっては『ありえないほどすごい実績』を残し続けています。

一方の早実は、
『強い年と弱い年が、結構はっきりしているチーム』
という感じで、
早く負けるときはあっという間に大会から姿を消していますが、
波に乗った時はものすごい力を発揮するという感じです。

面白いのは、
両校が夏の大会で対戦するときは、
日大三の小倉監督がものすごく早実に苦手意識を持っているということです。

あの全国制覇した2011年のチームですら、
西東京大会決勝の早実戦では打線が沈黙。
後にも先にも、
あの全国を揺るがせた2011年の日大三打線が沈黙したのを見たのって、
この試合だけです。

昨年も準決勝で対戦して、
日大三は前の試合までの猛打が嘘のように打線が沈黙。
0-2で敗れ去ってしまいました。

この大会で、
早実投手陣が相手を完封したのって、
後にも先にもこの試合だけでした。
日大三戦以外では五試合で22失点もした早実投手陣に、
あの猛打の三高打線が完封されるなんて。。。。。。。

ちょっとショックな試合でした。

両校の直接対決となると、
早実は持っている力以上のものを出すが、
日大三は持っている力が出ず、空回る。。。。
そんな印象のある、西東京の”両雄対決”です。

現在ちょっと退潮傾向にある日大三と、
いよいよ『清宮の年』になる早実の来年の対決、
結構見ものかもしれません。

初めてかもしれない、
『前評判は早実有利』
という中で行われるでしょうから、
いつもとは違う、意外な結果が出るかも。。。。。。


千葉では銚子商vs習志野という、
全国制覇経験を持つ両校の『クラシック』が注目された時期もありましたが、
銚子商がすっかりと千葉の覇権争いから姿を消していますから、
対決もままなりません。

習志野はどちらかというと、
ブラバンの演奏で注目を集めている昨今なので、
市船や市柏などとの『ブラバン対決』の方が、
注目を集めている感じですね。

山梨では、
常勝の東海大甲府が、
山梨学院大付に完敗。

しかしこの両校、
これから『2強』として競り合っていきそうですね。

青森などのように、
『この対決に勝った方が、全国上位を狙っていける』
ということに、どうやらなりそうです。


石川では、
一昨年9回8点差逆転、
昨年は反対に9回4点差逆転と、
2年連続でものすごい終盤の大逆転を演じた星稜と小松大谷が、
3年連続で対戦しました。

今年はさすがに最終回の大波乱は起こりませんでしたが、
新たな石川大会の『夏の風物詩』ともいえる対戦になっていきそうで、
楽しみではあります。

富山のまさに”早慶戦”である両商対決、
富山商vs高岡商は、
今年は準々決勝で実現。

昨年の甲子園代表である高岡商が若干有利かという声もある中、
富山商が伝統の意地を見せて4-1と快勝。


新潟の両雄、
新潟明訓と日本文理の『頂上対決』は今年は実現せず。

両校が県のレベルを大きく上げた功労校同士ですが、
今年は代表を争うまでには至りませんでした。

5年連続で決勝対決、
それも図ったように1点差決着がつづく高知の決勝対決、
明徳義塾vs高知の対戦は、
今年は実現しませんでした。

今年は高知が春季四国大会を制していたので期待していましたが、
ライバルにたどり着く前に敗退。

その代わりといっては何ですが、
昭和52年に『24の瞳』として有名になり、
選抜準優勝の大旋風を巻き起こした中村高校が、
その高知を破って明徳との決勝に進出してきました。

ものすご~~く、
注目しています。

なんとか難敵・明徳を下して、
日本最後の清流・四万十川のほとりから、
歓喜の初出場をつかみ取ってくれないかなあ。。。。。。

高知は結構沸いているかもしれません。。。。
現地の友人にちょっと、
探りを入れてみようかな?


そんなこんなで、
あと数日で全国の代表校、
出そろうんですねえ。。。。

今年は有力校がバタバタと倒れているのかな?

と思っていたら、
ここにきて実力校が相次いで甲子園への名乗りを上げてきています。

面白い甲子園大会になりそうな予感がプンプン。

おっとその前に、
地方大会のクライマックス、
見逃すわけにはまいりません。



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