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第97回全国高校野球選手権大会  予選展望Vol6 ≪近畿≫

2015年06月25日 | 高校野球

≪第96回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望6 近畿 -





【滋賀】(参加52校) 
”2強”近江と北大津に、どこまで肉薄するか、総合力とID野球の彦根東。

◎ 北大津 近江
〇 彦根東
△ 近江兄弟社 滋賀学園
▲ 八幡商 水口 光泉

2季連続甲子園の近江と強力打線の北大津の2校が、今年も滋賀の夏をリードする。2強のうちで、やや戦力的に上回るのは近江か。エース小川は甲子園経験十分の右腕で、プロもドラフトでの指名を狙う逸材。投手力では北大津を大きく上回る。しかも控えにサラサル、今日山らの力のある投手が揃っており、守りに関しては死角なしだ。ただ打線の破壊力やつながりがやや昨年より劣る評価で、夏の大会を勝ち上がって整備をかけたい。北大津は打線では近江を上回る。宮崎監督に鍛えられた打線は振りが鋭いうえ、好機に強く得点力が高い。近江とは3季連続で決勝を戦っており1勝2敗。決着の夏は、後塵を拝してきた甲子園へつながる道だけは譲れないと気合十分だ。その両校が警戒するのが、県下NO1進学校ながらここの所野球でもその存在感を発揮している彦根東だ。県大会3位で出場した近畿大会で、あの高校野球界の盟主である大阪桐蔭を1点差で振り切り、全国のファンを驚かせた。もともと粘り強さと勝負強さといった総合的な野球力は高いチームで、大阪桐蔭を倒した自信でどこまでチームの底上げが出来たのか、見ものである。エースの横手投げ・佐々木は2強が最も苦手とするタイプの投手で、春の近畿大会に続く大波乱を起こせる力は十分だ。そのほかでは近江兄弟社が打線で急浮上。覇権争いに食い込む勢いだ。好選手を集めた滋賀学園は、波に乗れば上位進出の力は持っている。伝統的に夏に強い八幡商、水口や光泉も上位をうかがっている。




【京都】(参加78校)  
龍谷大平安が圧倒的な戦力を誇り、V候補。揺るがぬ本命を倒すチームが登場するか。

◎ 龍谷大平安
〇 福知山成美 立命館宇治 
△ 京都翔英 鳥羽
▲ 京都外大西 立命館 

今年の京都大会も、期せずして昨年と同じ図式になりそうな気配だ。昨年選抜初Vを成し遂げて夏も突っ走った龍谷大平安は、今年もますます充実した戦力で連続の出場へ最短距離に位置している。やはり練習環境が整い実績を残してきたからだろうか。チームは2年ほど前から、明らかにチーム力を1段も2段も上げてきた。龍谷大平安というと、かつては力はありながらどこか『取りこぼし』のにおいもしたチームだが、今はそのあたりの不安が解消され、近畿で言うならば大阪桐蔭や天理、智弁和歌山張りに『夏の地方大会は盤石に潜り抜ける』チームに成長してきた感じがする。今年のチームはセンバツ以降いかに打力が底上げされたかということに尽きるチームだ。マウンドはエース高橋に元氏と、完璧な2枚看板が相手を抑えきる投手が控え心配はない。元氏は春以降やや調子を落とすものの、後に続く投手も続々登場し、夏を勝ちきるだけの力は十分だ。ライバルの福知山成美は、攻守に穴は見当たらないが、すべての面で若干ずつ平安には見劣りする陣容。決戦になった時に、いかにチームのすべての力を結集できるか。立命館宇治はセンバツ出場の原動力となったエース山下にかける。だが、信頼できる投手が山下1枚で、夏の熱い中での連戦に耐えられるのか。そして京都二中の系譜を継ぐ鳥羽は、高校野球100年の記念すべき大会にぜひ甲子園帰還を・・・・と気合は十分だ。また関東遠征などでも実績を残す京都翔英の戦力がなかなかいいと評判だ。その力を見せて、夏の初切符を手にすることが出来るか。名門の京都外大西、そして春準Vの立命館などが不気味だ。





