昨日の浅田真央選手の引退会見を見て、
寂しさと同時になんだかホッとした感情も湧き、
自分の感情がよくわからなかったですね。
いずれにしても、
本当に国民から愛されたアスリート、
それを再確認しました。
会見でも触れられていましたが、
彼女がオリンピックで金メダルを獲れなかったこと、
そのことへの感情とか、ある意味での後悔とか、
そんなものが『悲劇』として報道されていますが、
ワタシは全く真逆だと思っています。
この国のスポーツで選手が愛される要因の一つ、
それは『敗者の美学』だと思うからです。
何か欧米などではまさに『勝てば官軍』で、
『敗者の美学』というものはメンタル的に持っていないのだとか。
そうすると、
『敗者の美学』は日本独特のものなのかな?
日本のスポーツにおいては、
『負けたものへのいたわり、尊敬』
という気持ちが見ているものには殊更強いように感じます。
そして振り返った時に語られるのは、
『勝った試合』よりも圧倒的に『負けた試合』のこと。
人々の心に長く残るのは、
潔く負けたこと、
それが美しかったこと。。。。。
浅田真央選手にしても、
後世まで語られるのは世界を制した『あの大会』の事ではなく、
負けても本当に美しく感動的だった『あのオリンピック』の素晴らしい演技の事でしょう。
同じように小さいころから国民に愛された愛ちゃん、
福原愛選手についても同じこと。
負けたシーンがより鮮明に残っています。
(それにしてもあいちゃん、昨日テレビで見ましたが、幸せそうで何より。あの幸せそうな姿を見ると、本当にほっとしますね。)
サッカーの世界でいまだに語られるのは、
w杯で勝ったシーンよりも、
あのドーハの悲劇の事です。
あの試合は、
本当に『敗者の美学』そのものの、
日本代表の選手たちの”美しく、そして悲劇的な敗北”でした。
高校野球で思い浮かぶのは、
箕島―星稜の延長18回のサヨナラのシーン。
そして同じ星稜では、
松井秀喜の5打席連続敬遠のシーンですね。
いずれも『美しい敗者』であった星稜は、
今でも甲子園で人気のあるチームですね。
甲子園ではいつのころからか、
負けたチームがベンチの前で『甲子園の砂』を集めるのが定番。
あれを激写するカメラマンも、
『敗者の美学』を写しているといったところでしょうね。
やはり日本というのは、”武士の文化の国”なのかもしれませんね。
散り際こそが、武士の美学。
この季節、散っていく桜の花を見て、
そんなことを思い出しています。
いずれにしても真央ちゃん、
お疲れさまでした。
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