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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

選抜出場校 こんなこと思い出してしまいました 2024 その5 【北信越】

2024年02月10日 | 高校野球

≪選抜出場校の思い出2024 その6≫


北信越代表  星稜(石川)        
16度目(2年ぶり)
                     夏22度出場  準優勝2回   甲子園通算35勝36敗 

星稜の中興の祖ともいえる山下監督のDNAを受け継いだ息子である山下監督。その山下監督に率いられた星稜が、今年は好チームを作ってセンバツに登場してきます。星稜はどうやら林監督が率いて甲子園に再び登場するようになった2013年ごろから「黄金時代」に入っているようにも思われます。19年には奥川投手を擁して選手権2度目の準優勝、さらに22年、23年と連続してチームは甲子園に出場してきています。父の山下監督が黄金時代を築いた70年代~90年代まで、星稜は2年と明けずに甲子園にやってきていました。そしてその中に、小松を擁したチーム、あの箕島と延長18回を戦ったチーム、松井秀喜を擁したチーム、初の決勝をつかんだエース山本のチームなど、何年かに一度すごく投打がかみ合ったチームが出てきていました。毎年出場してくるという事は、その土壌は十分にあるとみていいと思います。そして今年のチーム。秋の明治神宮大会を制覇、期待は高まっています。エース佐宗を中心に投手陣の層は厚く、打線も派手さより得点力を求めるまとまりを見せるなど、十分に「初の全国制覇」を狙える陣容だとみています。「甲子園の激闘王」星稜が初めての栄冠に輝くか?大注目の大会となりそうです。


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またまた星稜が甲子園にやってきます。1970年代の速球王・小松を擁してセンセーショナルな全国デビュー、箕島との延長18回の激闘、1990年代の松井秀喜の5打席連続敬遠、傷だらけのエース・山本で初めての決勝進出、そして2010年代、最終回8点差大逆転で甲子園をつかむ奇跡、そして記憶にも新しい、超絶エース・奥川を擁して決勝進出。。。。様々な記憶が頭の中によみがえってくるチームですが、あの山下智茂名誉監督に続いてカリスマ監督になる雰囲気を醸し出していた林監督がこの春をもって退任することを発表。まだ46歳で、円熟味が増すのはこれからと思っていたので非常に残念ではありますが、今大会は是非、「星稜野球第2章」の最後を飾る戦いをしてほしいと思っています。林監督は、いい意味で高校野球という鎖に縛られない柔軟な監督さんで、それゆえ栄冠に向かって最短コースを通ってはいなかったかもしれませんが、ここ数年でグッと「林メソッドの成果」が形となって表れてきていたので、個人的にはとても残念に思っています。智辯和歌山・高嶋元監督の言う「高校野球10年周期」の「最良の10年」に突入してきたチームだと思っていましたので、後任となる監督さんにも、ぜひ志を受け継いで「星稜らしい野球」を追求していってほしいと思います。そして、まだ見ぬ真紅、紫紺の大旗をその腕に抱く日を、楽しみにしています。


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昨年奥川を擁して甲子園を席巻した星稜。その戦いぶりはまさに「激闘王」の言葉そのまま。最後は敗れてまたも栄冠には届かなかったものの、やはり星稜は「甲子園の美しい敗者」そのもので、見ている者に強烈なインパクトを与えてくれる存在でしたね。今や「星稜に言葉はいらない」って感じの存在なのですが、今年のチームにもスーパー球児である内山がいたり、先輩である奥川が大絶賛する1年生がいたりと、話題には事欠きません。おまけに今年は全国で暖冬傾向が強く、雪国である金沢でもしっかり調整ができたのではないかと思っています。今年もあの黄色と青のユニフォームを見ると、心が弾んでしまうワタシです。さて、今年は聖地でどんな戦いを見せてくれるのでしょうか。


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さあ、星稜の登場です。昨年春夏連続出場を飾り、春夏ともに大激戦を繰り広げたうえ甲子園を去った星稜。しかしそのレギュラーメンバーの主要な選手は今年のチームに残り、いよいよ今年の「星稜史上最強チーム」で捲土重来を期しています。”甲子園最速”のエース小松を擁したチームや”神様の創った試合”で箕島と延長18回を戦ったチーム、はたまた松井を擁して”5打席連続敬遠”で敗れ去った伝説のチームや、クレバーなエース山本で星稜初の決勝に進出したチームなど、枚挙にいとまがないほどの好チームを甲子園に送り込んできた星稜ですが、今年ほど期待される年もなかったのではないでしょうか。ドラ1確実と言われる超絶なエース奥川に、寺沢、寺西、萩原など他校に行ったらエースになる実力派がわんさかとベンチに控えていて、盤石な投手陣を形成しています。そして打撃は、昨年春、夏ともに大打撃戦を展開して敗れ去ったものの「星稜の打線はものすごい」と甲子園ファンに印象付けた猛打線が健在。どこをどう切り取っても、今年の狙いは「悲願の初全国制覇」しかありません。それを十分に達成できる力を持ったチームです。今年の星稜は、見る者をワクワクさせる力を持った強豪。このチームを見るのが、楽しみで仕方ありません。

