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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

埼玉西武ライオンズ 大激戦のパ・リーグを制す

2019年09月25日 | プロ野球

マジック2でこの日を迎えた西武ライオンズ。

優勝争いとCS争い。
2つの大激戦がずっと続いていたパ・リーグの明日なき戦い。

この日を迎えるまで、
全く先の見えない試合を続けていた4チームがすべて相対する〝パ・リーグの一番熱い日〟。

まさかこの日に決着するだろうということは、
思っていませんでした。

西武が優勝するには、
この日の戦いに勝ち、
SBが負けるしかなく、
決着は仙台での最終戦にかかってくるのではないかというのがワタシの予想。

そんな中で始まった千葉と仙台の戦い。
もちろん両方の試合を映像で追いながらの観戦となりました。

まずは西武の打線が久し振りに爆発して、
前半で大量のリードを奪いました。
「いつ以来だろうなあ」
と考えてしまうぐらい、
打線の状態が落ちていたこのところの戦いぶり。

本当にこんな大事な試合で爆発するのか、
なんて選手たちの勝負強さには脱帽でした。

先発の〝負けない男〟ニールは調子こそ今ひとつながら、
やっぱり負けないピッチングを展開して、
粛々とイニングを重ねてくれました。

そして。。。
「こちらは勝ち」
がほぼ確定的になった後、
なんとも嬉しい場面が飛び込んできました。

仙台で楽天のウィーラーが、
SB・千賀からまさかの逆転2ランをレフトスタンドに叩き込み逆転!

そして追加点をも奪い9回を迎えるまで4-1のリード。
最終回を迎えました。

その最終回。

SBが楽天の守護神・松井を攻めて一点を返し、
なおもチャンスと意地を見せます。

ハラハラ、ドキドキ。

そして。。。

最後なんとか楽天が逃げ切って勝利。
この瞬間に西武の優勝へのカウントダウンが始まりました。

得点は12-4。

もう逆転される恐れもない中で迎える9回。
こんなに嬉しく、
気分のいい時間はありませんでした。

マウンドには西武の守護神・増田。
選手会長として、
平井とともに西武の「しんがり部隊」を一手に引き受けてきたこの抑えのエースがロッテの打線を3人で抑え、
歓喜の瞬間が訪れました。

優勝!
連覇!!

まさか、まさかの決着で、
思いもよらない優勝にたどり着いた西武ライオンズの選手達。
満身創痍の中、
本当によく頑張りました。

おめでと〜!

何度言っても言い切れないほど、
素晴らしいシーズンになりました。

そして指揮をした辻監督。
去年の悔しさを忘れず、
苦しいシーズンを乗り切っての連覇。
見事としか言いようがありません。

思えば今年、
ディフェンディングチャンピオンながら、
シーズン前こんなに評価の低いチームはなかったでしょう。

評論家の予想で優勝を予想した人はほとんどおらず、
数少ない優勝予想をした人たちもOBばかりというとこほが、
このチームの現状をあらわしていたでしょう。

そういうワタシも、
今年のペナント予想では西武の順位を3位としていました。

投打の軸がチームを離れたというのもありますが、
最も危惧したのは、
昨年が1年間すべてにうまく行き過ぎていたから・・・・・・ということ。

夢のような2018年のペナントレースから、
まさに現実に引き戻されたかのようなCSでの惨敗。

それらを加味してみると、
どうしても「連覇」を信じ切ることが出来ませんでしたね。


そして開幕を迎えた今年のペナント。
最初から敵地でのS組戦が組まれた今年の西武。
そして3戦ともに接戦を落として3連敗のスタートとなり、
「こりゃ、優勝どころかCSも危ないのでは・・・・・』
と思わざるを得ない暗黒のスタートとなってしまいました。

とにかく昨年もダメだダメだといわれ続けた投手陣。
そしてそこから”エース”菊池が抜け、
投手陣を支えたベテランキャッチャーの炭谷も抜けました。

さらにオープン戦からけが人も続出し、
厳しい戦いが始まってしまいました。

開幕時に先発ローテが期待されたのは、
多和田、榎田、内海の3人に、
今井、高橋、松本らの若手と外国人(ニール、郭)を組み合わせてなんとか・・・・・というもの。

しかし内海から始まり、
榎田が早々に離脱。
ニールは全くダメで『西武ダメ外人投手の系譜』を継いでいると思われたし、
期待の新人松本も離脱。

そこに持ってきて、
昨年”しんがり部隊”で活躍したヒース、マーティンの両外人が今年は全くダメで、
本当に投手は「どこをどう治していいかもわからない」ぐらいの酷さでした。

