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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

敗者の美学

2017年04月13日 | スポーツ全般

昨日の浅田真央選手の引退会見を見て、
寂しさと同時になんだかホッとした感情も湧き、
自分の感情がよくわからなかったですね。

いずれにしても、
本当に国民から愛されたアスリート、
それを再確認しました。


会見でも触れられていましたが、
彼女がオリンピックで金メダルを獲れなかったこと、
そのことへの感情とか、ある意味での後悔とか、
そんなものが『悲劇』として報道されていますが、
ワタシは全く真逆だと思っています。


この国のスポーツで選手が愛される要因の一つ、
それは『敗者の美学』だと思うからです。

何か欧米などではまさに『勝てば官軍』で、
『敗者の美学』というものはメンタル的に持っていないのだとか。

そうすると、
『敗者の美学』は日本独特のものなのかな?
日本のスポーツにおいては、
『負けたものへのいたわり、尊敬』
という気持ちが見ているものには殊更強いように感じます。

そして振り返った時に語られるのは、
『勝った試合』よりも圧倒的に『負けた試合』のこと。

人々の心に長く残るのは、
潔く負けたこと、
それが美しかったこと。。。。。


浅田真央選手にしても、
後世まで語られるのは世界を制した『あの大会』の事ではなく、
負けても本当に美しく感動的だった『あのオリンピック』の素晴らしい演技の事でしょう。

同じように小さいころから国民に愛された愛ちゃん、
福原愛選手についても同じこと。
負けたシーンがより鮮明に残っています。
(それにしてもあいちゃん、昨日テレビで見ましたが、幸せそうで何より。あの幸せそうな姿を見ると、本当にほっとしますね。)


サッカーの世界でいまだに語られるのは、
w杯で勝ったシーンよりも、
あのドーハの悲劇の事です。
あの試合は、
本当に『敗者の美学』そのものの、
日本代表の選手たちの”美しく、そして悲劇的な敗北”でした。


高校野球で思い浮かぶのは、
箕島―星稜の延長18回のサヨナラのシーン。
そして同じ星稜では、
松井秀喜の5打席連続敬遠のシーンですね。

いずれも『美しい敗者』であった星稜は、
今でも甲子園で人気のあるチームですね。

甲子園ではいつのころからか、
負けたチームがベンチの前で『甲子園の砂』を集めるのが定番。
あれを激写するカメラマンも、
『敗者の美学』を写しているといったところでしょうね。


やはり日本というのは、”武士の文化の国”なのかもしれませんね。
散り際こそが、武士の美学。

この季節、散っていく桜の花を見て、
そんなことを思い出しています。


いずれにしても真央ちゃん、
お疲れさまでした。


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