 

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さあ、”北信越の雄”星稜の登場です。この星稜のあの黄色いユニフォームに、今もたくさんのファンが声援を送っています。とにかく星稜というと、ドラマチックなチームという形容詞をつけたくなりますが、力を伸ばしたのは山下監督の時代から。センセーショナルな実質の甲子園デビューは1976年でしょう。ワタシもこの大会の前、「星稜」という名前を聞いても、何も反応できるものはありませんでしたが、大会が始まってみると驚きばかり。2年生エース・小松(中日)の球の、そりゃあもう速いこと速いこと。3回戦では当時の超大型チームである天理を、接戦の末破って8強へ。そしてそこでも小松は、豊見城の赤嶺と堂々と投げあって撃破して4強まで進出しました。その大会、海星の酒井をはじめ、好投手が目白押しの大会でしたが、大会前には全く無名だった小松が、最も速い球を投げていたという記憶があります。翌年は3年生になった小松を擁して春夏ともに甲子園出場も、打線が振るわず両方ともに初戦敗退。しかし夏の初戦、智弁学園・山口との素晴らしい投手戦は、見るものに高校野球の面白さを存分に味あわせてくれました。思えばこの試合、星稜ベンチには山下監督、智弁ベンチには高島監督(現智辯和歌山)という『稀代の名将』が、若き指揮官としてどっかりと腰を下ろしていたんですね。感慨深いものがあります。その後の歩みは周知のの通りです。甲子園の常連となった星稜が一番輝いたのが、79年の【伝説の延長18回】箕島との激闘です。延長で2回にわたる奇跡の同点アーチ、そして1塁手・加藤の”伝説のつまずき”など、今もって「甲子園最大の激闘」「神様が創った試合」といわれる試合を経て、高校野球ファンの間で”星稜ファン”は爆発的に増えた気がします。そして時を経て、「国民栄誉賞男」松井秀喜が登場。92年夏の選手権では、あの「5打席連続敬遠」という社会現象にまでなった試合が行われました。そしてその試合での松井のあまりにも素晴らしい試合態度、山下監督の男気などにも触れることができ、星稜はチームとしてのピークを迎えたと思います。95年には頭脳派エースの山本を擁して快進撃。決勝までたどり着くも、選手はもうボロボロで試合すらできないのではと思われる状態でした。最後には帝京に敗れて山下監督の”夢”であった全国制覇は逃しましたが、決勝では何かといわくつきだった相手の帝京が完全に”ヒール”の役割になり、スタンドは星稜の応援一色でしたね。その後山下監督の退任とともに星稜は力を落としていき、2000年代に入るとなかなか甲子園への出場すら難しい時期を過ごしました。しかし2014年、県大会決勝で9回に8点差をひっくり返すという「星稜の奇跡」という出来事があり甲子園へ。そして久しぶりに甲子園でも暴れ、『星稜復活』を力強くアピールしてくれました。時代は変わっていきますが、星稜は全国強豪に成長した付属中学からの選手がチームの骨格を担い、着実に「初の全国制覇」を狙うチームへと変貌を遂げています。北陸勢では敦賀気比があセンバツを制覇し、紫紺の大旗を持ち帰りましたが、まだ真紅の大旗は北陸路にはためいてはいません。その栄光を狙って、「ニュー星稜」が今年も甲子園にやってきます。ドラマチックな試合が見たいのなら、星稜の試合は、見逃せませんよ




