昨日東京は、
明け方こそ雨が残っていたものの、
午前中からはピーカンの晴れでいい日より。
しかしワタシは、
当初の出かける予定をキャンセルし、
家でじっと野球観戦にいそしみました。
午前中はワールドシリーズ第7戦。
そして午後は秋季東京都高校野球大会決勝です。
そりゃあこれだけのいい試合が完全中継されるとあっちゃ、
”野球好き”としては見ないわけにはいきませんもんね。
まずはワールドシリーズ第7戦。
MLBが大好きになっておよそ40年余り。
最近は少しその熱も冷めかけではありますが、
それでも最高レベルの野球の最高の舞台、
ワールドシリーズは全く別物です。
フットボールのNFL同様、
このワールドシリーズは、
『どこが出場しようとも、見る』
というのが定番。
そのあたりがワタシの中で日本シリーズとはちょっと違うところで、
ワールドシリーズというその舞台自体を楽しんでいる感覚です。
今年は当初からカブスが強くて、
『およよ…まさかカブスがワールドシリーズ制覇するんじゃないだろうなあ・・・・・』
と思っていましたが、
ダントツでシーズンを制したと思ったら、
プレーオフも順調に通り抜け、
この舞台まで悠々と進出してきました。
シカゴの人ならずともMLBファンなら誰もが、
『カブス・・・・・?優勝するわけ、ねーだろ!』
というのが最近までの定番。
『カブスがワールドシリーズを制覇するぜ!』
といえば、
ふふんと鼻であしらわれるようなチームでした。
伝統はあるしそこそこいつもやるけど、
それまで。
そんなチームというイメージがワタシの中にもあり、
カブスというと蔦の絡まるフィールドと、デーゲーム。。。。
そんなイメージのチームです。
そのカブス・・・・・
そして映画『メジャーリーグ』の中でこそワールドシリーズを制覇するものの、
それは架空の物語・・・・・というインディアンス。
そのインディアンスは、
90年代初頭に新しい球場を建築し、
それに伴ってあっという間に強くなった時期があって、
『やっぱり新球場効果って、すごいなあ』
と実感した思い出があります。
そのころのチームは猛打線が売りで、
ワタシのごひいきのエンジェルスが、
まさにボッコボコにされた思い出もあったりします。
まるで阪神の85年のチームみたいだあ・・・・・
と思ったりしました。
そんな、
いわば『優勝には縁遠い』チーム同士のワールドシリーズ。
今年の日本シリーズと同じく、
なんだかとてもフレッシュな感じのする、
いいシリーズでしたね。
カブスが1勝3敗の崖っぷちから連勝して迎えた第7戦は、
中盤までは完全にカブスのペース。
8回2死でチャップマンが登場したときは、
『これで決まったな』
と思いましたが、そこからドラマが待っていましたね。
同点2ランに雨での中断。
いつ果てるとも知らないこの『MLBシーズン最終戦』は、
10回に決着がつきました。
カブスは10回に2点を挙げて逃げ切り。
108年目の栄冠を勝ち取りました。
それにしても、
よかったですねえ。。。。
シカゴは大盛り上がりでしょう。
ということで興奮しながらもMLBが終了したのが午後1時ぐらい。
そしてすかさず、
午後2時半から、
今度は東京都秋季高校野球大会の決勝が始まりました。
決勝のカードは、
ワタシが一番興奮する【東京クラシック】の早稲田実vs日大三の対戦。
言わずと知れた清宮がキャプテンになり、
全国制覇を狙っている早実。
一方の日大三も、
勝ち上がり方を見ていると、
今年は投手が安定してなかなかのもの。
そしてなんといっても、
この両チームの秋季大会決勝での対戦は、
史上初めてとのこと。
秋の東京大会といえば、
観衆は両校の関係者がほとんどで、
いいところ1,000人~2,000人ぐらい?
