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第98回全国高校野球選手権大会  予選展望Vol5 ≪近畿≫

2016年06月24日 | 高校野球

≪第98回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望5 近畿 -





【滋賀】(参加54校) 
自信つけた滋賀学園がトップも波乱含み。いつもの2強、近江と北大津に、県内で結果残す近江兄弟社も楽しみ。

◎ 滋賀学園 北大津 
〇 近江 近江兄弟社
△ 光泉 彦根東
▲ 八幡商 草津東 膳所

選抜8強はダテではない。すっかり自信をつけた滋賀学園を中心に大会は回っていくだろう。滋賀学園は、選抜で自信をつけた打線が大きく伸びた。4番の馬越を中心に、上位はどこからでも畳みかけていくことができる全国レベルの打線で、こちらも自信をつけた2年生エース・神村を強力に援護する。対する北大津は、3年間夏を制していない現状に、”湖国の盟主”を自負する宮崎監督が黙っていない。強烈な巻き返し宣言をしている。代表となった時はいつもセンセーショナルな戦いを見せてくれるだけに、今年も期待は高まっている。打線の破壊力は滋賀学園と双璧。あとはエースの安定感にかける。長く県内トップを張り続ける近江は、投手陣が弱点なだけに、いかに多賀監督が仕上げてくるのか。春の決勝を争った光泉と近江兄弟社も優勝圏内。光泉は投手陣中心のチームカラー。一方の近江兄弟社は、力のある阪部が投打の中心に座りチームを引っ張り上げる。秋春ともに準優勝なだけに、3度目の正直を狙う。その他ではいつも夏に力を上げる名門の彦根東の戦い方に注目。また名門の八幡商は夏に強い伝統があり、久々の復活を期する膳所などとともに、目の離せない存在になりそうだ。



【京都】(参加79校)  
投打に圧倒する龍谷大平安が大本命。京都翔英、福知山成美などの実力派はどう立ち向かう?!

◎ 龍谷大平安
〇 福知山成美 京都翔英 
△ 京都国際 京都外大西
▲ 塔南 立命館宇治 鳥羽 

古都の夏は、今年も名門平安の独壇場になりそうな気配だ。昨夏こそまさかの予選敗退を喫したが、近年の龍谷大平安の充実ぶりは、他の追随を許さないレベル。監督とともに選手たちの目も、しっかりと全国の頂点を見据えている。選抜4強の原動力になった市岡の左腕は、急激な成長曲線を描き続け、いまだ止まる気配がない。夏にかけて2番手投手の育成に力を注いでいるが、新戦力が台頭すればそれこそ盤石な態勢となる。打線の破壊力はさらにすごい。昨夏のチームが打てずに敗れたため、今年のチームは一昨年の”超強力打線”の再来かと思われるほどの破壊力だ。投打ともにスキがなく、古都の古い高校野球ファンの期待は、平安一色に染まっている。追ってくるチームには今一つ迫力がない。実力派の福知山成美は、高いレベルの投打を誇るが、平安に伍するかといわれればやや”?”マークか。一方春優勝の京都翔英だが、近畿大会では智弁和歌山に完敗を喫するなど、まだまだ全国レベルのチームとはいいがたい。エース滝野と4番石原の投打の軸はいずれもプロのスカウトが訪れるほどの逸材ではあるが、やはり平安との差は感じられる。名門の京都外大西は打線が充実で打ち勝つ野球を狙う。京都国際は2季連続の4強入りで自信を深めた。春準優勝の塔南は2枚看板の投手力で勝負。昨選抜出場の立命館宇治は、昨夏出場の鳥羽とともに今夏はノーシードからの長い戦いとなる。波に乗って甲子園をつかみ取ることができるか。