何しろ昨年の3本柱、
合計41勝を挙げた菊池、多和田、榎田がほとんどいなくなっちゃったという厳しさは、
想像を絶するものでした。

しかしそんな中、
復活した増田と鉄人・平井が来る日も来る日も投げ続けてくれて、
何とか打線がこの「超弱体投手陣」を支えて大きく負け越さず春、初夏を戦ってくれました。

今年の夏までは、
先発投手が序盤から炎上して壊した試合を打線が猛打で逆転してくれても、
せっかくのリードをまたまた投手陣がぶっ壊す・・・・・・・
そんな試合ばかりで、
何度『打線の心が折れないか・・・・・・』と心配したことでしょうか。

いや、それ以上にワタシの罵詈雑言の数も、
うなぎ上りでした。

そんな打線。

今年は昨年の打点王で中心を担っていた浅村がライバルの楽天に移籍。
西武相手には本当に気持ちよさそうに快打を連発して、
西武ファンのイライラは頂点に達していました。

浅村が抜けた3番に当初は秋山が座りましたが、
この秋山「ヒットメーカー」ではあるものの、
チャンスにはからっきしになってしまうバッターで、
ポイントゲッターとしての役割は果たせませんでした。
(最後の試合までほとんど「打点を稼ぐ」ところでは機能せず・・・・でしたね、昨日の試合を除いて。)

ホームラン王の山川も、
5月、6月ぐらいまでは気持ちよくホームランを量産していましたが、
内角攻めにあいバッティングを崩した夏場以降は、
その打棒がぴたりとやんで、
「あ~あ、4番がなあ・・・・・・・・」
と嘆かれる試合が多くなってきました。

その山川の失速を救ったのが、
『西武一筋18年』の大ベテラン中村剛也。

鬼のように強い「満塁男」が、
今年は棍棒を軽いバットに持ち替えて、
ホームランを狙わない「頼りになる4番」を夏場以降張り続けてくれて、
打線を一本の線にしてくれました。

中村が4番に座ってから、
西武は一気にスパークをかけて勝率は7割越え。
MVP級の活躍をしてくれました。

その中村を補完する役割を見事に果たしてくれたのが、
同期のベテラン栗山巧。

36歳にして勝負強いバッティングを見せて年間100安打を超えました。
ここぞという時に見せるいぶし銀の活躍が、
何度チームを救ったことでしょうか。

2塁にコンバートされ浅村の空いた穴を埋めたのが外崎。
今年前半はその守備の負担からか、
昨年開花した打撃に変調をきたして苦しみましたが、
中盤からは打棒も復活。
.273 26本塁打 90打点はもう、
超一流の成績だと思いますね。
しかも22盗塁と、走攻守の3拍子でチームを支えました。

走攻守といえば3年目の源田。
その華麗な守備はすでに「日本一」の称号を得ていますが、
今年はデッドボールで離脱するなど苦しいシーズンだったと思います。

しかし何度その守備に投手陣が救われた事か。
今年目標に立てた「失策を一けたで抑える」ということは、
現在9失策ですから達成できる公算が大となってきました。

打っても貴重なつなぎとして、
2番打者としての役割をしっかりと果してくれて、
3年連続30盗塁という足でも見せてくれました。
もう「日本のショートといえば源田」そんな風に認識されてきたと思いますね。

前半戦打撃で大いに苦しんだ金子。
昨年と同じ9番に座ってからは、
徐々に復調してきてしっかりとしたシーズンを送れました。
この金子の武器は何と言ってもその走塁と守備。

相手投手はこの金子を塁に出すと大変だということで気を使い、
ピッチングを崩すというシーンが何度も見られました。
そして守備では、
昨年に引き続き何度も外野でチームを救う超絶な守備を見せてくれました。

