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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

リーグワン決勝  ブレイブルーパス東京、激闘を制して初の栄冠に輝く

2024年05月27日 | ラグビー

 



≪リーグワン プレーオフ≫  ~国立競技場~

【決勝】

東芝ブレイブルーパス東京 24(10-6,14-14)20 埼玉パナソニックワイルドナイツ


いやあ、
凄い決勝でした。

始まる前からワタシ、
この試合は大激闘になる予感がしていましたが、
そんな予想を軽く裏切るほどの「大激闘」でしたね。

最後の最後まで、
ホーンが鳴るまで分からないと思っていましたが、
ホーンが鳴ってもまだ、激闘は続いていました。

最後の最後まで、
まさにどっちに転ぶかわからない試合でした。

試合が終わった後、
あまりに叫びすぎて、
ぐったりと疲れ果ててしまいました。
そんなラグビー史に残る決勝戦でした。


試合はキックオフからワイルドナイツが果敢に攻めて、
松田の2本のPGで6-0とリードを奪います。

立ち上がり、
ワイルドナイツは攻めが機能していて、
圧倒的な迫力でブレイブルーパスゴールに迫り続けました。

トライと思われたものがノックオンになったり、
この前半の立ち上がりで、
ブレイブルーパスは大差をつけられなかったのが大きかった。

そして今度は20分過ぎからブレイブルーパスが反撃。

22mライン内側でなかなかゲインを切らせてもらえませんでしたが、
しぶとく攻めて最後はジョネが、
3人を引きずってトライ。

この力業で7-6と逆転すると、
モウンガがPGを決めて10-6として折り返しました。

前半38分にも、
見事なつなぎでジョネが抜け出し「トライか!!」と思いましたが、
コロインベテに捕まり惜しくもトライならず。

しかしこのプレーでコロインベテはイエローで10分間の退場。

後半が始まってすぐ、
1人少ないワイルドナイツの穴を突き、
またもジョネが右サイドを抜けてトライ。
差を17-6として、
「接点無双」のブレイブルーパス優位で、
試合は進んで行きました。

20分過ぎ。

左サイドの10mライン付近でPGをもらったブレイブルーパスは、
ここでショットを選択。
14点差に突き放して、
残りをしっかりと守り切るという作戦に出ました。

しかしモウンガのPGはギリギリで外れて11点差のまま。


そして。。。。



ここから本当に、
試合は急激に動き始めました。

「後半残り20分からが本当のワイルドナイツのラグビー」

というワイルドナイツは、
ここからいつも相手を突き放して強さを見せつけますが、
この日もまさに「ワイルドナイツのラグビー」そのものの展開に。


PG失敗のあとを受けた攻撃で、
ワイルドナイツは見事に大きく振ってつなぎ、
最後はベンカンターが決めてあっという間に13-17の4点差に。

にわかに白熱してきた勝負に、
56,000人を超える大観衆は沸きあがりました。

後半から出場してきていた、この日を最後に引退する堀江も、
「本当に今日引退するの?」
というようなキレッキレのプレーを見せてくれていて、
試合の流れは完全にワイルドナイツに。

そして28分。

電光石火の攻めで小山が逆転のトライ。
ゴールも決まって今度は、
ワイルドナイツが20-17と3点のリードを奪いました。


試合の流れから言って「これで決まりかな」と思いましたが、
今年のブレイブルーパスはここからが違う。
シーズン中何度も粘りを見せてきたチームはここから反撃。

何度も何度もフェーズを重ねてワイルドナイツの守備陣を少しずつ下がらせ、
34分にジョネから途中出場の森にボールが渡り、
逆転のトライ。

再度試合をひっくり返して24-20。


しか~し。。。。


まだ試合時間は5分あり、
「この5分、何が起こるかわからないぞ」
という期待と不安と、
そんなものがないまぜになったものすごい雰囲気の中ワイルドナイツのキックオフ。


そして。。。。


つないでつないで、アタックして当たって、またつないで。。。。。。。。

ワイルドナイツの、
全身全霊を込めたド迫力の連続攻撃がブレイブルーパス守備陣を襲い、
39分にならんかというところで、
ついに途中出場、大外の長田にボールが渡って歓喜のサヨナラトライ!!!!!

なんというドラマ

堀江という偉大なプレーヤーの最後の試合に、
なんという劇的な幕切れ!!!

そしてブレイブルーパスファンにとっては、
なんという悲劇的な幕切れ!!!


ワタシは半ば放心状態で、
目の前で歓喜の輪をつくるワイルドナイツと、
ガックリとひざをつくブレイブルーパスの選手たちを眺めていました。

「ああ、やはりまだ、栄冠には届かなかったか・・・・・」


しかし見ると、
審判が主審を中心に集まっていて、
協議している姿が見えました。


「おいおい、ひょっとして、TMOなのか??」

一縷の望みを託して、かたずをのんで見守ると、
場内にアナウンスが。
「ただ今のトライの前のプレーに対して、TMOで協議を行っています」
とのこと。


お~~~~~!!!!