というイメージでしたが、
この日は何と2万人越え。
本当に早実人気、
いや、清宮人気はすごいものがあります。
そりゃあ高野連だか主催者だかが、
『早実は決勝に出た時点で選抜決定』
と言っているとか言っていないとか、
そんな噂が出るのもわかります。
試合はこちらもワールドシリーズ第7戦に勝るとも劣らないぐらいの熱戦。
日大三のエース・桜井は左腕から実にキレのいい球を投げ込みますが、
早実は上位・下位むらなく振れている打線がその球を捕らえていきます。
前半戦で4-1とリード。
しかし日大三は、
2011年の全国制覇チームには及ばないものの、
ここ数年の中では最もスケールの大きいチームという感じがする布陣。
『三高らしい』
鋭い打球が連発し早実の投手陣に襲い掛かり、
『ただいま怪物に進化中』の注目のスラッガー・金成の特大の3ランで追いつきます。
試合はそのまましのぎあいになり9回へ。
9回表、
日大三がまたも金成の2点タイムリー三塁打で勝ち越し。
しかしここのところ東京での戦いでは試合の後半に奇跡を連発する【粘りの早実】がその本領を発揮。
ヒット、三塁打、四球、暴投で瞬きする間もなく同点に追いつくと、
最後は四番・野村が特大のサヨナラ2ランをライトスタンドに叩き込み決着。
両軍譲らない戦いの末、
早実が日大三を振り切って、
あの斎藤佑樹を擁して以来11年ぶりの秋制覇を成し遂げました。
清宮は日大三のエース・桜井の鋭いスライダーに全く対応しきれず5打席5三振。
しかし『絶対的主砲』がこの成績でも勝ち切った早実、
今年の新チームはかなり力があります。
そして敗れた日大三。
こちらも清宮を完璧に抑えたエースで主砲の桜井をはじめ、
冬を超したら怪物に進化しているであろう金成など、
かなりスケールの大きなチームです。
ワタシの見たところ、
両チームともに全国で上位を狙える戦力をそろえていると思います。
旧チームの一年。
東京代表は甲子園で0勝3敗。
一つも勝ちを上げられない厳しい1年を過ごしました。
3試合であげた得点はわずかに2点。
前年の夏に早実と関東一の打線が猛威を振るってそれぞれ4強に進出した反動のように、
厳しい1年となってしまいました。
東京勢、
特に西東京に所属している学校では、
ここしばらく『早実と日大三以外には、ほとんど全国で勝つことはできない』状況が続いています。
西東京全体のレベルが他の地区と比べて高いのでは決してなく、
『全国に通用する両雄』
がその存在感を見せて盛り上げてくれているというのが実情。
だからこそこの両チームは、
”高校野球ファン”には絶大な人気があるのです。
オリンピックと同じで、
『大会が始まると、やっぱり自分のところの代表には勝ってほしい』
というのが偽らざる本音。
それゆえに、
昨日の試合を見ている限り、
早実と日大三が『今年はいいチームを作ってきたぞ』というのには、
ファンとしてワクワクしてしまうのです。
実際今年の秋季大会決勝のこの試合のレベルは、
過去10年ぐらいでは最も高かったような気がします。
もちろん秋季大会ですから、
両チームともにまだまだ粗さの見える部分も多いのですが、
ポテンシャルという部分では本当に両チームとも、
高いものを持っている感じですね。
冬に鍛え上げれば、
来春の選抜は期待できそうです。
ちなみにぴーちくぱーちく聞こえてくる噂では、
関東・東京の第6代表校に慶応義塾を持ってきて、
早実と選抜で『早慶並べ立てる』という思惑が進行しているようですが、
関東大会と東京大会を見てのワタシの感想では、
『馬鹿言っちゃ、いけねーよ』。
実力から言っても、
関東・東京の6校目は日大三が選ばれるべきだと思います。
試合内容やチーム力、
そして選抜の選考で重視される≪投手力≫など、
すべての面で関東の5番手のチームが日大三を上回るものはない・・・・・と思いますが。
しかし過去も選抜の選考は、
不明瞭な『納得できない』選考というのがままあるので、
絶対とは言えませんが。。。。
まあ、
関東・東京の6代表は、
作新学院・東海大市原望洋・健大高崎・前橋育英・早稲田実・日大三
ではないかと思っています。
明治神宮枠をどちらかの代表が持って帰ってくれば、
7番目の代表は慶応義塾だと思われますが。。。。
どうなることやら。
それから21世紀枠で、
日野高校は選抜されないでしょうかね?
そして高知の中村高校も、
ぜひ21世紀枠で出場してほしいなあ。。。。。
そんなこんなで、
来週末からは明治神宮大会が始まります。
14Kを奪った日大三の櫻井くんには、2011年の吉永くんに匹敵する投手となる可能性を感じました。その櫻井くんに5三振と清宮くんを完全に封じられながら、野村くんのサヨナラツーランで決着をつけた早実は、たいへん総合力の高いチームだと思います。
そして金成くん。同点に追いつくスリーランの弾道は高く美しく、正にホームラン打者のもの。
来春、そして夏が楽しみです。
観戦お疲れさまでした。盛り上がりましたねえ。
この試合を見ていて、早実と日大三高の両校に、高いポテンシャルを感じることができました。粗いプレーや試合の運び方などは、まだまだこれから十分に時間がありますから、練れてくると思います。しかし持っている実力は両校ともに本当に高いと思います。これまで私は東京の秋季高校野球を見て、関東大会よりもレベルが高いと思ったことはあまりないのですが、今年はその印象が全く違います。東京のレベル、というか、両校のレベルが突出していて、『両校ともに全国の舞台に立たせたい』と強く思っています。近年の選抜の選考の傾向としては、『地域性よりも実力』という形になってきていると思われますので、三高にも吉報がもたらされる可能性は高いのではと、勝手に予想しているところです。