日本代表が激闘の末敗れ、
一息ついた感のあるワールドカップ。
振り返ってみると、
ワタシも日本が初めてワールドカップに出場した98年大会の前と後では、
大会全体の見方がまるっきり変わっちゃいましたね。
それはどんな競技のどんな大会でも同じことで、
「身内」のようなチームが出場している大会としていない大会では、
まるっきり大会の”見える景色”というか”自分が(大会を)見る位置”が違って、
別の大会のように感じます。
日本代表が出はじめてからは、
「お~ブラジルうめ~」
「ドイツやっぱりすげ~な~」
「マラドーナか~」
とか、そんなこととは無縁で、
「日本代表はどうなのだ!」
「対戦相手はどんなチームなのだ!」
「勝ちあがるのドローはどうなってる?」
みたいな見方にどうしてもなっちゃいますね。
それゆえ、
日本代表が大会を去った後のこの虚脱感みたいなものから、
大会が一番盛り上がる準々決勝以降は、
なんだかボ~ッとしている間に終わっちゃった~
ってなっちゃいます。
さて、今大会。
ワタシが一番印象に残ったのは、
「日本代表がここまでやれるようになったか!」
ということ。
まずは協会が、
わずか2か月前に「このままでは戦えない」と監督を更迭し、
新たな監督を据えたということ。
その西野新監督は、
国内の批判もなんのその、
「勝てる代表」
ということのみに特化して戦力を構築。
大会に臨みました。
本大会では第1、第2戦での香川から本田への交代、
しびれました。
そして第3戦では先発6人を変えるという大胆な策で試合に臨み、
最後は「他力本願」ながらすべての批判を飲み込んでボール回しで時間を消費。
決勝トーナメントでは、
見事に戦い8強に手をかけました。
まさに「腹の据わった」見事な采配でした。
敗れたとはいえ、
日本サッカーにとってこの大会は、
本当に大きな大会となりましたね。
国際大会であれだけ見事に戦える監督、選手、
なかなか見かけません。
日本の指導者らしい繊細な面を持ちながら、
大胆に手を打ってくる西野監督、
新聞報道によると続投するか代わるかは微妙なところのようですが、
ワタシはこの大会を見てつくづく「指揮官は名前じゃないね。ビッグネームを据えても、それがチームを成長させるかどうかは全く分からないし、だれが日本代表に本当に向くかなんていうのは、わからないもんだな」と感じました。
それから、
その監督が本当に腹が据わっているのかどうかなんて、
大舞台のぎりぎり追い込まれたときにならなきゃ、わからんとも思いました。
リスクを恐れて動こうとしない監督、
あるいは次々に手を打ちすぎて手詰まりになってしまう監督、
いろいろな「失敗監督」をワタシたちはこれまで目にしてきました。
もちろん試合での采配だけが指導者の真価を決めるものではありません。
あのプロ野球の野村監督が言うように、
「試合が始まる前に、戦いの9割は決まっている」
というのも真実でしょうから、
準備段階でいかにチームに「戦う準備」をさせるかというのも重要な話。
それらが見事に融合しても、
大会、試合ですから、
ワンプレーのラッキー、アンラッキーでチームの命運が決まってしまうことなんて言うのも、
あると思います。
だがプロである以上、
求められるのは結果のみ。
その点で今回の日本代表は、
まさに見事だったと思います。
ベスト16というところにまだ不満を持っているファンや関係者も多いと思いますが、
まあそれは次回への楽しみということで、
いいじゃありませんか。
辛口でなるセルジオ氏のように、
勝っても負けてもチームをくさすのが仕事のような人もいますが(彼もよくそのキャラを自分で理解しているようで、昨日もなんだか結構なことを言っていたようですが……)
日本の文化ということから考えると、
やはり『美しい敗者』こそが大会の華ということも言えますね。
勝者をたたえるが、
それ以上に敗者への思いも強く持つ、
それが日本における「スポーツ文化」の一端だと、
ワタシも思うのですが。
そういう意味からすると、
激しく戦い、美しく散った今回の日本代表というのは、
日本人の琴線に触れたチームだったと思いますね。
セルジオさん、
負けた途端に「たかが10人のコロンビアに1勝しただけのチーム」って言葉には、
「日本の文化ってものを全く理解していない」姿がうかがえるね。
あなたも日本で長~く仕事をしているんなら、
それぐらいはわかってほしいものです。
それとも、
ここでそういうことを言うことこそが自分のキャラを確立させるために必要?
まあ、
よくやった、よくやった……
の報道であふれるのもどうかと思いますが、
あくまでも「今後については、敗因を分析して、建設的な提言をする」
姿勢で臨んでほしいと思いますよ。
まあ、
いろいろと感じるところのあった日本代表の戦いですが、
これでまた「Jリーグのも見てみようかな?」という新たなファンも増えそうで、
いいんじゃないですかね。
それこそが、
本当によく頑張った選手、スタッフや協会への一番の「ご褒美」なんですから。
代表引退を示唆、あるいは表明した長谷部選手、本田選手、
お疲れさまでした。
今後も続く選手生活、
ぜひまだまだ花を咲かせてくださいね。
そして今後の日本代表へ、
厳しくも温かい目を注ぎ続けてください。
そして「まだまだやるで~」と表明した長友選手。
よかった~~~~。
まだまだあなたの力、必要です!!
そんな感じでボーっとしていたら、
今日もイングランドvsコロンビアの激闘があったりして、
大会自体はまさに「これから」です。
さて、
気持ちを入れ替えて、
最後まで「世界最高の戦い」を楽しもうとするか。。。。。。
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