夏の高校野球。
神奈川と東京でも、
この週末に準決勝、決勝などが行われ、
決着しました。
ワタシは現在の地元が西東京、神奈川なので、
毎年この両地区の観戦は外せないのですが、
今年は若干の異変もあり、
面白い結末となりましたね。
神奈川県大会は、
土曜日が準決勝で日曜日が決勝。
ワタシは土曜日にハマスタに、
準決勝を観戦に出かけました。
いつもの風景と違うのは、
今年はこの準決勝に”神奈川の絶対王者”横浜の名前がないこと。
このところずっと長きにわたり、
4強を外すことがなかった横浜。
横浜がこの準決勝に顔を見せないのは、
あの2012年、松井投手の桐光学園に敗れた夏以来ですね。
今年も準決勝で全国が注目する横浜vs東海大相模のライバル対決があると予想されていましたので、
準決勝の土曜日はどれだけ観衆が詰めかけるのか・・・・・と思っていましたが、
横浜が敗れて出場しないとなるとげんきんなもので、
観衆の出足は例年に比べてものすごく遅かったですね。
11時開始の試合に、
8時に開門になったのですが、
8時30分の少し前に球場についたワタシ達は、
まさかの光景を目にしました。
そのまさかとは、
「当日券売り場に、人が並んでいない!!!」
衝撃映像のように、
まさかの光景が我々の目の前に広がっていました。
いつもの年のように、
鈴なりの人でハマスタ前の公園が埋め尽くされ、
球場を2周近くしないと中には入れないというのが神奈川県大会のあたりまえの光景。
そう思っていたワタシ達は、
本当にそのまばらな人の姿に衝撃を受けました。
そして中に入っても同じ。
『お~久し振りに、席えらび放題だ~~』
という幸運に恵まれて、
応援する桐光学園側の応援席の真上で観戦することができました。
残念ながら試合には敗れてしまいましたが、
試合自体も白熱したものでしたし、
満足度は高い観戦でしたね。
第2試合は東海大相模が登場。
こちらもワタシの応援する高校なので、
そちらサイドに席を移して観戦。
(神奈川大会で、そもそも第1試合から第2試合に、席を移して観戦できるってこと自体が、なんだか奇跡に思われました。)
この第2試合は東海大相模が完勝。
横浜を破って意気上がる県相模原は、
ものすごい応援団の数と音量、気迫でした。
その気迫に東海大相模は押されるかと思いきや、
キッチリと「やるべきことをやって」、
当たればスタンドインのパワーも見せつけての完勝。
まさに全国上位レベルの野球を見せてもらったという感じです。
仕上がりは、
かなりイイですね。
つなぎの投手陣がキッチリと投げられれば、
2015年以来4年ぶりの全国制覇も、
あながち夢とは言えないでしょう。
決勝が行われた昨日は、
ワタシは西東京大会に出向きましたので東海大相模の優勝の瞬間は見ていませんでしたが、
何かものすごい記録ずくめの猛打が炸裂したみたいですね。
パワーという面では、
歴代の東海大相模の数ある「超絶な打線」に匹敵するような感じもします。
後は接戦になった時に時折顔を出す「バタバタ相模」が顔を出さなければ、
かなりのところまでは行けるはずです。
さて、どこまで高みに上がっていけるでしょうか。
準優勝の日大藤沢は、
準決勝で力尽きてしまったかな?
本当に素晴らしい試合で準決勝を突破しましたから、
「ひょっとしたら久しぶりの悲願達成なるのか?」
と思っていましたが、
決勝は東海大相模の大波に飲み込まれてしまいましたね。
それでもこれまでの戦いぶりが色あせることは、
一つもありません。
胸を張って次のステージへ、
各々が進んでいってほしいと思います。
桐光学園については、
2年生中心のチーム構成だけに、
この悔しい負けをいかに糧にできるかということでしょうね。
安定した戦いぶりはするものの、
ここぞという時の突破力に欠けるとされる桐光学園の野球は、
今年もまた同じ壁に阻まれたといってもいいかもしれません。
『敗戦を糧にする』
はたしてどのような糧にして、
どんなチーム作りを模索するのでしょうか。
これまでのトータルベースボールから、
この夏は完全に打撃偏重のチーム作りに変えて臨んだ桐光学園の夏でした。
敗れたとは言うものの、
新たなチームの姿は、本当に見ていて楽しいものでした。
殻を破るのにはもう一つ、何かが欲しい桐光学園の野球。
この夏、新たな忘れ物探しに、頑張ってください。
そして明けて日曜日、
西東京大会の決勝が神宮で行われました。
ワタシの予想では東海大菅生vs日大三のライバル対決が濃厚だと思っていましたが、
まさかの国学院久我山vs創価のカードとなったこの決勝。
なんだか90年代に戻ったような、
そんな既視感のある対決となりましたね。
両校ともに勢いをつけてここまで上がってきただけに、
白熱の攻防を期待していましたが、
まさにその通りの決勝戦となりました。
両校ともに図抜けたプレーヤーがいるわけでも、
超絶な攻撃力があるわけでもありませんが、
ある意味「高校野球の決勝だなあ」という、
気迫がにじみ出るような両校の攻防に、
最後の最後まで手に汗握り続けました。
ワタシは高校野球観戦に際して、
いつも一つ思っていることがあります。
特に甲子園での観戦時に思うのですが、
「好カード・・・・・とされた試合ではない試合こそが、高校野球の面白さがギュッと詰まった試合になることが多い」
これこそが高校野球の本質ではないかと思います。
いい選手がいるとか人気のチームが出るとか、
そんな事関係なく、
高校野球の手に汗握る攻防というのは、
本当に人を感動させる力がある、
そんな風に思っています。
この試合も、
まさにそう思える試合でした。
今では高校野球でも当たり前になった、
投手の140キロの球というのも、
昨日は1球もスコアボードに表示されることはなかったと思いますし、
バンバン特大のホームランが出たわけでもない。
しかし、
凌ぎ合いのロースコアゲームで、
高校野球の面白さと、
「この1勝・・・・」という地方大会の決勝の緊迫感いっぱいの、
まさに「好ゲーム」でした。
序盤で2点を先取した国学院久我山に対して、
創価がじわじわと圧力を強めていって、
中盤に追いつきました。
それかからは創価が毎回チャンスを作り、
いつ勝ち越し点を挙げるか?という展開でしたが、
国学院久我山は最後のところで一戦を超えさせない気迫の守りでしのぎ切って、
最終回にチャンスを掴むと一気に爆発して2点を取り、
最後は創価の反撃をしのぎ切って栄冠をつかみました。
ここ数年、
西東京にはいつも「スター選手」か「超高校級チーム」がいるのが定番でしたが、
今年の久我山は地味ながら高校野球らしい、
しのいで「最後に一点勝っている」野球を展開するチームです。
そんな彼らの甲子園での戦いぶりはいかばかりか?
圧倒的に戦力差があるチームが相手でなければ、
東京のチームとしては珍しくしぶとさのあるチームだけに、
好試合を展開してくれそうな気もします。
悲願の「甲子園初勝利」なるのかどうか。
ということで、
土曜日も日曜日も、
本当に楽しく過ごすことができました。
この2地区のほかにも、
東東京では関東一が本命の力強さを見せつけて3年ぶりの代表をもぎ取り、
埼玉では花咲徳栄が今年も夏の強さを見せつけてくれました。
誰しもがそうでしょうが、
甲子園ではやはり「地元チーム」と「故郷のチーム」を力を入れて応援してしまいますから、
期待が高まってしまいますね。
全部の代表が決まるのも、
もうすぐです。
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