今年は夏から一足飛びに冬がやってきたような、
寒暖の差が激しい日本列島ですが、
秋の深まりとともにシーズンも深まってくるのがラグビー。
昨年はW杯で初の3勝を挙げ、
まさに大フィーバーを巻き起こした日本ラグビー界。
その余韻をかって、
今年1年も、
サンウルブスのスーパーラグビー参戦など、
話題満載の1年でした。
しかしこのラグビーの”バブル”ともいえるような状況を日常のものとするためには、
今後の頑張りがぜひとも必要なのは言うまでもありません。
2019年にワールドカップの自国開催も控えているわが日本ですが、
世間の注目を集めるのに最も有効なのは、
代表チームの強化にほかなりません。
前回のW杯での【エディージャパン】は、
エディー・ジョーンズという稀有な監督に率いられ、
選手たちがわき目も振らず努力に努力を重ねたという強化の帰結が、
あのW杯初の3勝、そして強豪南アフリカを破るという『世界的な大番狂わせ』を演じたというものでした。
そのエディー監督が日本を去り、
彼が懸念していた『代表の逆戻り』という不安、
なんとなく我々ラグビーファンの中にも、
モヤモヤっとした黒い雲として、
心の中に広がるものがありました。
そして迎えた土曜日の新生ジャパンの初戦。
注目のアルゼンチン代表戦でした。
アルゼンチン代表はヨーロッパ・オセアニアの古くからの強豪国ではありませんが、
近年とにかく強化が進み、
前回のW杯でも4強に進出。
今やあのサッカーアルゼンチン代表と同じぐらいの地位まで、
のぼりつめてきている強豪です。
秩父宮競技場は、
ほぼ満員の観客を集めて、
快晴の空の下でキックオフ。
日本代表は、
五郎丸、リーチなど海外のクラブで活躍する選手をはじめ、
W杯を見ていたファンにとっては『あの選手もいない、この選手もいない』という布陣でしたが、
逆にフレッシュさが出ていて、
日本代表の底上げのためには絶好の機会だと思いながら見ていました。
しかしながら、
このメンバーの選出過程では、
協会と選手、所属チームとの間で、
ひと悶着もふた悶着も、
あったようですね。
そして試合です。
『前半20分まではほぼ互角で・・・・・・・・』
新聞などにはそう書いてあったりしましたが、
そんな時間帯だけ互角でも、
それがほとんど意味を持たないことは、
ファンがよく知っていること。
『後半20分過ぎから、鍛えに鍛え上げた日本代表選手たちがフィジカルで相手を圧倒。。。』
これが【エディー・ジャパン】の戦い方というか、
強みだったんじゃなったっけ。。。。。。
W杯を見て、
『日本代表もここまで来たのか・・・・・』
と感慨を深くしたファンの一人としては、
なんだか納得いかないテストマッチとなりました。
これじゃあまるで、
【エディー前】
に戻ったようだ。。。。。。
これがワタシの感想。
なんだか点差以上の無力感を感じた試合でした。
ホームの試合がこの内容では、
なんだか先が思いやられます。
もう一度原点に戻り、
締めなおす必要があるかもしれません。
そんな『テストマッチの日』の11月5日。
海の向こう、シカゴでは、
オールブラックスがアイルランド代表と対戦。
その前の週にシカゴでは、
『カブスが108年という時を経て』優勝を飾ったのですが、
なんとそれよりも古い111年の時を経て、
アイルランド代表があのオールブラックスを、
初めて下すという『世界驚愕のアップセット』をやってのけました。
満員に埋まったランボーフィールドで、
緑の旗がたくさん打ち振られていて、
アイルランド系の人たちが感激で涙をこぼさんばかりでした。
いや~
アイルランド選手たちの気合と集中力。
見事なものでした。
後半初めまでの大量リードを、
あっという間に詰められて勝利も風前の灯か・・・・?
