来年の選抜は記念大会で、
36校出場の年。
そのセンバツの『予選』と言ってもいい秋の地方大会が花盛りです。
先週末には、
東京のブロック予選1回戦で、
今年の夏の東西の東京代表、
二松学舎大付と東海大菅生が激突。
時ならぬこの強豪対決に、
多摩一本杉球場にはたくさんの観客が詰めかけました。
その東京よりも進行の早い神奈川大会。
今年の神奈川大会は、
夏に甲子園出場を飾った名門・横浜が、
主力のほとんどを残して迎える秋だけに、
『ほぼ結果は見えている』
というような予想が立てられていました。
『焦点は準優勝と3位』
ということまで言われており、
さらに抽選の結果強豪と言われるチームのほとんどが横浜とは逆のブロックに。
『横浜楽勝』
のムードは高まっていました。
むしろ、
横浜が如何に関東の強豪を倒して、
ここ数年遠ざかっている神奈川からの選抜出場を手に出来るか・・・・・
に焦点が定められていたといっていいかもしれません。
神奈川の高校野球ファンは、
『何はなくとも横浜』
という人が、本当に多いのです。
台風の影響を受けて、
3連休で決まるはずだったベスト4は、
半分の2試合だけが行われて、
残り2試合は昨日に順延となっていました。
先に行われた2試合では、
順当に桐光学園と東海大相模が4強に進出。
そして昨日の第1試合では、
慶応が苦しみながらも4強へ。
なんてことはない、
最近の『4強』がそのままベスト4の位置を占めて、
『またいつものように、4強のたたき合いかな?』
というムードになっていました。
ワタシも、
既にココロは準決勝に飛んでいたといっても過言ではありませんでした。
しかし。。。。
試合が始まってみると、
意外や意外・・・・・
という展開に。
横浜が初回に2点を先制するも、
鎌学がすかさず4点を取り返し逆転。
その後も得点を重ねて8-3とリード。
この時点でワタシはチェック開始。
意外な展開に、驚きと興奮を隠せませんでした。
大阪桐蔭バリの
『絶対王者』
的な扱いを受けていたこの秋の横浜。
その横浜が、
乱れに乱れている様子。
しかし試合は進み8回表。
横浜が意地の反撃で同点に追いつき、
更に1死3塁で打順は万波、長南へ。
『あ~やっぱりそうか~』
何度も神奈川県大会で繰り返される横浜の終盤の粘り。
これに屈する学校は数多。
今回もこれが繰り返される予感が頭の中を渦巻いて、
しかも『これで横浜、この後の準決勝、決勝はピリッと締まるんだろうなあ・・・・・』
なんて思いが渦巻きました。
しかし。
昨日の鎌学は違いました。
この『逆転される大ピンチ』をしのぐと、
8回の裏にビッグイニングが待っていました。
長打で勝ち越すと、
四球、四球でランナーをため、
押し出し、押し出し、そしてタイムリー。
まさかまさかの展開で、
気が付けばこの回7点をゲット。
そう、
15-8でなんとなんとのコールド勝ち。
大金星を挙げたのでした。
横浜がコールド負けって・・・・・・
と考えてみたら、
自分が見た試合ではいつぞやのハマスタでの関東大会で、
霞ヶ浦に負けたことがあったなあと思い出しました。
あの時も確か、
終盤まで競り合っていて、
一気に崩れたという試合でした。
ワタシは神奈川大会では、
桐光学園と東海大相模をいつも応援しているのですが、
横浜の敗退を受けて思ったのは、
『ああ、これで今年のチームは、横浜と甲子園をかけて戦わなくてもいいんだあ』
ということ。
(夏は神奈川は2代表になり、両校と横浜は別の地区になるだろうことから)
東海大相模にとっては最大のライバル、
桐光学園にとっては何度やっても超えられない大きな壁である横浜。
その横浜と甲子園をかけて戦わなくてもいい年が来るなんて、
そりゃあ盆と正月が一緒にやってきたようなもんだ。
こりゃあ土曜日の準決勝、
そしてそれに続く決勝、3位決定戦(関東大会進出決定戦)は、
盛り上がること請け合いですね。
今年の秋季関東大会。
神奈川開催のため、
神奈川県優勝校は『スーパーシード』が与えられます。
『秋関のスーパーシード』とは、
最初からベスト8の位置で、
1勝すれば甲子園がほぼ確定となるシード位置のこと。
しかも上がってくるチームに、
各県の1位校は含まれませんから、
まさに『甲子園に出るための最短ルート』ともいえるシードなのです。
この神奈川大会で優勝すれば、
その位置が与えられるため、
例年以上に神奈川大会の優勝争いも、
熱を帯びてくることでしょう。
それにしても鎌倉学園。
やりましたねえ。。。。
鎌倉学園と言えば、
かなりの進学校でしっかりとした校風を持っており、
かなりの親が『子供を入学させたい学校』ですね。
野球は甲子園出場2回を誇る名門ですが、
何しろ選手を集めていないので、
近年はどうしても激戦の神奈川を勝ち抜いていくことはかなわず、
甲子園から49年も遠ざかっています。
さすがにワタシも、
鎌学が甲子園で暴れまわることを、
思い出すことはできません。
しかし神奈川県内では、
伝統の左胸の【K】マークとともに、
常に強豪に食らいついていく野球を見せてくれるのでファンも多い学校ですし、
しかもOBが『激熱』の人が多いのも特徴です。
ワタシの知り合いにも、
【熱烈鎌学応援】のOBがいたりします。
そんな鎌学に、
甲子園のチャンスが巡ってきました。
横浜の誇る及川、板川らの好投手をあれだけ打ち込んできた強打線ですから、
自信を持っていけば夢はかなう可能性も高いです。
注目の学校が、
出てきましたね。
数年前から頑張る県相模原、大師、
このところ上位に顔を出す日大高校、
そしてこの鎌倉学園など、
神奈川の勢力図もだんだん変化の兆しを見せてきました。
中堅校の底上げで、
県大会は序盤戦から、
息の抜けない戦いとなってきています。
現在の『4強』である横浜・東海大相模・桐光学園・慶応も、
決して息の抜けない戦いを強いられています。
【神奈川高校野球の聖地】保土谷球場。
この週末も、
大いに神奈川高校野球ファンで盛り上がることでしょう。
それにしても、
驚くニュースでした。
やっぱり高校野球は、
何が起こるかわからないなあ。。。。。