【大阪】(参加180校) 
今年も最大の注目地区。寺島の履正社が、”ストップ・ザ・大阪桐蔭”の野望を成し遂げることができるか。

◎ 履正社 大阪桐蔭
〇 大体大浪商 関大北陽
△ 汎愛 大阪偕成学園 大商大堺 
▲ 東大阪大柏原 上宮太子 PL学園 

180校の参加があるマンモス大会ながらノーシード制を貫く大阪大会。昨夏はクジのいたずらで、大阪桐蔭と履正社の2強が初戦で対決するというサプライズも演出された。ここ10年来ライバル校として常に覇権を争ってきた大阪桐蔭と履正社。勝ち上がれば全国の頂点すら見えるこのライバル対決が、今年も注目の的だ。今年のここまでの流れは、秋は大阪桐蔭が近畿大会を勝ち上がり選抜に出場。敗れはしたものの、優勝候補の筆頭に挙げられた。一方、ドラ1確実の剛腕寺島で逆転を狙う履正社は春の府大会を制覇。圧倒的強さを見せて、近畿大会も圧勝した。両校ともに今年の選抜を制した智弁学園に対し近畿大会で圧勝しており、実力は全国のNO1,NO2といっても過言ではない充実ぶりだ。毎度のことながら、どちらかを予選で落としてしまうには忍びないほどの強豪同士。さて今年の戦いはどうなるだろうか。両校の対戦成績を見ると、夏の対戦では大阪桐蔭がずっと履正社には負けておらず、直接対決には自信を持っている。今年はエース高山を軸にした投手陣と、全国屈指の打線がチームの力の源。一方履正社は剛腕・寺島が好調ならばどこにも負けるはずはないと自信を持っており、対決は非常に楽しみだ。昨年もこの”宿命の対決”に沸いた府大会だったが、終わってみれば両校共倒れの末、大阪偕成学院が初出場の座を射止めた。そんなこともあるのがまた予選の面白いところ。2強との差はあるが、後続勢は何とかしての一発を狙っている。その一番手はエース西田を擁する大体大浪商か。西田の投球がはまって、ロースコアのゲームで一発を狙っていきたい。関大北陽は総合力で勝負のチーム。春4強の汎愛は、こちらも総合力では引けを取らない。府外のチームとの対戦でも力負けしなくなっている。名門の大商大堺は、昨秋の府大会を制した。初の栄冠に向けて、チームを今一度整備していきたい。昨夏の代表・大阪偕成学院は話題になった≪反発力≫で今年も勝負。東大阪大柏原や上宮などの名門も簡単には引き下がらない。また、最後の夏の気配濃厚なPL学園の試合は、勝ち負けは別に大いに盛り上がることだろう。



【兵庫】(参加163校) 
安定感抜群の明石商・吉高。名門報徳の主島、神戸国際大付の東郷ら好投手が揃い、激しい大会になる。

◎ 明石商 報徳学園
〇 神戸国際大付 東洋大姫路
△ 育英 神港学園
▲ 須磨翔風 長田  

選抜に初出場して8強進出した明石商の勢いは、衰えを知らない。選抜帰りの春の県大会も制し、近畿大会でも4強。その原動力となっているエース吉高の『高校野球としては、最高級』のピッチングは健在だ。速球とスライダーを出し入れしながら相手を抑える投球には、まったくほれぼれしてしまう。そしてこの春は、2番手の山崎も台頭してきて、夏に向けて心強い布陣となった。守備は固くロースコアのゲームはお手の物だが、打線の破壊力が今一つなところが、打撃戦が多くなる暑い夏に向けてどうかということだけが課題か。秋春ともに県大会決勝で明石商の軍門に下った名門・報徳学園。しかし夏に向けてはいつもの通りしっかりと戦力をアップしてくるだろう。チームはエース主島中心の守り勝つスタイル。主島は全国レベルの好投手で、なんとか打倒・明石商を狙う。甲子園をつかみ取れば6年ぶりとなる。両チームの絶対のエースに負けないのが、神戸国際大付のエース・東郷。左腕からキレのいい速球とスライダーを投げ込み、プロの注目を一身に集める。この3チームの”スーパーエース”たちの共演は実に楽しみであるが、追ってくるチームも一筋縄ではいかない。名門・東洋大姫路は5年ぶりの夏に向けて、打線強化中だ。育英は投手陣が自慢のチームで、出場すれば栗山(西武)がいた00年以来となる。その他注目の選手としては、須磨翔風の才本。Max146キロの剛球で注目を浴びそうだが、甲子園までたどり着くのは容易ではない。選抜に21世紀枠で出場の長田も、エース園田という絶対的な存在はいるものの、夏の過酷な大会を勝ち抜いて行けるほどの戦力の底上げはできていない。3強+3チーム、計6チームで争う夏となりそうな気配だ。




