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第97回全国高校野球選手権大会  予選展望Vol8 ≪四国≫

2015年06月27日 | 高校野球

≪第96回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望8 四国地区 -

 

【香川】(参加40校)  
圧倒的な力を誇示する英明。寒川、丸亀城西ら上位常連校がどこまで迫れるか。

◎ 英明 
〇 寒川 丸亀城西
△ 尽誠学園 三本松 観音寺中央 香川西  
▲ 大手前高松 高松南 高松商

久しぶりに秋、春と四国大会を連覇した英明が、香川勢のこのところの低迷を打破する戦力を整えている。エース田中は明徳、今治西、新田と強豪相手に四国大会で3連投。すっかり自信をつけて、選抜ショックを振り払った格好だ。控えの中西も安定しており、この2本柱で夏を乗り切る構えだ。打線の破壊力は四国ではNO1。自信を持った戦力で、久しぶりの【第1シードからの夏V】を狙っている。左腕のエース・高田を擁する寒川は、その高田次第の夏となりそう。英明に迫るには、もう少し打線の得点力をアップさせることが必要。丸亀城西は、春の県大会を制したがチャレンジマッチでは英明に完敗。その差を見せつけられた。サイドから巧みに投げ分けるエース山上代がどこまで踏ん張れるか。尽誠学園は松井新監督で名門復活をもくろむ。戦力的には県内でも上位に位置しているが、チームの特徴がないのが心配な面。三本松のエース三好は注目の好投手。秋準Vを飾った観音寺中央は、2度目の夏を虎視眈々と狙う。名門・香川西はこの1年音沙汰がないのがかえって不気味。ここ何年か存在感を見せつけている昨夏準Vの大手前高松は、今年も穴のない戦力で秋8強、春4強と実績を残す。大会に強いのが伝統になりそうだ。高松南は今年のダークホースNO1。エース岸下は、186センチの長身から投げ込む投球は、一見の価値ありだ。名門の高松商は、復活のきっかけをまだつかめないでいる。今年はどんな戦いぶりを見せるのか。





【徳島】(参加31校)  
鳴門がやはり1番手。名門復活狙う徳島商も、いい感じだ。

◎ 鳴門 
〇 徳島商 鳴門渦潮 生光学園 
△ 城南 川島
▲ 池田 城北 小松島 海部

昨年限りで早稲田大の監督に転出した鳴門渦潮の名将・高橋監督。その転出が、混戦に拍車をかける結果となっている。そんな中で、3年連続出場を飾っている鳴門が今年も1番手。なんといっても『夏の戦い方』を熟知しており、大会が進むほどに力を出してくるチームだ。昨年下級生ばかりの布陣で3年連続の夏を勝ち取ったチームは、今年も夏に向けて戦力が整ってきている。もとより夏を経験したメンバーが多く揃っているので、他校よりも精神的には一歩上を行っている感じのチームだ。名門・徳島商は4年ぶりのVを狙う。名将・森影監督率いるチームは、総合力で勝負。今までのオーソドックスな”徳商野球”から、今年はちょっと違った感じの戦い方も探っており、楽しみな夏となる。エース育田が踏ん張りを見せれば、覇権へグッと近づく。高橋監督が抜けた鳴門渦潮は、森監督が4月に就任。新しいチーム作りを模索している段階か。しかしもともと所属している選手のレベルは高く、しっかりと足を地につけた野球さえできれば、上位進出は間違いない。そして”県内唯一の私立高”として毎年話題になるのが生光学園。付属の生光学園中でしっかりと野球の基礎を身につけた選手が、甲子園という大会へ飛び出していくのは、果たしていつか。秋の王者である城南、そして川島の両校は、かつて21世紀枠で甲子園の土を踏んだが、夏の栄冠には輝いていない。今年は混戦だけにチャンスも広がっている。昨春復活を遂げて甲子園の土を踏んだ池田だが、まだまだ完全復活とはいかない。今年はよほどのことがなければ『甲子園帰還』ということにはならない気配だ。城北、小松島、海部あたりが一発を狙う大混戦の夏だ。




