≪ラグビートップリーグ・リクシルカップ≫ ~秩父宮~
【決勝】
パナソニック 〇 27 (17-14 10-12) 26 ● 東芝
ラグビートップリーグの決勝は、
ものすごい激闘の末、
パナソニックの3連覇で幕を閉じました。
ワールドカップでの日本の躍進から始まった空前のラグビーブーム。
その1年を締めくくるこのトップリーグの決勝は、
『ラグビーがもっと盛り上がる』
きっかけともなるような、
ラグビーの面白さがいっぱい詰まった素晴らしい戦いとなりました。
『絶対王者』の地位を確固たるものにしているパナソニックは、
日本代表からSHの田中をはじめとして、
FWの堀江、稲垣、ホラニ、BK・山田らの日本代表の中核をなす面々が顔をそろえる豪華な布陣。
このメンバーに、
W杯で活躍したヒ―ナンやパーカー、バーンズらが絡んでくるんですから、
ものすごいチームです。
一方6年ぶりの王者奪回を狙う東芝は、
なんといっても日本代表キャプテンのリーチを軸にして、
”レジェンド”大野や”日本の精神的支柱”広瀬らのプレーヤーがわきを固めるといった、
こちらも『どうしても見たい』チームです。
この両者の対戦、
12月のリーグ戦では19-19の引き分け。
まさに決着戦となったこの日は、
秩父宮に詰めかけた観衆は何と24,577人。
『大観衆とは、まさにこのこと』
という素晴らしい雰囲気の中での、
一進一退の攻防となりました。
前半は互いに2トライずつを取り合って、
17-14とパナ3点リードで折り返しました。
後半は風上に陣取ったパナが試合を支配。
東芝の攻撃をほぼ抑えきり、
攻撃では1トライ1ゴールに1PGを追加して、
27-14と試合を決めたかに思われました。
しかし6季ぶりの栄冠を目指す東芝がここから猛追。
1トライを返して27-21と、
1T1G差まで詰め寄ると、
”最後の数秒”で相手からボールを奪い、
ステインの激走からチャンスをつかむと、
まさかのキックパスが決まって『残り試合時間なし』でトライ。
この時点で1点差まで詰め寄りました。
キックが入れば『逆転サヨナラ勝ち』のシーン。
ラグビーで最も面白いシーンが演出されました。
キッカーは直前で激走したステイン。
南ア代表のスーパープレーヤーですが、
キックの精度を欠いていたため、
ここ数試合はプレースキッカーから外れていました。
しかし東芝は、
数分前に最後の総攻撃を試みるため、
それまでキッカーを務めていた小川をベンチに下げていました。
そんな『勝負のアヤ』も絡まって、
ステインがキックの位置に立ちました。
角度は、
『入れごろ、外しごろ』の場所。
祈るように、
両チームの選手、そしてファンが見つめる中、
ステインの足から放たれたボールは、
『入った!!!!』
と思われたところから大きく弧を描いて左側にフック。
楕円のボールは、
無情にもわずかにポールの外側を通り過ぎ、
その瞬間、
パナソニックの3連覇が決まったのでした。
試合の最後の数分間。
本当に面白かった~~~。
旧い話になりますが、
神戸製鋼の連覇の最中(90年代)、
三洋電気(現パナソニック)が『最後のワンプレー』で劇的な大逆転トライを許したシーンがありましたが、
それが頭をよぎりました。
『25年(程度)の歳月を経て、悪夢がよみがえったか』
なんて思ってしまいました。
最後のキック、
あのしびれるような緊張感、
『やっぱり、ラグビーはいいなあ』
を実感した瞬間でした。
本当に面白い試合でした。
『堪能』
それ以外の言葉が見つかりません。
日本のラグビー界にとって、
今シーズンほど忘れられないシーズンは、
ないでしょう。
ラグビー界にとって、
『元年』
となるようなシーズンになりましたね。
サッカーにとってのJリーグ開幕の年のような、
大きなウェーブがラグビー界に押し寄せてきました。
その大きな波に乗って、
大海原に出航したような、
そんな年でしたね。
その大海原には、
キラキラした太陽が降り注ぎ、
『こんなにもきれいなものだったのか』
と実感しているところでしょう。
来秋には日本選手権(パナソニックvs帝京大)があり、
この後はいよいよ、
スーパーラグビーも始めります。
夏にはリオ・オリンピックで7人制の戦いも行われます。
ラグビーに吹くフォローの風に乗って、
行けるところまで、
行っちゃいましょう!!
究極の目標である、
2019年W杯での、
4強入りを目指して。
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