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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

宿命の対決の結末は。。。。。

2022年07月28日 | 高校野球

世の中には「宿命の対決」と呼ばれる戦いがあまたあります。

MLBではヤンキースとレッドソックス、
NBAではレイカーズとセルティックス、
NFLでは49ersとカウボーイズ。。。。。

日本でも、
伝統の一戦と呼ばれる巨人ー阪神戦のほか、
早稲田と慶応の対決、
早慶戦はどんな競技でも「早慶戦」という独立した単語として呼ばれています。

高校野球でも各地区ごとに、
「宿命の対決」はあまたあり、
最も長い伝統を持つのは広島の広陵と広島商の対決、
そしてここ50年ずっとそのライバル関係が途切れない奈良の天理と智弁学園の対決もまた、
「宿命の対決」と呼んで差し支えないでしょう。

最近では大阪の大阪桐蔭vs履正社も、
毎年のように対戦して『宿命の対決』然としてきました。

そんな中、
加熱する高校野球人気では全国トップクラスと言える神奈川でも、
宿命の対決は存在しています。

それが横浜vs東海大相模。

数多の強豪が点在する神奈川においても、
過去50年以上にわたりずっとライバル関係を続け、
ここ10年ずっと優勝を分け合ってきたこの両校。
全国制覇も横浜、東海大相模ともに5回ずつと譲らず、
夏の県大会で対決するとその人気はすさまじいものになります。

両校の対戦の日は観衆が数時間前からチケットを求めて集まり、
横浜スタジアムならばその周りをぐるっと囲むほどの長い列が出来上がるというのが定番。
土日開催の場合、
「ああっ、4時間ぐらい前に並ばなきゃダメか・・・・」
と半ばあきらめにも似た気持ちを持つぐらい、
凄まじい観客の数になる人気カードです。


昨年来この両チーム、
なかなかの厳しい時を過ごしてきて、
この夏は「いつもの2強」という位置づけではなく、
第2シード校という「2番手組」に位置して大会を迎えました。

しかしそこはさすがに名門校。

第1シード組の4校が4強を前に次々と苦杯を飲まされるのを横目に、
「夏の主役は俺たち」
とばかりにスイスイと勝ち上がって決勝へ。

昨日そのライバル対決が、
決勝で実現しました。

決勝の対決は2017年以来5年ぶり。
この日を待ちわびたファンが集まり、
球場は平日にもかかわらず沢山の観衆を飲み込んで、
午前10時に試合が開始されました。

ワタシの見たところ、
今年の両チーム、
戦力的には今までのように「全国屈指」では決してありません。

しかし「勝負根性」やら「夏を勝ち上がるノウハウ」は十分にその伝統のユニフォームにしみこんでいて、
この対決は最初から熱を帯びたものになりました。

東海大相模のエース庄司は、
春から確変を遂げてエースに君臨、
この夏も初戦に先発したのを皮切りに、
ポイントになる試合はすべて先発。
その都度好投をしてチームの守りを一手に引き受けてきました。

一方の横浜の2年生エース杉山は、
チームの豊富な投手陣とやや恵まれた組み合わせから、
準決勝までわずか16イニングを投げただけ。
満を持して決勝のマウンドに登ってきました。

そして両チームのエースが、
強打の両校打線を完全に抑え込んで、
0-0のまま試合はテンポよく進んで行きました。

いつ果てるとも知れない・・・・・

と思われた9回裏。
横浜は先頭が2塁打で出塁。
一気にサヨナラのチャンスを迎えます。

100球を超えて疲れから球が浮きだした東海大相模の庄司。
1死2塁から真ん中の球をライトに運ばれます。

「サヨナラか・・・・・・」

と思われた当たりは前進守備を取っていたライトの正面のライナーとなって2アウト。
しかしここで信じられないプレーが。

横浜の2塁ランナー。
サヨナラを意識したか3塁を回ったところまで飛び出していて、
あとはライトが2塁にボールを返せばゲッツーで延長突入。。。。。。
のはずでした。

しかしライトはボールを取るや否やものすごい速いハーフバウンドを2塁に投げ返し、
2塁手はボールを捕りきれずに逃し、
その間に2塁ランナーは帰塁出来てゲッツーはならず。。。。。。

しかしよーく見てみると、
2塁ランナーは3塁を回っていて、
そこから踵を返して2塁に戻るとき、
3塁ベースを踏んでいない。。。。。。

東海大相模がアピールプレーをしていれば、
2塁ランナーは完全にアウトだったにもかかわらず、
誰も・・・・プレーヤー、ベンチ、誰も・・・・・
そのことに気づいてはおらずアピールせず。

そして次打者にサヨナラヒットを打たれ、
横浜のサヨナラ勝ちとなったのです。

東海大相模にとっては、
返す返すも残念なプレーとなってしまいました。

この日のライトは元エースの求。

この9回裏、
最初の2塁打から始まり、
次のこのライトライナー、
そして最後のライト前ヒットでのバックホーム。

すべてライトに球が飛び、
すべて微妙なタイミングのプレーが続いて全力でボールを返すシチュエーションとなりましたが、
本職ではない悲しさか、
3つともものすごいボールを返したもののすべてのボールが逸れて、
サヨナラにつながってしまいました。

そこにボールが飛ぶという球運。
これもまた、
野球の持つ劇的さの証左でしょう。

求選手、
昨年からエースとして期待されながら彼にとっての最後のこの夏、
マウンドに登ることはなく、
主にライトから戦況を見守っていました。

この最後の9回裏、
「何とか貢献したい」
という彼の気持ち、
痛いほどわかりましたが、
それが力みになって現れてしまった・・・・。

残念でしょうが、
有り余るそのポテンシャル、
この悔しさを持って次のステージで頑張ってほしいと思います。

あの菅野も大田も、
このハマスタでの悔しさから出発して、
プロ野球で名を残す選手に成長したんですから。。。。。

さて、
横浜は昨秋のコロナでの出場辞退から、
春の部内でのゴタゴタを経て、
よく夏に立て直してきました。

さすがは名門校です。
村田監督は昨夏に続いて2年連続の夏の甲子園。

苦難を経てきた経験を生かして、
泥臭く戦う事が出来れば、
組み合わせによっては上位をうかがうことができるかもしれません。

まあ、
近畿勢などと比べると、
少し戦力に差があることは否めない気がしますが。。。。。

神奈川の誇りにかけて、
甲子園では頑張ってほしいと思います。

さて、
ワタシにとっては神奈川大会が終わると、
なんだか「今年の地方大会も終わったなあ・・・・・」
という気分にさせられます。

実際関東では、
あと残すは東西の東京の代表のみ。

今年の関東勢、
意外なメンツが揃って、
甲子園に乗り込んでいきます。

強いのではと思われていた、
浦和学院、関東一、前橋育英、作新学院、木更津総合らは相次いで敗れ去り、
2番手と目されていたチームの勝ち上がりが多くなりました。

いつもの夏とは一味違った夏になりそうな予感がします。

昨日は各地で決勝が行われ、
京都国際、仙台育英、聖光学院らの強豪が、
聖地への進出を決めています。

残すは東京、大阪、愛知、兵庫、福岡など大票田の地区が中心。
最後の最後まで、
激しい戦いが予想されます。

今週末には、
49代表すべてが出そろいます。



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