SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第95回全国高校野球選手権大会 予選展望2 ≪関東≫

2013年06月20日 | 高校野球

第95回全国高校野球選手権大会 予選展望2


【茨城】(参加104校)
常総がトップを走るいつもの展開。エース上野の霞ヶ浦、長年の悲願達成なるのか。

◎ 常総学院 
〇 霞ヶ浦
△ 下妻二 土浦湖北 藤代 
▲  水城 水戸商 石岡一 

3季連続出場を狙う常総学院の視界が良好。選抜ではチームの仕上がりがまだまだというところが出て初戦敗退の憂き目にあったが、その中ではエース飯田の好投が光り、夏への目途が立った。飯田は多彩な変化球で打たせて取るのが持ち味だが、ピンチには三振も狙って取りに行ける好投手。その飯田を支える打線は、注目のスラッガー・内田を中心として相変わらず鋭い振りを見せる。木内監督時代と違い、『何をやってくるかわからない』というところはないものの、総合力の高さは県内随一で、あっさりと連覇を成し遂げる可能性も高い。何とか阻止したい一番手は、秋春ともに決勝で常総と対戦した霞ヶ浦が上がる。この霞ヶ浦、過去数度甲子園に手をかけながら決勝で悔しい敗退を繰り返したチーム。特に近年では、9回2死までリードしたが、そこからひっくり返されるという経験を2度もしたため≪悲劇のチーム≫とも呼ばれる。県内では名将の誉れ高い高橋監督が、この負の歴史を今年こそ断ち切れるのかに注目が集まる。チームは2枚看板の投手を中心にしたオーソドックスな野球が持ち味。秋の関東大会で東海大相模の打線を抑えた左腕の上野にエース片野を加え、投手陣は盤石の構えだ。打線も破壊力こそ常総に見劣りするものの、得点力は決して低くない。今年の対戦は1勝1敗の常総と、3度目の決勝対決で決着をつけるつもりだ。両チームのマッチレースの様相が濃いが、下妻二、土浦湖北、藤代と近年甲子園を初めて踏んだ三チームが後を追いかける展開。さらに、石岡一の好投手・中島の動向にも注目が集まっている。さらに、光星学院の前監督である金沢氏が指揮を執る明秀日立、東洋大姫路の前監督、堀口氏が指揮を執る東洋大牛久などがどのように県の高校野球界にハレーションを起こしてくれるのかにも注目だ。




【栃木】(参加64校)
実績を残す佐野日大にもスキあり。3連覇狙う作新は、戦力の底上げ急。

◎ 佐野日大 作新学院
〇 宇都宮商 大田原
△ 白鴎大足利 青藍泰斗
▲ 宇都宮工 文星芸大付

秋春ともに県大会を制して『完全制覇』をもくろむ佐野日大が中心。榎本、田島の二枚看板に安定感が出て、大崩れする試合がなくなったのが好材料だ。打線は爆発力はないが、低いライナーを積み重ねて得点を取っていくスタイル。強豪には『力負け』してしまうところもあるが、県内には佐野日大を上回る戦力のチームは見当たらず、力勝負になれば負けない。長い低迷次代を打ち破り三年連続の夏を狙う作新学院は、『小針イズム』が完全に浸透して、思い切りの良い戦いができるところが持ち味。小針監督になってから、かつてあれだけ苦しんだ【夏の大会】こそが作新の『得意とする大会』となってきたように感じるため、今年も本命の一角からは外せないだろう。一年の時から三季連続で甲子園の土を踏んだ大黒柱の山下捕手を中心とした振り切る打撃は、他校には脅威。今年のチームは投の大黒柱こそいないものの、層の厚さを生かしてしっかりつないでいければ、佐野日大にも互角の戦いを挑める力を持つ。三番手には選抜出場の宇都宮商と、県立進学校の大田原をあげる。宇都宮商は選抜以降調子を落とし気味であったが、ここに来てようやく夏を狙える雰囲気になってきた。新井、飯岡の投手陣は全国の舞台で好投し自信をつけている。打線の整備さえなれば、”春夏連続”も現実味を帯びる。大田原は一昨年春の優勝に続き、今春も県大会で準優勝を飾り、すっかり強豪の仲間入りを果たした。少ない練習時間を補う頭を使った野球は必見。白鴎大足利、青藍泰斗の強豪も今年は狙う。白鴎大足利は、四校が出場した春の関東大会で、県勢唯一の白星を挙げて意気上がっている。青藍泰斗には【栃木NO1】と言われるエースの沢田がおり、一発逆転を狙っている。文星芸大付、宇都宮工、宇都宮南などの伝統校の巻き返しにも期待がかかる。




