SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

野球の話題(かなり辛口)

2017年04月12日 | プロ野球

昨日は全国的に雨模様の中、
ドーム球場の試合が3試合行われました。

菅野―野村というエース同士の投げ合いだった東京ドームでの巨人―広島戦。
前半は予想されたような立ち上がりでしたが、
中盤から試合が動きに動いて打撃戦へ。

最後は広島が打ち合いを制し、
首位をがっちりとキープしました。

それにしても、
タナ・キク・マルの3人コンビに、
昨日初めて四番に座った鈴木誠也など、
とにかく若いプレーヤーたちが自信を持ってプレーしているのが目立ちますね。

『優勝とは、かくも選手たちを大きくさせるんだなあ』ということを、
改めて実感していますね。

そして今更言うまでもないのですが、
み~んな自前の選手ばかりですもんね。
ファンが熱狂するの、
わかりますよ。

今年もカープ中心のペナントレースに、
なるのかな?
その気配、伝わってきますね。


ところで、
その野球がなかった月曜日。
このところよく見るBSの『球辞苑』を見ていました。

この日は外野手の捕殺についての考察。
相変わらずの面白さでしたが、
この日登場して技術的なことを教えてくれたのが、
平野謙一さんと伊原さん。

ともに選手とコーチとして、
西武黄金時代を支えた人でした。

この人たちの、
本当に質の高い考え方や技術、
黄金時代の西武には普通に備わっていたということを、
改めて認識しました。

子供時代から野球を見続けてきたワタシ。
ガンガン打ったり、バンバン投げたり……
という【プロの凄いプレー】に感嘆する子供でしたが、
それ以上に、
『お~これぞプロだ!』
というような『スキのない』プレーやら作戦やらの方が、
もっとワタシの『野球心』を刺激してくれました。

そんなときに出てきた西武ライオンズという地元球団。

当時はまさに『新興球団』でしたが、
その球団が『弱かった時代』を経て『最強軍団』になるまでの過程、
ファンとしてつぶさに見ることができたのは幸せでした。

『黄金時代』と言われる80年代~90年代中盤まで、
西武は、ともすれば清原らに代表される圧倒的な戦力で圧倒的に勝ったと思われがちなんですが、
そのベースにあったのは『これ以上ない』ぐらいのち密な野球。

特にその守備や走塁、
作戦面などはまさに『一歩も二歩も上を行く』存在だったと思います。

90年に日本シリーズで巨人に4タテをくらわした時、
相手の中心選手だった岡崎選手が、
『(西武と戦って)野球観が変わった』
と言っていたのですが、
その言葉は我々ファンにとっては【最高級の褒め言葉】でしたね。

思えばこの年が、
西武ライオンズの黄金時代の中でもピークの年だったのではと思います。

確かに中心になる選手は揃ってはいましたが、
それを固める”脇役”の選手たちの充実度の高さこそ、
西武の強さの源泉でしたね。

黄金時代のセンターライン(捕手・伊東、二塁手・辻、センター・秋山)を中心とした素晴らしい守備、
秋山・平野と揃った外野陣、
大技小技何でもござれの打線。。。。
それを支える質量ともに豊富な投手陣。

思い出すと懐かしくてしょうがありません。(遠い目になっちゃいます)


しかしまさに『盛者必衰の理』をあらわすように、
じわじわと小さな穴から水が浸透していくように、
少しづつ巨大なダムは瓦解していって、
今に至っています。

当時を思い出しながら、
『なぜ西武は、徐々に落ちて行ったのだろうか。巨人はいまだに、トップチームとして君臨しているのに』
と考えてしまいました。

それはとりもなおさず、
やっぱり球団自体におごりがあった・・・
ということに起因しているという以外、
理由は見つかりません。

確かに90年代初めぐらいから、
ぎりぎりで覇権は守り続けていたものの、
だんだんと西武が『退潮傾向』にあったのは否めません。

しかし黄金時代を築いた選手たちには、
大いなるプライドがあったと思っています。
いつも日本一になっている『常勝軍団・西武の選手』としての。

しかしそこに、
FA制度という『黒船』が突如襲来。
一気に西武の黄金時代は終焉を迎え、
その力を落としていったというわけなのですが、
そこには『いつでも強いチームなど、作れる』という球団の過信があったと思われます。
『日本一など、いつでも取れるわ』
というおごりそのものです。

堤オーナーなど、
球団を持ってから4,5年で球界を席巻したので、
『わが社には、日本一になるノウハウが、たんまり蓄えられている』
とでも思っていたのでしょう。


その時期から、
FA,トレード、自由契約など形は違えど、
黄金時代の選手たちは次々に球団を去っていきました。
そして西武という球団はその黄金時代の選手たちを、
とにかく大事にしなかった。

