第100回を迎えた高校ラグビーの決勝は、
桐蔭学園が初Vを狙った京都成章を32-15で破り2年連続3度目の優勝を果たしました。
進化の止まらない「桐蔭ラグビー」が、
京都成章のピラニアタックルを振り切って後半得点を重ねました。
後半相手の出足が若干止まったところに突き刺さる桐蔭の鋭い攻撃は、
準々決勝、準決勝で見せたものと同じで、
本当に地力が高いなあと感じさせてくれました。
高校ラグビーといえば西に強豪が固まっていますから、
桐蔭はこのコロナ禍で強豪との対戦ができず苦しんだと思いますが、
そんな中で個々のスキルを磨き上げたのは見事でした。
この大会でも、
京都成章の本橋ら、
将来のジャパンを担う逸材がたくさん見られたのが、
とても楽しかったですね。
この年代が代表の中心になってくるのは、
次々回の2027年大会かな?
高校ラグビー全体を見渡しても、
近畿だけに強豪が固まるというのではなく、
西の東福岡と東の桐蔭学園がしっかりチーム作りをしているので、
今後も面白くなってきそうです。
この大会は、
桐蔭が力通りに勝ち切ったといえる大会だったのではないでしょうか。
そして昨日の大学ラグビー決勝。
こちらは天理大が早稲田に圧勝。
初めての優勝を飾りました。
国立競技場に11,000人の観衆を集めて行われた決勝。
優勝した天理大は、
なんとあの平尾、大八木らで3連覇した同志社以来36年ぶりの、
関西リーグ代表の優勝でした。
こちらは近年、
関東大学対抗戦勢一辺倒だった大学ラグビーの流れを、
完全に止めた優勝でした。
高校での桐蔭学園と同様、
このコロナ禍で、
なおかつ8月にはコロナのクラスターも発生するという苦難の中で、
よくぞここまでのチームを作り優勝を勝ち取ったと、
大きな拍手を送りたいですね。
試合内容はもうなんというか、
完全に実力の違いがあったといえるような圧勝。
上下黒の天理大のユニが、
オールブラックスに見えました。
当たりも強けりゃ展開の速さも秀逸。
度重なるジャッカルに、
キックの精度も高い。
そして”切り札”フィフィタの突進から最後にタメを作って送るオフロードパス。
相手を蹂躙しズタズタに切り裂く、
見事なものでした。
準決勝の明治戦を見ていて、
「こりゃ天理の強さは破格だなあ。。。決勝も多分圧勝かな?」
と思っていた通りの試合展開で、
さすがの早稲田も脱帽の試合となりました。
来年のことを言うと鬼も笑いますが、
多分今後数年間、
大学ラグビーは天理の時代が続くのではないでしょうか。
同志社時代の再来かもしれません。
9連覇した時の帝京大も強かったが、
今年の天理大も破格の強さでした。
対抗戦Gの各校も、
天理大を追うという流れになって、
新たな時代に伴う軌道修正を図らざるを得なくなるかもしれませんね。
しかしそうなったときこそ、
本当に面白い大学ラグビーが、
見られるかもしれません。
来シーズンが今から、
楽しみになってきました。
それにしても、
高校・大学の決勝を見て改めて、
「ラグビーは強いものが勝つ」競技だなあ。。。。。
そんなことを感じました。
さあ、
この週末からはいよいよトップリーグの開幕です。
大変な時に開幕を迎えますが、
選手たちには頑張ってもらいたいですね。
トップリーグの試合、
そして代表の試合、
首を長くして待っていましたから。