NFL2021 明日をも知れぬ大混戦

アメリカの4大スポーツといっても、
圧倒的に人気があるのがＮFL。

9月にシーズンが始まり、
年末に向けてシーズンが深まり、
年末、年始にかけて最高潮を迎えます。

年が明けると1月はプレーオフの月。
2月のスーパーボウルに向けて、
激しい「負けたら終わり」の戦いが始まり、
アメリカの男たちは熱く燃え上がる・・・・・というわけですね。

今年は大きなルールの変更がありました。

長年1シーズンは16試合で戦うものだったのが、
今年から17試合に変更。
1試合増えたことが優勝争いにどう影響するのか？
楽しみなシーズンとなっています。

1試合増えたという事で、
1月10日がシーズン最終日。

この週末を迎え、
各チームは残り4試合を残すという戦いとなっています。

昨季はまだコロナの影響が残り、
観客も入れるところあり、入れないところあり、入れても客数を絞って・・・・・
という現在の日本のプロスポーツのような状況でしたが、
今季は開幕からフルに観客を入れて・・・・という事になっています。

もちろん「マスクをして、声を出さずに」
なんてことは全くなく、
観客はフルに入り、声を限りに声援を送る・・・・・という、
2年前までと全く同じ風景が広がっていて、
ワタシはその映像を見るたびに本当にうらやましくなってしまいます。

さて、
昨季は”レジェンドＱＢ”のブレイディが新たなチームであるバッカニアーズに移り、
そこでも第5シードからスーパーボウル優勝を飾るという凄いシーズンになりましたが、
今年は昨年に引き続いて大混戦の模様です。

現在まで（昨日時点）の主な成績はこちら。

【ＮFC】
東　1位　カウボーイズ　　9勝4敗
　　2位　ワシントン　　　6勝7敗
北　1位　パッカーズ　　　10勝3敗
　　2位　バイキングス　　6勝7敗
南　1位　バッカニアーズ　10勝3敗
　　2位　ファルコンズ　　6勝7敗
西　1位　カージナルス　　10勝3敗
　　2位　ラムズ　　　　　9勝4敗

【AFC】
東　1位　ペイトリオッツ　9勝5敗
　　2位　ビルズ　　　　　7勝6敗
北　1位　レイブンズ　　　8勝5敗
　　2位　ブラウンズ　　　7勝6敗
　　3位　ベンガルズ　　　7勝6敗
南　1位　タイタンズ　　　9勝5敗
　　2位　コルツ　　　　　7勝6敗
西　1位　チーフス　　　　10勝4敗
　　2位　チャージャーズ　8勝6敗



NFCは、
注目のディフェンディング・チャンピオンのバッカニアーズが快調です。
先週を終了した時点で10勝3敗、
パッカーズ、カージナルスと並んでＮFＣのトップを快走。

ここのところ4連勝で、
昨年は11勝5敗、第5シードでのプレーオフ進出でしたが、
今年はしっかり上位シードを確保しそうな勢いです。

それにしても43歳のブレイディ、
全く衰えというものを知りません。

今年もここまで4,000ヤードを超えるパスを投げまくり、
ＱＢランキングはトップ。
36ＴD、10INTでレーティングが104.2なんて、
まさに脅威的な成績です。

今年も5,000ヤード越え、行きそうですね。

このブレイディを擁して第1シードを確保すれば、
スーパーボウル連覇も夢ではありません。
伝説にまた1ページ、すごい年のお話が加わりそうです。

そうはさせじと好調なのがパッカーズ。
大黒柱のＱＢロジャースはパスヤーデージこそ3,200ヤードとブレイディに譲るものの、
27ＴDでなんとわずかに4インターセプト。
レーティングは108.8とまさにＭVP級の働きです。

現在までの感じでは、
この二人の殿堂入り間違いなしのＱＢが、
チャンピオンシップで激突しそうな感じですね。


今季開幕から絶好調だったアリゾナ・カージナルスは、
初のスーパーボウル制覇を狙い快調に飛ばしていましたが、
ここにきて明らかにその勢いに陰りが見えてきました。

8週目に初黒星を喫すると、
10週目にはパンサーズに大敗して2敗目。
そして先週ラムズに手痛い黒星を喫すると、
先ほど終わった試合では、
なんと今季1勝しかしていないライオンズに大敗。

開幕7連勝の後、3勝4敗と勢いを落として、
今週ラムズが勝つと首位逆転というところまで来てしまいました。

そのラムズ。

今年はスーパーボウルが、
昨年から新装なったラムズの本拠地であるsofiスタジアムで行われます。

なんとしてもその試合に出場しようと踏ん張っているものの、
やはりトップを狙えるほどの力はないかな？
という感じでしたが、
ここにきて少し風向きが変わり始めました。

2差を付けられていて迎えた先週の敵地でのカージナルス戦。
ここで敗れると地区優勝が遠のくばかりか、
プレーオフ進出にも黄色信号が灯るというところでしたが、
ドナルド、ミラーの守備陣の頑張りとＱBスタッフォードの活躍で勝利。

何とか地区優勝の希望をつなぎとめると、
今週カージナルスがまさかの敗北を喫し、
まさかの首位が転がり込んでくる流れになってきました。

しかもコロナ禍に翻弄され、
何人もの選手がコロナ陽性による離脱を余儀なくされチームはガタガタになっていましたが、
何とか主力は今週の戦いに帰ってこれそうな見通し。

現在9勝4敗ですが、
今週勝利して10勝4敗となると、
おぼろげに地区優勝とプレーオフ第3シードぐらいが見えてきそうです。

出来れば第2シードまでに入り、
初戦をＢＹＥで備えたいところではありますが、
どうなるでしょうか。

ＮＦＣも上位がどうなるかわからない状況ですが、
ＡＦＣはさらに混戦。
優勝争いに加えて、
プレーオフ進出争いも熱くなっています。

まずはここ2年連続でＡＦＣを制しているチーフスが今年も好調。
第7週までは3勝4敗と出遅れたものの、
そこから実力を発揮し始めて7連勝。

今週も地区のライバルであるチャージャーズに対し、
第4ＱにマホームズのＴＤパスで追いつくと、
延長で突き放して劇勝。
地区優勝を盤石なものとしました。

同じく6連勝と絶好調だったペイトリオッツが敗れたことで、
ＡFCの第1シード確保に見通しが立った形となっています。

今年のＡFCは、
この時点ですでに3敗のチームはなく、
4敗もチーフスのみという大混戦状態。

現在首位のチームとて、
地区優勝までたどり着けるかはわからない状態です。

そしてプレーオフ進出争いでも、
6敗のチームがなんと5チームもいて、
いったいどこが進出するのか、
全く予断を許しません。

まれにみる混戦という事が言えるのではないでしょうか。

ここから2月のスーパーボウルまで、
毎週末全く息の抜けない、
ドキドキの週末が続いていきます。

今年は特に面白いですね。
「絶対王者」がどこにも見当たりませんから。


まあ、
ほかの競技と違って、
「どこのチームが出ても面白い」のがＮFＬ。

熱い冬の戦いが続いていきます。