金子の守備範囲の広さと、
そして球際の強さは特筆もの。
現在のプロ野球でも最高のレベルではないかと思います。

惜しくも規定打席には届かなかったものの、
今年沢山の試合に起用されて、
31歳にして「実質レギュラー1年目」のシーズンを全うしたのが木村。
いろいろ文句もある選手ですが、
高い身体能力と実直な人柄がファンを増やし、
なくてはならないバイプレーヤーとなりました。

「5億円のベンチウォーマー」
とずっと揶揄されつつも人気の高かったメヒア。
「どっかでその存在感を、見せてくれよ」
と思っていましたが、
最後の最後、残り10試合を切ってから、
14日のサヨナラヒット、20日のサヨナラ2ラン、
そして23日の劇的な満塁一掃のタイムリーと、
立て続けにチームを救うひと振りを見せてくれて、
まさに「チームの救世主」となっています。

多分契約の切れる来年はその姿をチームで見ることはないと思いますが、
見事に思い出を残してくれました。


そしてそして。

何と言ってもというか、
誰が何と言ってもMVPはこの人しかないというのが森友哉。

1年間捕手としてホームを守り続けて、
満身創痍で首位打者に最も近い位置につけ、
23本塁打105打点。

文句のつけようのない成績です。

森も今年の頭ぐらいは、
本当に守備でチームの足を引っ張ることが多くて、
じゃkぅ対投手陣と相まって「バッテリーの弱さがチームの弱さの源」なんてささやかれていましたが、
それでも試合に出続けて3番打者としてバッティングでもチームに貢献する姿は、
チームプレーヤーとして一皮もふた皮もむけたシーズンだったと思います。

もとより打撃は超一流。
昨年の時点から「いつかは首位打者を取るのでは」とみんな思っていたと思いますが、
今年は一段とたまにコンタクトする技術が上がったと思わせる打撃でしたね。
あれだけ満振りしながらキッチリボールをとらえる技術、
さすがは大阪桐蔭の西谷監督が「歴代最強の打者」というだけのことはありますね。

キャッチャーとしては、
サブの存在である岡田が夏場に負傷して長期離脱を余儀なくされ、
実質「捕手ひとり体制」となってから、
本当によく頑張りました。

その姿から疲れているのは明白でしたが、
それでも頑張ってホームを守り続ける姿は、
神々しいものがありましたね。

森のみならず中村も金子も源田も、
足を引きずり歩くような姿が昨日の試合でも見えていましたが、
そんな中でもみんな満身創痍の体に鞭打って頑張ってくれましたね。

投手陣では、
平井、増田の頑張りにつきますね。

いまさら言うまでもありませんが、
ワタシは平井のこの姿を見て、
その昔巨人の王監督が、
来る日も来る日も「ピッチャー鹿取」と審判に告げ、
鹿取が滅私奉公のように頑張って投げ続けていた姿を思い出していました。

今年は投手陣の構築という点では、
本当に「チームの過渡期」を迎えていたと思います。

前半は故障での離脱者も相次いだし、
いいことは一つもなかったのですが、
そんな中実績のほとんどない投手が台頭してきて、
この9月になってようやく花が開きかけているという現実もあります。

3年目の今井、5年目の高橋光成がローテを守れるようになってきて、
本田、松本という生きのいい若手も1年間使われ続けることによって、
明らかにピッチングが変わってきました。

この年も近い4人の本格派が切磋琢磨して成長していく姿に、
西武が3年後に「投手の黄金期」を迎える予感も、
ほのかながら感じることもできました。

ほかに離脱している多和田、そしてリリーフに適性があると思われる19歳の平良なども絡めば、
来年はとても面白いことになりそうです。

辻監督が就任した一昨年、
同じぐらいの年の野手が切磋琢磨しながら、
一気にブレークしてチームの根幹を担いました。

山川、外崎、源田、森。。。。。。。

言わずもがなの現在の主力たちです。

その「流れ」みたいなものが、
来年は投手陣に現れる。。。。。。。。

来年の西武は、
今年よりもっと面白くて強い野球が、
見せられるかもしれませんね。

これがハマれば、
本当に「辻西武での黄金期」が、
始まるかもしれません。

西武ファンとしては、
本当に楽しみです。


ということで、
長々と書いてしまいましたが、
朝刊を読んでその思いを強くしました。

しかしまだ、
今年の戦いは始まったばかり。

昨年悔しい思いをしたCSで、
何とか今年はやり返して日本シリーズの舞台へ。

そしてそこで巨人を破り日本一を獲ってこそ、
西武ファンが「栄冠を勝ち得た」と言えるというものです。

まずはゆっくりと休んでシーズンの疲れを取り、
来るべき短期決戦に最大のパフォーマンスを発揮できるように。。。。。。

ワタシもチケットの手配が、
大変になる秋の到来です。

おめでとう!!!

