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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

さあ準決勝! 準備はいいか?!

2015年08月19日 | 高校野球

≪第97回全国高校野球選手権大会≫ ~甲子園~


【準決勝展望】


◇第1試合

早稲田実(西東京)   仙台育英(宮城)


打線好調の両校。勢いを持続か?早実。 止めるか?仙台育英・エース佐藤世の剛腕。


今大会に入る前から注目された両校。
片や早実は、なんといっても清宮が注目されての大会前だったが、優勝候補に上がるほどの戦力とみられてはいなかった。投手力を含めた守備に、大きな不安を抱えていたためだ。一方の仙台育英も、優勝候補と目されてはいたものの、エース佐藤世の状態に不安を抱えていると見られていたため、注釈つきの『3強』という位置づけだった。
両校ともに『盤石』と言われていなかったわけだが、大会に入ってからこの評価は一変。早実は清宮が前評判以上の大活躍を見せ、それに伴い他の打者も好調を持続。大会屈指の打力を前面に、強豪と言われるチームを次々と撃破してきた。その勢いは、今のところとどまるところを知らない。田口から始まり、玉川、清宮、加藤、金子と続く打線は硬軟織り交ぜた攻撃が出来て、破壊力も大会屈指。そこに準々決勝で、”眠れる大砲”富田が強烈に目を覚まして2発をたたき込み、早実打線の破壊力は増すばかりだ。心配された投手陣は、各試合ともに前半から打線が強力援護してくれるため、リラックスして投球できているように感じる。エース松本は動く球を武器に準々決勝を1失点完投。上条、服部の救援陣にも一定のメドが立っており、徐々に投手陣も整備されてきているという印象だ。
仙台育英も、何しろその強力打線が好調だ。準々決勝では大砲の平沢に一発も出て、ムードも上がっている。こちらは速い打球で外野の頭を抜いていく”豪打”が魅力。特に佐々木良、紀伊の5・6番が当たっており、若干当たりの出なかった平沢・郡司の3・4番をサポート。強力な打線を形作っている。これまで『大会屈指』と言われた好投手を次々に攻略して来ており、『音に聞こえた猛打線』の面目を保っている。その打線に守られ、エースの佐藤世が好調になってきたのは、チームにとって何とも心強い。140キロ台中盤の速球とフォーク、チェンジアップ。秋の時点から『全国屈指』と言われていた右腕がその本領を発揮して来て、チームは秋以来の『最も良い状態』に近づいている。東北勢初制覇に向けて、完全に機は熟している。
さて、試合は早実が先取点を奪う今までの戦い方を継続できるかが焦点。早い回に清宮、加藤らの打撃で先制するようだと、今までの勢いを持続して一気に走ることが出来そうな気配。”甲子園の風”も早実に味方して来ており、球場の雰囲気や大声援を味方につけるというアドバンテージもありそうだ。一方の仙台育英は、じっくりと構えて早実の投手陣を打ち砕いていきたい。早実エース松本の『遅い球』をひきつけてとらえるようだと、大量点の可能性も十分。ある程度の打ち合いになったとしても、引けはとらない構えを見せたい。勝負は4,5点の取り合いになると見るが、序盤に早実投手陣が仙台育英打線にとらえられると苦しいか。早実は『打ち勝つ』という気迫で、2回戦の広島新庄戦のような粘り強い戦いぶりが望まれる。仙台育英としては、最後に『実力勝ち』にもっていきたいところ。3回戦、準々決勝のような戦い方が出来れば、自ずと勝機は見えてくるだろう。



◇第2試合

東海大相模(神奈川)   関東一(東東京)

剛腕小笠原vs関東一の鋭い打線の対決。意外な展開も考えられるが・・・・・・


東海大相模は、3回戦までは隙を見せない盤石な戦いぶりを見せたが、準々決勝で大苦戦。しかしその苦しい試合をサヨナラで勝ちきって、チームのムードは盛り上がっているだろう。この試合では右腕吉田が相手打線に完全にとらえられたが、救援でマウンドに上がった小笠原が成長した姿を見せ相手をその後封じ、チームを救った。東海大相模としては、状態から見ても、今日以降やはり小笠原中心での戦いをしていくであろう。東海大相模は、神奈川大会でも準々決勝の苦戦の後、チームはリセットされて以降素晴らしい戦いぶりを見せた。”苦しい山”を越えたこの甲子園でも、その再現を狙っている。打線は千野・宮地の1・2番が予想以上に機能しない戦いぶりなので、この両者の出塁がカギになってくる。クリーンアップは、3番の杉崎と5番の磯網が好調。長倉、竹内の下位も好調を持続しているため、穴の少ない打線となっている。東海大相模の勝ちパターンとして確立されているはずの『1・2番が出塁して中軸が還す』が初戦以降なかなか機能していない中でのこの勝ちっぷりのため、今後上積みが十分に期待できる。競り合いに脆さを見せる点が準々決勝の勝利で解消されていれば、大会前に予想された『実力通り』の結果が出ても何ら不思議ではない。
関東一は苦しい試合を勝ち抜いてきた。初戦の高岡商戦での『楽勝⇒一転大苦戦』に始まり、中京大中京戦でのしびれる凌ぎあいからのサヨナラの一発、そして準々決勝興南戦では同点の9回オコエの一発で劇的な勝利。ナインの中には、『もう怖いものはない』という気持ちが芽生えているのではないだろうか。3回戦と準々決勝は、名うての好投手との戦いだっただけにさほど記録として高いものが残っているわけではないが、何とも言えない『圧力』をこの打線には感じることができる。オコエ・井橋の1,2番には足もあり、中軸には一発の長打力もある、理想的な打線の構成になっている。心配された投手陣は、先発した阿部・田辺などがしっかりと試合を作り、中盤から登場の金子がしっかりと抑えるパターンが確立。大会前の評価よりずっといい投手陣を形作っている。準決勝に勝ち残った4校の中でも、もっとも充実感を持って試合をしているように感じる関東一は、まさに今大会の台風の目だ。
さて試合は、盤石の戦力を持つ東海大相模に対し、関東一がどこまで食い下がれるかが焦点。先発が予想される大会屈指の左腕・小笠原に対し、関東一の誇るオコエ・井橋の1・2番がどこまで機能するか。私見としては、準々決勝で対戦した興南の比屋根よりは、関東一にとっては小笠原の方が攻略しやすいのではないかとみている。若干荒れる傾向にある小笠原に対して、特に井橋がしっかり四球を選び出塁するという場面が多くなると、関東一は勢いづくはずだ。一方の東海大相模も、関東一の先発に対してしっかりと打線が攻略して、できれば前半で2,3点のアドバンテージを取り小笠原を気楽にマウンドに上げたいところだ。こちらも千野・宮地の1・2番の出塁がカギを握っている。東海大相模としては、試合を何としても後半の1点勝負に持ち込ませないことが肝心。関東一はその逆で、前半粘っての後半勝負だ。
ワタシは意外とこの試合、その前に行われる第1試合の結果次第で、大きく左右される試合になるかもしれないという気もしている。
もし第1試合で早実が勝ち進み決勝進出を決めれば、関東一の気合いがよりMAXになってくることが考えられる。そういうことも考え合わせると、なんだかいろいろな要素が絡み合って、面白い2試合になりそうである。


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