【群馬】(参加66校)
本命は秋春連覇の前橋育英。”機動破壊”の健大高崎が差なく続く。公立勢も虎視眈々。

◎ 前橋育英
〇 健大高崎
△ 桐生第一 高崎商 前橋工 前橋商
▲ 東京農大二 沼田 太田商

安楽(済美)と並んで『来年のドラ1間違いなし』と言われる2年生エース・高橋光を擁して攻守にスケールアップした前橋育英が、初めての夏を狙って戦力を整えてきた。高橋は今春の時点でMax144キロ。夏はどこまで伸びていくのか楽しみな逸材だ。打線も関東大会で好投手を打ち崩すなど得点力が高く、揺るぎない自信を持って夏に臨む。しかしその前橋育英をストップさせるべく牙を研ぐ健大高崎の戦力も充実している。『機動破壊』を合言葉に選抜4強、関東大会優勝と数々の実績を残してきた昨年のチームから、なかなか今年のチームへの移行が完了しなかったが、夏を迎えて急激にその力をアップさせており、得意の『地上戦』に持ち込んでかき回していく戦略を立てる。やや心配される投手陣は、駒はいるものの昨年の三木のような軸になる投手がいないのが悩み。チームとしては、一昨年の形に近い。ここ2,3年で急激に伸びてきた新興勢力が2強となる構図だが、元々の名門校たちも黙ってはいない。特に昨年の4月、前代未聞の『監督スイッチ』で入れ替わった前橋商、高崎商の両監督は、期するものがあるであろう。昨年は前商⇒高商と転任した富岡監督が甲子園の土を踏んだが、さすがに就任4か月でチームの把握も今ひとつだったか、大舞台では力を発揮できなかった。今年は両監督ともにどっしりと構えて県大会を勝ち抜くつもりだ。ここ数年明らかに元気のない桐生第一だが、福田監督の情熱は衰えてはいない。しかしエース石井が骨折により戦列から離れたのは痛い。前橋工、東農大二も展開さえはまれば上位進出の可能性は十分。春4強の沼田の活発な打撃も見ものだ。



【埼玉】(参加162校)
”絶対王者”浦和学院は甲子園春夏連覇狙う。果たして対抗できる学校はあるのか。

◎ 浦和学院
〇 花咲徳栄 春日部共栄
△ 聖望学園 埼玉栄 
▲ 鷲宮 上尾 

春の選抜で歓喜の初”全国制覇”を成し遂げた浦和学院の勢いは止まらない。エース小島の抜群の安定感に、最終学年になって覚醒した山口も完全に1試合を任せられるようになり、投手陣の層が抜群に厚くなった。驚愕の爆発力を見せた打線は、選抜後はやや”お疲れモード”だったものの、ここというポイントではキッチリとつながって結果を出し続けている。攻守ともに今のところ穴を見いだせない浦和学院だが、警戒するとすれば『いつでも勝てる』というちょっとした心のスキだけか。その『浦学1強』に対して果敢に挑戦するのが、センバツには浦学とアベック出場を果たした花咲徳栄。秋の時点では浦学を上回る戦力と言われながらも、なかなか浮上できていない現状をどう打破するのか。関口-若月のプロ垂涎のバッテリーを軸にしたスケールの大きさは感じられるものの、細かいプレーや守備など、精度という面では浦学野球に大きな後れを取っている。夏は一発勝負。豪快な野球にすべてをかけて勝負していくのか。浦学の”永遠のライバル”春日部共栄は、今年は投手陣を前面に出した戦い。西沢、金子、倉井の左腕三本柱は、だれが投げても変わらないほど実力が拮抗していて、上位との対戦になった時ほど力を発揮すると思われる。浦学、徳栄に比較して打線の力は一段落ちると思われるため、”ロースコアゲーム”での金星をもくろむ。聖望学園は投打の軸であるエース川畑、主砲寺田が軸。混戦になった時ほど力を発揮するチームカラーは健在。上位校にとっては厄介な相手だ。そのほかでは、秋に浦学を寸前まで追いつめた名門・上尾の戦いぶりに注目。毎年上位に進出する埼玉栄は、今年も例年通りの戦力を持つ。そして公立の雄とも言われる鷲宮にもチャンス到来。しぶとい戦いぶりで県大会をかき回していきたい。