そして、
ありがとうライオンズ!!!!!


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2 コメント

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おめでとうございます。 (hanahana)
2019-09-25 15:14:36
最大8.5ゲーム差をひっくり返してのリーグ優勝、お見事です。
菊池と炭谷、浅村が抜けた穴はとてつもなく大きかったはずですが、そのようなハンデをものともせず
打って打って打ちまくり、憎たらしい熱男、ギータのいるSBを引きずり降ろしての優勝。

羨ましいっす。気持ちいいだろうなあ・・・。


私の中でのまめちち様のイメージは、穏やかな論調でスポーツ愛溢れる、物静かな印象ですが、
ひとたびライオンズの事になると、どちらかというと手厳しいコメントが多くなるように思われます笑
とくに選手以上に、西武球団に対してのそれ。
しかしそれも愛があるゆえの叱咤激励。

なので今回の優勝に対しての喜びがひしひしと伝わってきます。

特に後半戦からの怒涛の追い上げでゴール寸前に差しきるという痛快この上ない優勝。(いいなあ・・・)
また、内容も奇跡のような逆転劇の連続。(いいなあ・・・)


しかしまだ日本シリーズに向けての戦いが残っています。
CSで去年の借りはキッチリお返ししましょう。



とにかく優勝おめでとうございます。

やはりライオンズは強くないとオールドファンは物足りませんね。



PS

ワタクシのほうはといいますと、クライマックス?ムリっしょ。むしろ出場しないほうがいいですね。
それよりも、鳥谷に次いでメッセンジャーともお別れすることになってしまいました泣泣泣。。。

明るい材料は近本ぐらいでしょうか・・・あと球児の復活かな。

ま、いいさ、ラグビー見るし・・・  笑

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やりました! (まめちち)
2019-09-25 16:51:35
hanahana様、温かいコメントありがとうございます。
昨日は思わずやった〜と声が出てしまいました。
今年はライオンズの戦力に最後まで自信が持てず、マジック1になっても全然安心できませんでした。
昔の森監督の時代なら、最後まで競り合えば負ける気がしないと傲慢にも思っていましたが、
いまや全く真逆で、競り合うとネガティブなことばかりが頭に浮かんで、
やられたところばかり想像してしまいます。
今年はそんな妄想以前に、まず優勝争いには絡んでこられないだろうと思っていたので、
ある意味落ち着いて野球を見られた気がします。
それにしても、選手の潜在能力には脱帽です。
そして、それを信じ切って、夏場までずーっと「勝負は8月過ぎてから。」と言い続けてどんなにピッチャーが打たれまくっても泰然自若としていた辻監督には感服しました。
hanahana様の言われる通り、ライオンズに対しては球団創設以来のファンなのでどうしても寛大な気持ちを持つのが難しく、辛口になってしまう自分がいます。
特に00年代になってからのチームには、一言どころか二言も三言も言ってしまって、収拾がつかなくなることもしばしばです。
しかしながら、辻さんが就任した一昨年からは、
選手達に勝負への執念が見えることもしばしばで、「チームが変わったなあ」と思っているところで、嬉しい限りです。
毎年毎年、よくもこんなに主力がチームをでたがるもんだなぁと思いながらも、
今年はどんなチームができるのか、
結構楽しみにしている自分がいます。
とは言え、
勝負に執念を持たないプレーが出始めたら、
また辛口のコメントが炸裂しそうですが。。。

とりあえず今日は、
喜びに浸っています。
でも去年の屈辱がありますから、
今年のCSは力が入っています。
勝たなきゃ〜ウソや〜。
今年こそやってくれ。
そしてあの巨人も、倒しちゃってね。
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