【大阪】(参加180校) 
今年も大きくリードする、盤石の大阪桐蔭。策選抜準Vの投手陣にかける、ライバル履正社。

◎ 大阪桐蔭
〇 履正社
△ PL学園 
▲ 上宮太子 大阪偕成学園 大産大付 大商大堺

ここ数年2強と言われる大阪桐蔭と履正社。どちらが勝ちあがっても甲子園では『全国制覇』を狙える強力なチームだが、今年は大阪桐蔭に分があるとみる。大阪桐蔭は、昨夏全国制覇を成し遂げて、今年はセンバツで4強。すでに甲子園でも『ほとんど負けない』チームになってきており、かつてのPL学園を彷彿とさせる『絶対王者』と言える。エース田中を休ませて臨んだ春の府大会でも、各校との差を実感させての圧勝。ますます『桐蔭強し』を感じさせる夏になりそうな気配だ。全国屈指の今年の”桐蔭打線”は、吉沢、青柳、藤井、福田ら相手にとっては『抑えても抑えても』強打者がわき出てくるような打線。最初から最後まで、息つく暇などあろうはずのない打線だ。投手陣も底上げが出来、盤石の態勢で『夏の甲子園2連覇』へのファーストステップを踏むつもりだ。さて、追っていくライバルの履正社はどうか。本当ならば昨選抜で大活躍の溝田、永谷の両右腕を中心に大阪桐蔭に肉薄しているはずなのだが、どうも直接対決で分が悪く、はた目から見た印象では『やや水をあけられている』ように見えるが、どうなのか。打線では一歩譲らざるを得ないので、前半を耐え忍んでロースコアのゲームに持ち込めるかがカギとなる。そして話題のPL学園。実質的には今年が甲子園を本気で狙うには『最後の夏』となりそうな気配で、大阪の熱心なファンの大声援を受けて、王者の大阪桐蔭や履正社に挑む。指揮官不在のためどうしても接戦になった時のベンチワークが2強に劣るのは仕方ないが、あのPLのユニフォームで、何とか暴れまわってもらいたいものだ。この3チームから優勝校が出る可能性は極めて高いが、混戦を演出するならば、投の2枚看板を持つ大阪偕成学園に期待したい。光田・姫野の両投手は球に力があり、上位3強に退治する力は十分。そのほかでは、上宮太子、大産大付属と、長年”悲願の甲子園”を狙い続ける大商大堺の活躍も、注目される。




【兵庫】(参加162校) 
壁を破った神戸国際大付のV2成るか。報徳が差を詰め、関学、社に東洋大姫路が追う展開か。

◎ 神戸国際大付
〇 報徳学園
△ 社 関西学院 東洋大姫路
▲ 三田松聖 明石商 育英 

どうしても獲れなかった夏の覇権を昨夏ついに奪った神戸国際大付が今年も最右翼。昨夏から県内の大会を3連覇し、充実した戦力は県内で並ぶ者はいない。看板の打線は全国クラスで、心配された投手陣も2年生の統合の成長によって解消された。昨年までのように夏に対する意識過剰からも解放され、本来の力を存分に発揮すれば連覇への道が見えてくる。ライバルの報徳学園は、本来本命視されるよりも後続に位置して”まくる”のが夏の戦いの得意の形。『逆転の報徳』の異名通り、試合での逆転だけではなく、大会そのものの逆転もお手のものだ。今年は秋春ともに神戸国際大付に敗れているが、夏はそうはいかないと意気盛んなところを見せる。2年生エース中本は、報徳のエースとして一本立ちできそうな気配で、夏は頼りになる存在になりそう。打線はややライバルに比較すると小粒だが、粘りのまとまりの報徳野球の伝統は息づいており、肝心なところでは力を発揮する。春準優勝の社は、サウスポーの田中の安定した投球が持ち味。関西学院も今年は戦力に自信ありで、6年ぶりの夏を狙っている。名門の東洋大姫路は、今年は県内の優勝戦線に一度も顔を出してきていないが、エース岡本の出来次第では浮上も。そのほか、プロ注目のエース松本を擁して、昨夏決勝進出の再現を狙うのは三田松聖。そこに伝統校の育英、滝川二や、春の出場を見合わせた明石商もぶっつけ本番ながら不気味な雰囲気を漂わせ、一発逆転を狙っている。




