≪第85回選抜高校野球大会≫
【決勝】
浦和学院(関東・埼玉) 17-1 済美(四国・愛媛)
済美 010 000 000 - 1
浦学 000 072 08× -17
浦和学院が、
猛打と堅守で選抜記念大会を駆け抜けました。
見事な初優勝。
文句のつけようのない、バランス感覚抜群の優勝でした。
決勝の焦点は一つ。
好調を維持する浦和学院の打線に、
済美の好投手・安楽がどう立ち向かうか。
試合は中盤まで、
済美の目論見通りに進んでいる感じがしましたが、
5回に1つのエラーから浦和学院が勝ち越すと、
もう安楽に修正する気力も体力も、
残されてはいませんでした。
そこからは浦和学院の打線が、
ノビノビと甲子園の最終戦を楽しむかのように打ちまくりました。
終わってみれば18安打17点。
結局5試合中3試合で2ケタ得点を記録した猛打は、
最後までその威力を発揮し続けました。
そして忘れてはならないのが、
2年生エースの小島。
この日も疲れが残る中見事な投球を見せて1失点完投。
結局5試合で3失点という、
大エースの風格すら見せつけて浦和学院の守りを一手に引き受けました。
この試合を見ていて、
『ああ、森監督はこういうチームを作りたかったんだな』
というのを強く感じましたね。
浦和学院は、
86年に上尾高校の名将・野本監督がチームを作り初の甲子園を射止めて、
甲子園でいきなり4強進出。
それまで『全員野球』『細かい野球』が主流の公立王国であった埼玉県で、
ド迫力の長打連発打線での快挙に、
県民は皆度肝を抜かれました。
その後、
『(甲子園に)出れば優勝候補』
という時代を築きながらどうしても優勝までは届かず、
2002,2003年をピークに、
その後は甲子園での初戦敗退を繰り返すという苦しい時代を迎えました。
その当たりはこちらの記事で ⇒ http://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/fa0b0d3dc01cd42b05ecbbc78e475024
ワタシは去年の、
佐藤クンをエースに戦力を充実させていた浦学に大きな期待を寄せていたのですが、
春夏共に2勝ずつで上位進出はならず。
夏の敗れた天理戦で当時2年生の山口クンを先発させ、1年生の小島クンにつないで傷口を広げた森監督の采配に、
少なからず批判的な感覚を持ち、
こんな記事も書きました。
その時の記事はこちら ⇒ http://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/9955d2f7c0644905254a5067571ceebd
まあそれだけ期待していたということなのですが、
この時の経験などが、
やはり小島クンには大きかったのかなということも考えると、
高校野球における『学年(チーム)のつなぎ』
についても改めて考えさせられるところです。
しかしながら、
本当に長い事待った浦和学院の関係者の皆さん、
本当におめでとうございます。
悲願の達成ですね。
埼玉県出身者としても、
嬉しい今回の優勝でした。
さあ、
夏に向かっての戦いは、
もうすでに始まっています。
ディフェンディングチャンピオンとなった浦和学院。
まだまだ強くなれる要素をたくさん持ったチームです。
更に進化を遂げて、
『2年連続の春夏連覇』を狙います。
そして捲土重来を誓う数多くのチームが、
その浦和学院に照準を絞って狙いをつけています。
夏に向かってどんなチームが出てくるのか、
楽しみです。
天候に恵まれて順延のなかった甲子園。
何よりでした。
(関東で行われていたら、順延ばかりで大変だったんじゃないでしょうか)
夏に向かい、
新たなスタートの日です。
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