3回戦に突入した第10日。
熱戦が繰り広げられました。
第1試合 東海大相模(神奈川) 3-0 土岐商(岐阜)
第2試合 聖光学院 (福島) 5-2 履正社(大阪)
第3試合 新潟明訓 (新潟) 1-0 西日本短大付(福岡)
第4試合 九州学院 (熊本) 8-7 鹿児島実(鹿児島)
素晴らしい試合ばかりでしたが、
特に第4試合の九州対決は、
見ごたえ満点でしたね。
今年の九州勢、
とにかく粘り強く、
素晴らしいチームばかり。
近年はレベルが著しく上昇している九州地区の力を、
存分に見せ付けてくれています。
ここまでで敗れたチームも、
いずれも簡単には甲子園を去りませんでした。
大分工 ●4×-5 延岡学園 (延長10回) *九州対決
延岡学園 ●7-10 仙台育英 (延長12回)
西日本短大付 ●0-1 新潟明訓
鹿児島実 ●7-8 九州学院 *九州対決
いずれのチームも、
最後の1球まで試合がわからない好ゲームでの敗退です。
出場した8校全部が、
素晴らしいチームだと思います。
特に各校共にエースが素晴らしい。
興南の島袋のみならず、
昨日の西日本短大付の森や佐賀学園の峰下などは、
『投手とはかくあるべき』
という理想の投球を見せてくれています。
決して恵まれた体格を持っているわけではありませんが、
質の高い投球をします。
そのエースに引っ張られ、
各校共に守備が鍛えられています。
時たまエラーは出るものの、
記録に現れない部分を含めて、
アグレッシブに投手を助ける守備をしています。
『堅守』は九州勢のキーワードかもしれません。
加えてパワーとスピードを兼ね備えた攻撃を展開。
今年の興南、昨年の選抜優勝・清峰を見るまでもなく、
非常に高いレベルでの好チームが続出しています。
この流れ、
30年ぐらい前のサッカー界と同じ流れかもしれません。
高校サッカーで関東や静岡にどうしても後れを取ってしまっていた九州のサッカー界。この流れをどうしても破りたくて、当時島原商の監督だった小嶺監督(後の国見監督)が九州各地の監督に呼びかけ、合同練習や試合を敢行。どんどん全体のレベルを上げていったというものです。
その流れは平成に入ってから本格化し、国見、鹿児島実、東福岡を中心とした九州勢が、高校サッカーの黄金時代を築きました。
どうも高校野球界も、この流れに沿って強化されてきているように思えてなりません。近年の九州代表は『何かを持っている』チームが多いなあ、とずっと感じています。
(佐賀北や清峰などの県立校でも、甲子園の大旗を持って帰ってしまうのですから、驚きです)
さて、
昨日の九州対決。
鹿児島実の粘りと、それを耐え抜いた九州学院の守備。9回の攻防は、見ていて痺れましたね。
9回に鹿児島実が見せた脅威の粘り腰、迫力満点でした。
それを堪えた九州学院の渡辺投手は、結局10イニングで無四球。制球力の安定には目を見張ります。
あまりにいいチームが多い九州勢、今度遠征して九州大会を観に行こうかな、と本気で考えてしまいました。
今日も第3試合で佐賀学園が、第4試合で興南が登場します。
九州勢に注目してみるのも、面白い見方だと思います。