と思ったところからの気合満点の逃げ切り。
最後に『とどめのトライ』を決めた時の鮮やかさは、
あの日本が南アフリカを破った時の輝きとそっくりなものでした。
オールブラックスはテストマッチ18連勝中と絶好調だったのですが、
けが人などが続出したこの日の試合は、
最後の方は珍しくコマがいなくなる状況に陥って、
見たこともないぐらいバタバタしてしまいました。
そのアイルランドの衝撃の勝利の後、
ワタシは録画で大学ラグビーを観戦。
まず明治vs慶応の戦いでしたが、
前節で王者・帝京に善戦した慶応の低いタックルが突き刺さって、
後半の半ばまではまさに一方的なゲームでした。
しかしここから明治が怒涛の追い上げを開始。
22点差から、
トライ、ペナルティーゴール、トライと決めて5点差まで追いつき、
ラスト1プレーの状態から自陣22mライン内側からボールをつないでつないで、
なんと10分以上攻撃を継続(途中ペナルティー1本あり)して慶応のゴールラインに迫ると、
最後は重ねて反則を犯した慶応に対してペナルティー、
認定トライとなり、ゴールも決まって大逆転となりました。
ミスをせずに『第何次攻撃?』とわからなくなるぐらい攻撃を継続させてトライを取った明治は見事。
勝利への執念と集中力は、
その前に見たアイルランドのフィフティーンをほうふつとさせるものでした。
明治は戦力的にはむしろ昨年よりも『??』という感じではありますが、
この日の『魂の勝利』をもぎ取って、
今シーズンは力以上のものを発揮できるかもしれません。
20日に帝京大、そして12月4日には伝統の早明戦が控えます。
紫紺のジャージが10数年ぶりに輝くのか?
注目していきたいと思います。
そして第2試合では、
全勝同士の帝京vs早稲田の対戦がありましたが、
昨年に引き続いて『まったく実力が違う』という力の差を、
帝京が嫌というほど見せつけて今年も75-3の圧勝を飾りました。
帝京の竹山は本当にすごいと思っていたら、
この日からさらに快速の尾崎が復帰。
もうこれは、
今までも強かったが、
今年はさらに強いのでは?と思わせてくれるぐらいの、
充実した試合っぷりでした。
本当に帝京は、
進化というものの歩みが止まることがありません。
毎年毎年、
よくこれだけ充実したチームが作れるなと思うような、
本当にいい流れのチーム作りができていますね。
普通にいけば、
今年も全く学生相手との対戦では、
スキを見せることなく完勝できることでしょう。
ラグビーという世界。
いままで『連覇』で記憶に残るのは、
全日本選手権での新日鉄釜石と神戸製鋼の7連覇。
『7』というのが、
キーワードになってきました。
帝京大はここまで大学選手権7連覇中。
ということは今年は8連覇を狙っているということで、
ワタシはひそかに『帝京の8連覇はなるのか?』
ということに注目しています。
『ラグビーの神様は、7という数字がお好きなんでは・・・・?』
なんて勝手に思っており、
『今年は大番狂わせが起きるのかも?』
と思ったりもしているのですが、
昨日の試合を見ていると、
番狂わせなど起きようもない力の差が広がっており、
順当に帝京が8連覇、そして来年からも9,10・・・・・と記録を伸ばしそうな気配がありますね。
本当に素人の考えなのですが、
『ここはいっちょ、ヤマハの清宮監督が再度早稲田の指揮をとって、打倒帝京を目指したら面白いことになるだろうなあ・・・・・』
なんて思っちゃったりしています。
清宮早稲田の時は、
絶対王者になりかけていた関東学院と、
本当に毎年面白い戦いを繰り広げていましたから。
そんな感じになったら、
大学ラグビーももっと盛り上がると思いますけどね。
”プロ監督”の清宮監督がどういう『打倒帝京』の策を立ててくるのか、
興味がありますけどねえ。。。。。。。
電撃発表・・・・・ないのかなあ。
そんなこんなで、
今年もラグビーの季節が盛り上がりを見せてきました。
”ごろ~まる、ごろ~まる”ばかり言うてる場合じゃないですよ。
面白いのはこれからです。
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前半から明治大学のトライシーンを期待して電光掲示板側に陣取ったのですが、攻め込んでもターンオーバーから逆襲を喰らうわ、慶應の左右の振りにディフェンスがついていけないわ、モール・ラックから球を出してもゲインラインを突破できないわ、スクラムをめくり上げられるわ…。
明治陣内の攻防ばかりで、双眼鏡が欲しかった。
トライどころかゴールひとつなく前半終了。全く良いところなしで、とても勝てるとは思えませんでした。
後半20分過ぎから次々に選手交代すると、やっと流れを捕まえ出し最後はロスタイム勝負。ゴールポスト下で慶應が3度の反則を犯して認定トライ。Gも成功して何とか勝ちを拾いました。帝京戦を控えて、明治の監督さんは大逆転に感動している場合ではないです!