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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第95回夏の甲子園  【第9日】  群馬からの新しい風

2013年08月17日 | 高校野球

≪第95回全国高校野球選手権大会≫

【第9日】

弘前学院聖愛(青森)  4-3  沖縄尚学(沖縄)
木更津総合 (千葉)   3-1  西脇工 (兵庫)
前橋育英 (群馬)    1-0  樟南 (鹿児島)


昨日もまた、
大観衆を飲み込んだ甲子園。

2回戦の残り3試合が行われ、
ベスト16が出そろいました。

第3試合で前橋育英と樟南が対決。

ともに初戦を1-0で勝ちあがってきて、
投手力を含めた守りには絶対の自信を持っている両チームの対戦は、
やはり”守り合い”の展開となりました。

前橋育英は、
今大会数多く登場した【2年生の好投手】の中でもピカイチの好投手、高橋光成がまたも好投で連続完封。

初戦で9連続を含めて13三振を奪った初戦から『イメチェン』とばかりにこの日は打たせて取る投球でした。
それでも最終回のピンチでは腕を思い切って振って3者三振に打ち取り、
そのギアチェンジは昨日21連勝をマークした楽天の田中投手張りのすごさを見せてくれました。

そしてその【下級生エース】を盛り上げるのが、
前橋育英の誇る『攻める守備』。

この『攻め方』がものすごい。

特に主将の荒井三塁手。

この選手、
これまでは荒井監督との『父子鷹』で注目されていましたが、
そのものすごい守備力、
この試合で披露してくれました。

何しろその動き、
間違いなく今大会でも屈指。

現代野球では守備のうまい選手は必ずショートに回り、
次にうまい選手はセカンドという流れがあるので、
サードでうまい選手を、
あまり見なくなりました。

しかしながら『長嶋世代』に近い我々オヤジ世代にとっては、
サードで素晴らしいプレーをする選手を見るというのは、
格別なものがありますね。

『長嶋張り』のダイナミックな動きを見せる荒井選手、
大注目の選手です。


この【攻撃的守備】を標榜する前橋育英、
群馬県の高校野球の流れを完全に変えたチームですね。

2000年代になり、
この前橋育英と、
機動力を駆使して相手を蹂躙する『機動破壊』の健大高崎の両チームが、
群馬の高校野球に新しい風を吹き込ませてくれました。

それまでの群馬県の野球は、
桐生の『稲川野球』を基礎として、
前橋工、前橋商に前橋、高崎、桐生などが絡み、
オーソドックスな戦いぶりが特徴でした。

そこに90年代から桐生第一が登場。

上尾高校出身の福田監督が、
大型チームを標榜して出現し、
90年代から00年代にかけて群馬の野球を引っ張り、
99年のは好投手正田を擁して悲願の全国制覇を成し遂げました。

その桐生第一から県内の盟主の座を奪おうと登場してきたのが、
健大高崎とこの前橋育英です。

両校ともにしっかりとチームの基礎が出来たうえに、
強烈なチームカラーを持っているのが特徴。

この両チームが出てきて、
一気に群馬代表が関東の中でもその存在感を上げてきています。

昨日の試合は、
本当に前橋育英のチームカラーがよく出た試合だったと思います。

樟南の犠打を駆使した攻撃を守備が『攻撃的に』よく守り、
最後も守り切りました。

あれだけ守ってもらえれば、
高橋投手も安心して投げることが出来ると思います。

実にいいチームですね。

予選の戦いぶりを見ていて、
『このチームがどこまで全国で通用するのか』
楽しみにしていましたが、
これだけの戦いぶりを見せてくれると、
本当に頼もしく見えますね。

願わくば、
もうすこし本来の攻撃力を見せることが出来ると、
『桐生第一の夢よもう一度』
が現実味を帯びてくると思います。

次の対戦相手は横浜。

全国的に強豪として名前の知られる横浜が『有利』との声が多く聞こえますが、
ワタシはそうは思いません。

関東の中では、
今年に限って言えば前橋育英の方が『格上』の位置づけ。

『横浜』という名前を過度に意識することもないと思われますので、
少なくとも互角以上の戦いになるのではと思われます。

この3回戦、
『関東代表はどこだ』
を決めるうえでも、
実に興味深い対戦です。



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