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第103回全国高校野球選手権大会 予選展望その8【四国】

2021年06月28日 | 高校野球

≪第103回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望8 四国地区 -

 【香川】(参加38チーム)  
実力ある英明がダントツの筆頭候補。寒川、高松商らの強豪が打倒を誓う。

◎ 英明 
 
〇 高松商 寒川    
△ 大手前高松 藤井 丸亀城西 三本松  
▲ 四国学院大香川西 尽誠学園 高瀬

打力のある英明のスタメンは下級生が大半を占めて伸び盛り。その破壊力は抜群で、一気に試合を決める迫力だ。県大会準決勝でも高松商相手にビハインドを中盤から後半一気にひっくり返してその力を見せつけた。その打線に支えられて投手陣も充実。右腕石河と左腕寒川という2枚看板は、バランスも良く理想的なチーム構成となっている。この夏は本命の座はゆるぎないところで、取りこぼしをしなければ甲子園への道は明るく照らされている。その英明を追って、名門高松商が挑戦状をたたきつける。秋春ともに4強進出し力があることを証明。今年もしっかりと県の中心にいることをアピールしている。看板の打線は今年も健在。特に2年生の浅野・本田などは強烈な飛距離を誇り、打線は英明に全く引けを取らない。あとは投手を含めた守りの精度が上がれば、宿命の対決で雌雄を決するシーンが見られるかもしれない。ちなみに前回、一昨年の決勝はこのカードで、2-1で高松商がサヨナラ勝ちをしている。その2強に挑むのが秋優勝の寒川。こちらは打線の破壊力では一歩譲るものの、しっかりとした野球で勝ち切りたいところ。制球力のあるエース松岡を押し立て、接戦に持ち込んで勝利をつかみたい。ここ数年県の高校野球界で存在感が際立っているのが大手前高松。今年も充実した投手力を前面に強豪に戦いを挑む。全くの無印だった藤井は春の県大会で決勝に進出。その原動力はエース溝口。寒川を完封した投球を再現できれば面白い存在になる。何度も甲子園出場経験のある三本松、四国学院大香川西、尽誠学園らは今年の実績はないものの、それぞれしっかりと鍛え上げてきており、夏は怖い存在なのは間違いないところ。秋春ともに8強進出の高瀬までを優勝圏内に置く。


【徳島】(参加30チーム)  
毎度のことだが、夏は鳴門が圧倒する予感。名門・徳島商の巻き返しはあるのか。

◎ 鳴門 
〇 徳島商  
△ 鳴門渦潮 生光学園 
▲ 徳島北 池田 脇町 小松島

参加校数の少ない大会に絶対の力を持ったチームが現れるとそうなりがちではあるが、とにかく鳴門がここ10数年、徳島大会で他の追随を許さない力を発揮している。何しろ、12年からの10年間で、5連覇から1年休み、また連覇と8回の大会で7回の優勝を飾っていて、「絶対王者」の地位を確立している。そして今年もまた、秋も春も鳴門が県大会で優勝。夏もまた、鳴門が大会を席巻しそうな雰囲気が漂う。秋も春も、まだまだその戦いぶりには不安定さが伴ったが、これも例年通りのこと。夏を迎えるときっちり仕上げてきて、不安と言われた投手陣が安定感を増し、県内屈指と言われる打線も毎試合結果を出して投手陣を援護する。今年も打線の破壊力は例年の通り。投手陣は2年生の左腕富田、右腕前田が成長の兆しを見せていて、夏は盤石だろう。とにかく戦い方もしぶとく、トーナメントで負けない術を先取が叩き込まれていることチームは、正直強い。その鳴門の牙城を崩す1番手は、名門の”四国四商”の一角、徳島商か。ようやく打線が爆発し始めたのが今年のチームの強み。あとは投手陣の整備がどこまで進むかだ。しかし鳴門とも好ゲームを展開しており、夏に気後れすることはなさそうだ。鳴門渦潮も戦力充実。大黒柱の佐藤捕手は、プロも注目する程の逸材。生光学園は徳島県唯一の私学として毎年甲子園を狙っているものの、いまだに届かず。今年も戦力的には面白いが、壁を破る突破力はどうか?徳島北は久しぶりの甲子園に向けて鍛え上げている。名門復活を狙う池田は今年も厳しい情勢。投打ともにいい選手はいるものの、それがチームとしての戦いぶりに反映されていないジレンマをどう乗り越えていくのか。