【愛媛】(参加59校)  
”済美抜き”の戦いに、”夏将軍”松山商の復活はあるのか。

◎ 新田 小松 
〇 今治西 松山東
△ 松山商 松山聖稜
▲ 宇和島東 西条 

昨年は大エース・安楽を擁した済美が話題をさらったが、その済美は結局夏の予選を勝ちきれず、名将・上甲監督は予選の直後にこの世を去った。そしてチームは不祥事で一年間の大会出場を禁じられて今年は予選への出場を認められなかった。時代が大きく変化した愛媛県の高校野球界。その中で、昨夏まさかの初出場を奪い取った名将・宇佐美監督の小松が連覇を狙い勢いを加速させてきた。春は県四強ながら、2年生のエース・早柏と大型捕手・大上で組む魅力いっぱいのバッテリーを軸に、夏の戦いで主役を狙う。その小松を春に破った新田は、勢いに乗ってチャレンジマッチでは今治西を破り、四国大会でもファイナルまで進出した。春の大会をピークにしないよう、夏に向けて力を蓄えているところだ。打線は強力で、エース田中にも安定感が出てきた。選抜準優勝の経験を持ちながら夏は甲子園には届いていない歴史を、今年こそ塗り替えると意気盛んだ。選抜には2校を送り込んだ愛媛だが、その2校はセンバツ疲れからか春は精彩を欠いた。まずは今治西。名門はセンバツで投手力の弱点をさらけ出し、この整備がまだできていない印象だ。しかし謹慎で選抜の指揮を取れなかった大野監督が復帰して、夏巻き返しを図る態勢は整っている。一方21世紀枠出場ながら選抜で大旋風を巻き起こしたのが松山東。その達成感からか、選抜帰りの春はまったく精彩を欠いたものの、元々力はあるチームだけに巻き返しも可能か。そして最大の注目を集めているのが、甲子園100年の節目になんとか出場をと願う名門・松山商の動向だ。ここ数年私学勢の台頭に押されてなかなか甲子園までたどり着けていないが、”夏将軍”の異名をとるように、もともと夏の大会には無類の強さを発揮するチーム。今年は上位が混戦気味の大会なので、チャンスは十分と見るがどうか。そして県内では元祖・私学の雄でもあるのが松山聖陵。毎年上位に進出しながらも甲子園には届かないでいるが、分厚い層の投手陣と鋭い打線は、今年こその願いを達成するには十分。そのほか、『上甲監督の弔い』という意味では、宇和島東の活躍も楽しみ。プロ注目の堀を擁する西条も、覇権争いに顔を出したい。



【高知】(参加31校)  
リビルドの年の明徳義塾は、6連覇を成し遂げるか。新顔の高知中央が厚い壁を破るか。

◎ 明徳義塾 
〇 高知中央 高知
△ 高知商 土佐
▲ 岡豊 土佐塾 室戸

ずっと続いている明徳義塾と高知の2強の構図。今年はその壁が破られる年になるかもしれない。まず『絶対王者』の明徳義塾。昨年は大エース・岸を擁して全国制覇を意識したチームだったが、今年はチームのピークを1、2年後に持ってくるためのリビルディングの年と位置付けられているように見える。1・2年生に好素材が揃い、岸が1年生で登場した3年前のチームによく似た感じがする。しかしそこは明徳義塾。そんな年でも、十分に甲子園出場、そして全国8強以上を狙える力は、十分に持っている。4年連続で高知とのライバル決勝対決で、いずれも1点差の勝利を収めているという、背中が震えるような『野球力』を持っている明徳の牙城は、ちょっとやそっとでは崩せそうにない気配だ。そのライバル高知は、今年は戦力的に過去数年と比較すると厳しいという声が多い。エース鶴井は左腕の好投手だが、明徳を相手にした場合は、ちょっと厳しい気がする。打線も例年に比べると安定感は今ひとつ。まずは決勝まで上り詰めて明徳との対戦を目論むが、ひょっとするとそこまで上り詰めるのが厳しい年になる可能性もある。そこで登場するのが、初出場を狙う高知中央だ。ラグビー部と同時に野球部の強化にも乗り出していたこの学校。27歳と若い河内監督が指揮を執るが、いい意味で明徳に対して思い切ってぶち当たっていけると、結果もついてくるかもしれない。破壊力のある打線と、日米のハーフであるエース日隈の投球で、『2強時代』に終止符を打つという決意だ。この3チームのつばぜり合いにより優勝が決まる公算が大だが、何とか巻き返したいのが、名門・高知商。ここ20年近く、ずっと2強の背中ばかり見てきたが、このあたりでかつての勢いを取り戻し、再び主役の座に座りたいところだ。エース清岡を中心として、高知商伝統の層の厚い投手陣で勝負。土佐、岡豊の両校は、大会をかき回す可能性は十分にあるが、優勝までとなると正直『?』マークがつくか。軟式から硬式に転向してまだ日の浅い土佐塾だが、今年は戦えるチームを作り、面白い存在となってきた。

 


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