【奈良】(参加42校) 
全国制覇の自信は計り知れない智弁学園。ライバル対決濃厚も、今年の2強の間には大きな差がある。

◎ 智弁学園
〇 天理
△ 奈良大付 関西中央
▲ 平城 法隆寺国際 御所実 畝傍 

過去40年間をさかのぼっても、夏の県大会の図式は全く変わらず、天理vs智弁の2強対決という構図になっている奈良大会。今年もその構図は全く変わるところはない。しかしながら、これまではどちらかというと、『天理がリードして智弁が追う』という展開が多かったが、今年の選抜で智弁が悲願の全国制覇を成し遂げて、まったく今までとは逆の目が出てきている。今後は自信をつけた智弁が天理に対しても、精神的に優位な戦いができるのではないかという感じがする。その試金石となる、今年の大会だ。智弁は何といってもエース村上という存在を抜きには語れない。強気に相手の内懐を攻めるピッチングは圧巻の一言。優勝した選抜で記録した防御率0.38はダテではない。そしてそのエースを強力に援護するバックも素晴らしく、攻撃の破壊力はかなりのもの。天理との戦力比較でも、今年は明らかに”優位”に立てると感じていることだろう。対する天理も黙っているわけにはいかない。プロを経験するOBの中村監督が就任して、そのメソッドをチーム作りに生かしている最中だ。今までの天理より、よりベンチ入りメンバーを積極的に使っての”全員野球”を模索中で、これまでとはやや違ったチームカラーでのお目見えになるかもしれない。『2強絶対』の構図に風穴を開けるべく奮闘中の各校の中では、昨選抜出場の奈良大付と、近年実績を残す関西中央に期待が集まる。両校ともに素材のいい選手たちをそろえており、一発勝負の夏にその威力を発揮したい。平城は昨秋の近畿大会を経験して、選手はどっしりと腰を据えた野球ができるようになってきた。法隆寺国際、御所実、そして夏2年連続4強入りを果たしている畝傍などが後続として2強を追撃している。




【和歌山】(参加39校) 
ピークは過ぎた?智弁和歌山の”王国”終焉の夏になるのか?それとも。。。。。

◎ 智弁和歌山
〇 市和歌山 
△ 箕島 日高中津  
▲ 有田中央 紀央館 和歌山商 和歌山東 

いまだに全国大会に出場すれば、その名前とユニフォームで相手チームを震え上がらせる智弁和歌山。この20年間で16回の甲子園出場、和歌山大会は『通過点。照準は甲子園に合わせてある』と語る名将・高島監督にどのチームも対抗することができなかったが、いよいよ智弁和歌山もチームとしてのピークを過ぎ、戦国時代の様相を示してきた。昨夏は智弁和歌山が制したが、甲子園ではありえないようなミスの連発で初出場校に完敗。直後は高島監督も引退をほのめかすなど、常勝軍団・智弁和歌山にも”揺れ”が襲った1年であった。しかし高島監督は留任。今年は意地にかけても、とチームを再度軌道に乗せるべく鍛え上げてきた印象だ。投手陣、正捕手、打線の核などたくさんの課題を抱えているチームだが、それでも県内では1番手に上がる実力は備えている。果たして今年も、”顔とユニ”で代表の座を射止めるのか。一方追っていくチームとしては、敏感に智弁和歌山の”変調”を感じていると思われ、かつてよりも精神的に優位に立ちながらチャレンジできる状況だと思われる。追っていく一番手には、選抜出場の市和歌山が上がる。エース赤羽は水準以上の好投手だが、ここの課題はやはり打力だろう。智弁和歌山と対戦になった時には、後半ひっくりかえせるぐらいのたくましい攻撃陣を擁さないと、智弁和歌山の壁を超えることはできないとみられるため、打撃陣の底上げが代表に近づくカギとなる。今年のチームでは全くと言っていいほど実績は残せていないものの、名門・箕島の浮上にも期待が高まる。尾藤監督の下、強かった時代の”やり方”を参考にしていて、あの頃のように地元のサポートも期待できる体制になった。夏初出場を狙う”分校の星”日高中津は、頂点がはっきり見えている夏になりそう。打線の破壊力は上位校に引けを取らないので、投手陣の出来がカギを握る。有田中央、紀央館の両校は春に実績を残しシードを確保。戦いやすい夏となっている。和歌山商は昨夏準優勝を知るメンバーが残り、昨夏の悔しさを晴らしたい。和歌山東もなかなかの好チームだと評判で、上位に食い込む力は十分に持っている。




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