『行きたければどこへでもどうぞ』
とばかりの驕った球団の態度が、
いつもそこには見え隠れしていました。

清原、そして松坂という『球団の生んだスーパースター』に対しての厚遇とは逆に、
主力級とはまさに次々と≪喧嘩別れ≫する形で袂を分かつ形になったのが、
後々のチーム作りで、
本当に大きく響いてきている事態を招いてしまっている様に思われて仕方ありません。

まあ、
これ以上ない厚遇をした清原、松坂の二人にも、
FAやポスティングなどであっという間に球団を去られ、
その後球団に戻ってくるという選択肢など、
みじんもなさそうですがね。(まあ、清原はもう球界復帰すら難しいと思いますが)

黄金時代の『頭脳』であった、
秋山、工藤、平野、伊東、石毛、辻・・・・
枚挙にいとまのない『現在指導者として成功している人たち』は、
『西武だけは戻りたくない』
って感じですもんね。

まあ、
今年辻が何とか監督に戻ってきてもらったことが、
西武にとっては『変わるきっかけ』になるかもしれません。


そういえば黄金時代の指揮官であった森監督にも、
オーナーが非常に失礼な対応をして、
最後は石もて追われるように球団を追い出したというのも、
ファンにとっては実に印象深い出来事です。

みんな失礼な対応をされて『追い出された』形になったので、
西武が球団として苦境に立っている現在でも、
『何とかしてあげよう』
という感じで馳せ参じてくれる黄金時代のOBがほとんどいないというのも、
うなずけることですね。

そしてライバルの球団で、
そのあふれ出る『黄金時代のすべてのノウハウ』を伝え、
強くなっていっているということなんじゃないかなあ・・・・・と思っています。

本当に西武としては、
”惜しい”し”もったいない”ことです。


そのあたり、
一度は球団を出た選手が、
数年後にやっぱり『帰るべき場所』として戻ってくるSBとは、
球団として根本的に『何か』が違うんですよね。

巨人の選手だって、
巨人を『帰るべき場所』としてとらえているようですよね。
やっぱり『常勝軍団』ですよ。

まあ、
西武という球団は、
強いからと言ってそんなに大上段に構えて、
人を大事にしてこなかった球団ですから、
今があるのは仕方のないことかもしれません。


そして今も、
本当にこの球団は、
毎年毎年、よくもまあ飽きもせず、
主力の選手が立て続けに退団していきますよね。

選手の球団に対するロイヤリティーみたいなもの、
ほとんど皆無ですもんね。
(唯一持っているのは、今の選手では、栗山ぐらいかな?)


昨日の日経の記事によれば、
ここ2年ほどは埼玉県の自治体に対して、
野球教室を通して球団がアプローチを仕掛けているということです。

遅きに失してはいますが、
まあこういう試みにようやく気が付いたというのは、
ちょっとは球団も前進しているってことなのかな?

何しろ黄金時代など、
『地元球団』
という意識は、
球団が意識的に消していたと思われる節すらあるほど、
希薄でしたからね。

ファンとして厚遇するのは『西武沿線』だけ。
しかしそれにしたって、
優勝してもパレードはおろか報告会すらなし。
ファン感謝イベントなんて、
長らく一度も行われたことすらありませんでした。

そのため一部のファンを除いて、
所沢を中心とした埼玉県西部の人間でも、
西武ファンは一握りのみでしたね。
地元所沢当たりの商店街なども、
そりゃあ冷めたものでしたからね。


そんな、
すべてのツケを支払わされている西武という球団に、
ワタシもほとほと愛想が尽きて、
だんだん球場にも足が向かなくなっていたのですが、
今年は現役時代大ファンだった辻が監督になっているので、
ちょっとだけ注目してはいるところです。

『辻イズム』とは≪黄金時代の西武野球≫のDNAの継承に他ならないと思っていますので、
そんな野球がちょっとでも見られたら、
楽しいなあとは感じています。

ルーキーの源田選手が、
本当に【数少ないLの希望】ですね。


まあ、
去年の流れで日ハムと広島の試合を、
楽しく眺めているというのが現状ではあります。

日ハムは『本当にいい野球をするなあ』と感じるチームですが、
今年は何しろけが人が多くて、
まともに野球ができない状態に陥っていますね。
きっかけさえつかめば浮上してくるでしょうから、
それまでは『がまん、がまん』ですよ。

広島は絶好調なので、
去年同様に『いい野球』を見せてもらいたいですね。


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