【奈良】(参加42校) 
やっぱり強いぞ!夏の天理。どこまで巻き返せるか?ライバルの智弁。

◎ 天理
〇 智弁学園
△ 高田商 奈良大付 橿原学院
▲ 御所実 関西中央 畝傍 郡山 

やはり夏の覇権争いは、天理を抜きには語れない。ここ2年夏の甲子園に縁がない天理は、3年連続の県大会敗退は何としても避けたいところ。県内では抜きんでた選手層の厚さで、圧勝をもくろむ。選抜では2回戦で敗れたものの、秋は近畿NO1に輝いた戦力はやはりピカイチ。斎藤、森浦の安定感抜群の投手陣を、船曳、坂口らの超高校級の打線が強力援護を行う戦い方に穴は見当たらない。ベテラン・橋本監督の狙いは、もう一度真紅の大旗をその手に抱くことだ。ライバルの智弁学園は、昨年は大黒柱の岡本でライバルを蹴散らしたが、今年は分が悪い。経験豊富なスラッガーの広岡を中心に、相変わらずの打ち勝つ野球を標榜。決戦に臨む。投手陣の底上げ次第では、2年連続の夏も十分にありうる。春の県大会を制した高田商は、良くぞここまで・・・・・という好感度抜群の好チーム。全員野球で”アリがゾウを倒す”試合をもくろんでいる。準優勝の橿原学院は、竹村監督が鍛え上げるチーム。郡山メソッドで培ったチーム力で、こちらも”全員野球”で波乱を起こせるか。選抜で初めて甲子園を踏んだ奈良大付。選抜では敦賀気比と接戦を展開、この試合でエース坂口の力が全国レベルだと証明した。あとは好投手に力負けしてしまう打線の強化だ。このあたりが優勝争いを展開しそうだが、最近ずっと力のあるチームを作ってきている関西中央、ラグビーに負けるなと意気盛んな御所実、畝傍、郡山などが絡むと面白い大会となりそうだ。果たして今年も2強対決となるのか、それとも。。。。。。





【和歌山】(参加39校) 
智弁和歌山が攻守に圧倒的な力。貯め込んだ3年分の思いを、この大会にぶつける。

◎ 智弁和歌山
〇 箕島 和歌山東 紀北工
△ 市和歌山 初芝橋本 日高中津  
▲ 紀央館 那賀 桐蔭 

V8で連続出場の記録が止まった智弁和歌山。平成に入ってから27年間、ただの1度も3年連続で代表を逃したことはない『常勝チーム』だ。ということは、平成で智弁和歌山の野球部に所属した選手は、必ず3年間で1度は夏の甲子園の土を踏んでいるということになる。しかし、今年の3年生は一昨年、昨年と県大会で敗退してまだ甲子園の土を踏んではいない。その3年生たちの『3年間の甲子園への思い』が炸裂する今年の大会になりそうな気配だ。もとより、一昨年、昨年共に全国でも活躍できるだけの戦力を誇っていた智弁和歌山。今年もまた、甲子園で勝ち進めるだけの実力を備えた大型チームだ。山本、西山、春野と続くクリーンアップの破壊力は全国でも屈指。エースの斎藤は左腕からキレのいい球で勝負するタイプで、昨春の選抜では強豪明徳相手に見事なピッチングを披露した実績を持つ。智弁和歌山が『県大会の勝ち方』を思い出せば、他校が逆転するのは容易ではない。一昨年の代表校である箕島は、尾藤監督に率いられて名門完全復活を狙う。2年生中心のメンバー構成で『本格化は来年度』と言われるチームだが、伝統の黒潮打線を引っ提げて一足早い甲子園を狙う。その秋の大会で旋風を巻き起こした和歌山東にも注目。力は十分に持っていて、サイドのエース津森が”はまれ”ば、かなり面白い戦力だ。紀北工も面白そうだ。春4強で、このところかなり県大会で存在感を発揮している。勢いを夏までつなげるか。昨夏の代表である市和歌山は、連覇を狙いチームは仕上げ段階。1年間の悔しい思いをぶつける夏だ。初芝橋本、日高中津は県大会で実績を残す。特に日高中津は秋春ともに4強入りし、春は準優勝。垣内監督は、なんとしてももう一度甲子園の土を踏みたいと意気盛ん。紀央館の久保はドラフト候補の好捕手。選抜21世紀枠出場の名門・桐蔭も巻き返しを狙う。

 


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