北信越代表   敦賀気比(福井)     11度目(4年連続)  優勝1回
                     夏11度出場  甲子園通算31勝20敗  

敦賀気比については、もう4年連続出場という事で、ほぼ書きたいことは書いてしまった感があります。しかしながら、昨秋には「東監督退任」の報が出て驚きましたが、元のさやに納まって本当によかったですね。敦賀気比といえば、豪快な打撃が売りの野球が思い浮かびます。平沼を擁して選抜優勝を成し遂げたチームは、前年から本当に強かった。2013年~15年までの3年間で、敦賀気比は甲子園で14勝もの勝ち星を積み上げています。まさに黄金の3年間と言えますね。出れば必ず強打の片りんは見せてくれるチームですが、今年はどんな戦いになるでしょうか。昨年は初戦で大阪桐蔭と激突し、粘りは見せたものの相手エース前田に打線が抑え込まれました。捲土重来を期す今年、新基準のバットにどう対応するのかという事も、強打のチームには課せられた課題です。



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もうすっかり甲子園ファンにもおなじみの北陸の雄・敦賀気比が、今年も登場です。コロナに揺れた2020年以降も、21,22年と2年続けて春夏連続の出場を果たし、さらに選抜では2年連続で初戦敗退だったものの、夏にはきっちり甲子園で2勝づつを挙げ、さらにその名声を高めている昨今です。強力打線を軸にした野球は見ていて楽しく、引き込まれてしまいます。春の選抜は優勝経験がありますが、夏はまだなし。というか、北陸勢も夏の選手権優勝をまだ経験していません。昨夏は仙台育英が、東北勢初の全国制覇を成し遂げました。さあ、仙台育英に並ぶ地域No1の実力校、敦賀気比はどうだ?  なんだか近々に、高々と真紅の大優勝旗を掲げる姿も思い浮かびますね。その前に、この選抜でひと仕事。上位進出を狙っています。


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昨年も春夏連続出場を飾り、もうすっかり「北陸路の高校野球の代名詞」的なチームになっている敦賀気比。その豪快無比な打線で今年も全国の頂点を狙っています。東監督が就任した11年から敦賀気比は華麗なる復活を遂げて、春夏で甲子園に登場しなかったのは17年のみ。同じ福井県勢としてはかつての福井商と同じぐらいの出場頻度ですが、大きく違うのはこの敦賀気比は出場する都度に「優勝候補」に名を連ねていることです。平沼を擁して選抜制覇を飾った15年のチームは強かったですが、近年のチームもその時代とそん色ないほどの力を持ったチーム。明治神宮大会でも、優勝した大阪桐蔭と最も互角に近く戦ったチームであり、昨年の甲子園経験も豊富な上加世田が完全復活すれば覇権に近づいていくチームだと思われ、今大会も大きな期待を寄せられています。


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90年代にすい星のように高校野球界に登場し、そこから今「第2のピーク」を迎えている敦賀気比。星稜などとともに、「強い北陸」を作っていくチームとして全国のチームに恐れられています。平沼投手(日ハム)を擁して驚きの強打で全国制覇を飾った選抜から6年。その後も笠島投手+強打という「いつもの敦賀気比のチーム作り」で驚かせてくれた一昨年のチームなど、「2度目の全国制覇」へ着々と進んできている感じがする好チームです。高知、鳥取などといつも「全国最小」の出場校数を競う福井県ですが、代表校はいつも甲子園に爪痕を残してくれる存在で、野球熱が高いのが傍から見ていてもわかるほど。今年のチームも粘り強さを持っていて、県民の期待は高まっていることでしょう。
 