【愛媛】(参加57チーム)  
新たな風が吹く県内の高校野球界。聖カタリナ、松山聖稜に帝京五が風を吹かせる。松山商・今治西・西条の名門も黙っていない。

◎ 聖カタリナ学園  
〇 松山聖稜 新田 小松 帝京五
△ 今治西 松山商 西条   
▲ 済美 丹原 川之江 

愛媛県の高校野球界には今、新たな風が吹いている。長らく「全国勝率No1」を誇った野球県は松山商、今治西、西条などの名門がその中心にデンと座っていたが、宇和島東・済美を率いてその分厚い壁を破った上甲監督亡き後、松山聖稜・帝京五、そして聖カタリナ学園らの新興勢力が県外の若き監督を指揮官に迎え、ぐんぐんとその力を伸ばし始め、今では県の高校野球界を席巻している。今年は聖カタリナ学園が選抜で念願の甲子園の土を踏み、夏もその勢いを持続して本命の座に上がっている。聖カタリナの強みは四国屈指とも言われるエース桜井の存在。選抜でも披露した切符のいい投球はますます磨きがかかり、チームはその桜井に負担をかけぬよう控え投手陣の底上げも行い万全の態勢づくりを進める。その聖カタリナに真っ向勝負を挑むのが松山聖稜。今年は実績では後れを取るものの、昨年の独自大会では圧巻のV。夏の強さも身に着けており、対抗馬の一番手としてもいい位置に上がってきている。帝京五も今年狙いを夏の初出場に絞っている。3枚揃う投手陣の陣容は県内でも屈指、あとは野球のうまいチームが揃う県大会をスイスイと泳ぎ切れるか。そして今年実績を上げてきた2チームを忘れる訳にはいかない。春優勝の新田は、スラッガーの古和田捕手がマウンドにも上がる。打線はその古和田を中心として鋭く、投手陣も明徳相手に好投を見せた向井が台頭して整ってきた。秋4強、春は準Vと着々と階段を上がる小松は、しっかりとした投球を見せる古本がエース。名将・宇佐美監督が率いるだけに、夏の戦い方は熟知しており心強い陣容だ。これら「新興勢力」に戦いを挑む「名門校」はどうであろうか。まず夏将軍の異名をとる松山商は、秋8強春4強とようやく”かみ合ってきた”印象だ。伝統の負けない野球を駆使して、何とか覇権争いに食い込みたい。今治西も春4強。打線が看板のチームだけに、失点をいかに抑えられるかが躍進へのカギか。西条は各選手の潜在能力は県内でもトップクラス。上位進出の可能性は高い。


【高知】(参加24チーム)  
さあメチャ熱な夏がやってくる。全国屈指の頂上決戦は激戦必至。1-0決着も濃厚だが、その1点、どっちが取るの?!

◎ 高知 明徳義塾 
〇 
△ 高知商 高知中央
▲ 土佐 土佐塾 岡豊 

2年待った!この対決はこの夏の、全国の地方予選のハイライト。そう、高知と明徳義塾の頂上決戦だ。高知はドラ1間違いなしの「スーパーエース」森木を擁している。高校入学前から全国の高校野球ファンの注目を一身に浴びながら、ここまで甲子園の土を一度無踏んでいないこのスーパー球児は、最後の夏に聖地に届くことができるのであろうか。その野望を阻止する明徳義塾は、毎年甲子園の土を踏み、今年も森木の野望を打ち砕かんと牙をむいている。この夏の頂上決戦、高知の高校野球で長く語り継がれるであろう激戦になること、確信している。00年前後から高知の高校野球界の「2強」として毎年のように夏の大会で甲子園を決める決戦をしてきた両校。しかしその結果は、圧倒的に明徳が制して甲子園への道を切り開いてきた。最後の最後、ファインプレーで決まる試合あり、サヨナラ打で決まる試合あり、いつも大激戦になるこの両雄対決だが、最後は必ず明徳が制して、甲子園ロードを紡いできた。高知高校は2011年以降の10年間に限っても、10年連続で甲子園の出場はなし。10年間で6回明徳と決勝で対決、そのほかの4回は明徳まで届かず準決勝、準々決勝での敗退となっている。何しろこの間、明徳は10年連続で決勝に進出して、9回の栄冠を勝ち得ているのである。11年から15年までは、5年連続で決勝対決、そしてことごとく1点差で明徳に軍配が上がっているのを見ると、明徳はここ一番での高知との対戦に絶対の自信を持っているように感じられる。11~13年までは、3年連続で2-1というスコア。明徳は「守り切って勝つ」という戦い方が徹底しているというのがよくわかる。したがって高知としては、森木を擁する今年、打倒明徳を果たすためには「点をやらず1-0で勝ち切る」しかないのではないか。その森木、春の四国大会では3試合ともに登板して順調な成長ぶりを見せた。チームとしても、明徳との直接対決に完勝したのは大きい。一方の明徳は四国大会の決勝ではエース代木の登板を回避し敗れたが、本番の夏に向けてはやはり自信満々の様子。近年と比べてもむしろチーム力は上の印象もあり、一歩も譲る気はない。決勝でのライバル対決は、震えがくるような緊張感の下行われる可能性が高い。いったいどちらが勝つのか。試合巧者の明徳がいつものように接戦をものにするのか。森木が明徳を抑えきって宿願の甲子園出場を果たすのか。いずれにしてもゲームはロースコアでの僅差になる可能性が高い。もしかすると1-0の勝負か?それならその値千金の一点、いったいどちらのチームがとるのか。 さて、そのほかのチームが甲子園をつかむチャンスはあるのか。もちろんあると言えようが、それは大会の波に乗ってイケイケの雰囲気になった時以外考えられない。2強に続くのは高知中央が有力だが、もちろん高知商も有力。土佐、土佐塾らの進学校の巻き返し、あるいはいつも上位に来る岡豊や梼原などが旋風を巻き起こすのか。

 


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