ワタシも、周りのブレイブルーパスファンも、
最後の望みが残されて、
湧きあがりました。

そしてリプレーの検証で、
そのプレーが国立の大ビジョンに映し出されると。。。。。。

お~~~~~~!!!!!!

ブレイブルーパスサイドから、
大歓声が上がりました。

検証されているのは、
「スローフォワードか否か」。

あの堀江からパスされたボールは、
確かに前に投げられていたのが、
すべての観客を前に映し出されていました。

ちょうど芝生の切れめ、
芝生の色が変わっているところでしたので、
誰の目にもボールが前に投げられているのは明らかで、
その結果、ワイルドナイツにとっては無念の、
トライ取り消しとなりました。


残りはあと30秒。

ブレイブルーパスボールのスクラム。

この日はスクラムで何度も押し勝って完全に圧倒していたブレイブルーパス。

「やった~」
なんて周りはみんな喜んでいましたが、
そう簡単に行かせないのが、王者・ワイルドナイツ。
最後の最後も、
ワイルドナイツが劣勢だったスクラムで「王者の意地」を見せてくれました。

相手ボールのスクラムに対し、全員一丸での乾坤一擲の押し!!

勝つという事に、これだけ気持ちが入っているのか!!!
ワタシはなんだか、胸がいっぱいになってしまいました。

ワイルドナイツはなんと、
スクラムコラプシングで反則を取り、
「最後のワンプレー」
を残しました。
「まだ終わっちゃ、いね~ぜ」
そんなつぶやきが、聞こえてくるようでした。

これでトライを取れば、
まさに大大大逆転勝ち。

そしてなんだか、
そんな匂いも、
ぷんぷんと漂ってきていました。


しかし。。。。


松田のラインアウトを狙ったPKは、
なぜか10mライン付近までしか飛ばず。

焦ったのかなあ。。。。
それとも、安全に行き過ぎていたのか。。。。

このPKが22mの奥まで入っていたら、
試合は「パナソニックの逆転勝利」
になっていた気がしますが、
10m付近からのラインアウトでは、
ドライビングモールも組むことができませんので、
怒涛の圧力を示すことはできませんでした。


そして最後の最後、
この日の「マン・オブ・ザ・マッチ」のジョネが、
相手ボールに絡んでジャッカル。

この瞬間に、
東芝ブレイブルーパス東京は、
リーグワン初優勝、
前身のトップリーグから数えると、
14年ぶりの優勝に輝きました。


リーチに優勝を!


これがチームの高いモチベーションになっていたことは明らか。
久々に主将を担ったリーチの下、
世界のスーパースター、SOモウンガ、FLフリゼルらが融合して、
さらに日本代表のジョネやディアンズが君臨するようになり、
若手も予想以上に成長。
佐々木、桑山、杉山、松永ら、同年代の選手が競い合い実力を上げてきたのもすごく大きかった。
いいチームになりました。

ブラックアダーHCが、
5年かけて熟成させてきたチームです。

足りなかったピースにモウンガ、フリゼルらが入り、
勢いもついてシーズンを駆け抜けましたね。


会社の衰退とともに、
チームもすごく苦しい時期を過ごしてきましたが、
まさに「ノーサイドゲーム」を地で行く、
素晴らしいシーズンとなりました。


本当におめでとう!!!!


そして敗れたとはいえ、
埼玉パナソニックワイルドナイツは、
本当に強かった。

素晴らしいチームです。

この日の後半20分からの怒涛の攻め、
まさにド迫力でした。

そして幻のトライとなったあの攻め、
ため息が出るような見事なつなぎ、
誰もがハードワークしているのにミスを犯さず、反則もせず、
トライまでもっていくあの素晴らしさ。

やっぱり日本ラグビーをけん引していく「絶対王者」のチームですね。

チームに流れる哲学みたいなものが、
他のチームよりも一歩上を行くといつも感じさせてくれるチームです。

今季はこの日の敗戦が、
唯一の敗戦でした。

しかし負けてなお強し、というところを見せたワイルドナイツ。
大黒柱・堀江は引退しますが、
これからも強い姿で、
我々を魅了してください。


ということで、
ホント、
終わってからの帰り道、
ぐったりと疲れて、
電車でも寝こけてしまいました。

あ~
ラグビーってホント、
面白い。


さ~
楽しい楽しいシーズンは終了を迎えましたが、
これからは「日本代表ウィーク」の始まりですよ。

イングランドにマオリオールブラックス。

日本代表がどんな戦いを見せてくれるのか?

そして、
どんな新しい選手が、
代表に選ばれるのか?

まだまだお楽しみは続いていきます。




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