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記憶にも新しい、昨春の選抜優勝校。今年は堂々と、連覇を狙いに行きます。敦賀気比は、これからチームとしてのピークを迎える気配がプンプン。強豪として、甲子園に君臨するチームとなるでしょうが、このチームも2つの時期に分けられます。一つは、渡辺元監督がチームを作り甲子園の常連にのし上がった90年代。そして低迷期を経て、現在の東監督が全国の強豪と伍していくチームを作った現在です。まずは渡辺監督がチームを作り、強豪に育て上げた90年代から。このチーム、シニアの名監督だった渡辺監督が高校に転出し、京都・福井のシニアの有望な選手を集めてチームを作り福井商が君臨していた福井県高校野球界に殴り込みをかけるというので、当初からかなり話題になっていました。『果たして、高校野球の名門が勝つのか?それとも新参のクラブチームのような学校が勝つのか?』注目されていましたが、素材と野球力で勝負の敦賀気比は、周りの批判など何のそので強豪チームを作り上げ、短期間で結果を出しました。エース内藤を擁して94年に福井商の壁を破り甲子園に初出場すると、翌95年の連続出場時には全国制覇寸前の4強に進出。そして97年には三上投手と快足・東出選手で8強へ。この時の選手に、現在の東監督がいますね。チームのテイストはまさに”クラブチーム”。シニアの野球を見ているような感じでしたが、圧倒的な選手の素材力には、唸らされるものがありました。そしてその集大成と言えるようなチームが、00年の内海(巨人)-李(元巨人)の強力バッテリーを擁したチームでしたね。このチームは強かった。甲子園でも優勝候補の筆頭に上がるのは確実とみられていましたが、不祥事で選抜を辞退。そしてチームの歯車は狂い、その夏は圧勝するはずの県大会決勝でまさかのサヨナラ負け。この強いチームが甲子園の土を踏めなかったことで、その後チームの歯車は狂い、元に戻すのに時間がかかりましたね。00年代は、『あの強かった敦賀気比はどこへ』という様な感じで、時折甲子園には出るものの、また時代は福井商へと先祖返りした感じとなりました。しかし08年、東監督がコーチとしてチームにかかわるようになると、チームはまた右肩上がりの成長曲線を描くようになりました。岸本投手を擁した13年春に『こんなに強かったっけ?』という様な驚きとともに4強進出。そして14年夏には、驚きの強打で完全復活の4強入り。そして15年春。14年の4強を経験した大黒柱、エースの平沼を擁してついに、『北陸勢初』の全国制覇を成し遂げたのでした。今や完全に『顔と名前、ユニで勝負できるチーム』になりつつある敦賀気比。大阪桐蔭らとともに、時代を作っていくチームとして、高校野球界に君臨する”予定”です。

 

北信越代表   日本航空石川(石川)   3度目(4年ぶり)  
                     夏2度    甲子園通算 4勝3敗  

今年元日の大地震で被災した日本航空石川。今はキャンパスを山梨県に移して活動していますが、この選抜に選ばれました。準備等は大変だと思いますが、やはり関係者などは、このチームが必死に球を追う姿が被災者や地域を盛り上げ、活気を与えるという事を信じていると思います。頑張ってほしいですね。さて、日本航空石川は、過去3度の甲子園で、確かな足跡を残してきているチームです。前にも書きましたが、甲子園最初の試合で延長を戦い勝利をもぎ取り、次の大会では優勝候補を最終回の大逆転で破りました。さらに前回の選抜では優勝候補の明徳を最終回の逆転サヨナラ3ランでうっちゃる粘り腰を見せて勝利。ここまで出場した3大会すべてで初戦を突破していることなども合わせると、同県の星稜とともに「甲子園の激闘王」と呼んでも差し支えないかとも思います。最後の最後まで勝負をあきらめない粘りは、この選抜では特に「チームのチカラ」として発揮されるのではないでしょうか。楽しみな選抜になりそうです。



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一昨年の選抜では、初出場ながら2回戦で明徳義塾を9回大逆転のサヨナラ3ランで破るなど素晴らしい戦いぶりで8強に進出した日本航空石川。あの時のチームと比べると今年はやや戦力ダウンがささやかれるものの、彼らの持っている「最後まであきらめない粘り」がまた甲子園をわかせてくれるのではないかという期待を抱かせてくれるチームです。石川県は長く星稜と金沢の2強時代が続いていたので、この2校以外の学校が選抜の土を踏むのは本当にまれで、過去50年さかのぼってみても、21世紀枠を除くとわずかに遊学館とこの日本航空石川があるだけ。日本航空石川は2強以外の学校としては初めて2度目の選抜出場となります。そういった意味でも、新たな強豪として登場してきているこの日本航空石川が、「星稜より先に帰るわけにはいかね~」という気迫で甲子園で大暴れ・・・・・というのを期待してもいいかもしれませんね。


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日本航空石川。山梨の日本航空の兄弟校ですね。石川県の中でもさして目立った存在ではないこの学校でしたが、甲子園に出場した年はなかなかインパクトのある戦いぶりで、全国のファンに強い印象を残しています。初出場の09年には初戦で明桜と延長12回の激闘の末サヨナラ勝ち。そして昨夏は力のある木更津総合に対し、9回に4点を奪って大逆転勝ちを収めました。いずれも「あきらめない粘り」が勝利を呼び込んだ形で、強いマインドを持ったチームだということが見て取れますね。いずれの大会も次戦では大敗を喫してしまいますが、初出場から2回連続で初戦突破とは、なかなかどの学校でもできることではありません。県内では星稜、遊学館、金沢ら強豪が鎬を削る状態が長く続いていますが、その”強豪の輪”の中にしっかりと食い込んでいる現在、狙うはさらなる飛躍しかありません



(つづく)


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