【千葉】(参加174校)
両手でも足りないV候補。初狙う望洋・専松の新興勢力か、銚子商・習志野の強豪が復活か。

◎ 東海大望洋 専大松戸
〇 銚子商 習志野
△ 木更津総合 千葉英和 千葉経大付 
▲ 流通経済大柏 拓大紅陵 

果たして、初出場校が生まれるのか。それとも、伝統校の華麗なる復活があるのか。大本命のいない混戦の大会で、波に乗って栄冠に輝くのはどの高校か。秋、春の大会を見ると、東海大望洋、専大松戸、銚子商の3校はいずれも4強以上に進出していて、安定した戦いぶりを見せている。3校の中では、東海大望洋の戦いぶりが印象に残っている。特に『やや整備が必要』と言われた投手陣が春は抜群の内容。関東大会では桐蔭学園を完封し、浦和学院を終盤まで追いつめたのは見事だった。エース武内は切れ味鋭い投球が武器。後半には145キロの山田が待ち受ける盤石の態勢だ。しかし本来の持ち味は攻撃力。自慢の打線が爆発すれば初の夏がはっきりと見えてくる。灼熱のマリンのグラウンドで、専大松戸は『松戸市初』の甲子園切符に燃える。名将・持丸監督に率いられたチームは、ここ数年結果を出し続けていたが、チームの熟成度から行くと今年のチームが最も充実しているといえる。サブマリン2本柱のエース高橋は、西武・牧田ばりに浮き上がる速球で高め勝負もできる本格派。技巧派の斎藤とのコンビで甲子園を狙う。伝統のユニフォームで聖地帰還を狙うのは銚子商。今年は秋からずっとチーム状態はいい。小柄な左腕、宇井野が伝統校のマウンドをがっちり守り、それを伝統の黒潮打線が援護できれば優勝に近づく。平成に入ってからわずかに夏の代表はわずかに2度。大漁旗を手に、多くの地元ファンがその復権を待ちわびている。一昨年一足先に甲子園で大暴れをした習志野は、その時の1年生4番・松山をエースに押し立ててV奪回を狙う。しかしながら、”ナチュラルに投手”ではない松山だけに、不安の残る内容も見られることが多く、層の厚さを生かした”新星”の登場を待ちわびている。強豪の木更津総合、千葉経大付属、流経大柏、拓大紅陵らは夏の戦い方を知っている。最大8試合を勝ち抜かなければならない千葉の過酷な夏は、ぽっと出のチームでは弾き飛ばされてしまう厳しいもの。そこを凌いで、果たしてどこが栄冠を手にすることが出来るだろうか。




【神奈川】(参加190校)
桐光・松井が最後の夏にかける。横浜・桐蔭筆頭に、有力校に打倒・松井の秘策はあるのか。

◎ 桐光学園
〇 横浜 桐蔭学園 
△ 東海大相模 平塚学園 横浜隼人
▲ 日大藤沢 慶応 武相 横浜創学館

全国一の激戦区にして、全国で最も注目を浴びている今年の神奈川。今年も頂点にたどり着くのは容易ではない。そんな今年の神奈川大会だが、大きな焦点はただ一つ。桐光・松井のピッチングだろう。今全国で最も注目される球児である松井。今年に入ってから、その投球には安定感が増し、”夏の神奈川”をしっかり見据えて状態をあげてきた。得意のスライダーに145キロを超す速球をミックスするのが基本線だが、そこにチェンジアップやカーブなどの緩い球を絶妙に配し、相手に的を絞らせないピッチングができるようになってきた。この投手にまともにぶつかっていって、3点取れる打線は今のところ全国にも見当たらない。しかし桐光にも泣き所はある。それは2番手以下の投手が思うように育っていないことと、力のあるピッチャーには抑え込まれてしまう打線だ。このあたりにメドが立つようだと、夢の”全国制覇”にも近づくが、昨夏あたりから負ける時のパターンが決まってきている気もするので、そこをいかに払拭できるのか。課題を持って予選に挑む。その桐光を打倒する一番手には、やはり横浜が上がると思われる。昨秋、今春と実績は残せていない横浜だが、夏の戦い方は他校よりも”一日の長”がある。浅間、高浜の2門の大砲に、エースとしての自覚が出てきた伊藤を絡めた『2年生中心』の戦いながら、総合力はピカイチ。『夏の秘策』を胸に打倒・松井に賭ける。春の優勝校・桐蔭にはエース・齊藤が健在。左腕から繰り出されるコントロールされた速球、スライダーは抜群の切れ味を誇る。ここも桐光と同じく、エースに続く2番手の育成が急務。特に今年のチームは昨年までと比べてそう打てるわけではないので、有力校との戦いでは、斎藤を押し立ててロースコアで逃げ切りを図る青写真を描く。この両校の力は、全国でも8強以上と思われ、ガチンコでの対戦では凄いレベルの高さになりそうだ。そして追ってくる各校も、群雄割拠。まずは昨秋優勝の東海大相模、準優勝の横浜隼人はどうだろうか。東海大相模は、青島・仲曽根を中心とした投手陣に厚みはあるが、例年よりも打線の迫力はいま一つ。横浜隼人は、粘り強い好守で夏に対戦する有力校にとっては非常に嫌な相手。終盤に勝負がもつれこむと力を発揮するが、絶対的な力がないのでそこまで持ってこれるか。そしてドラフト候補のエース・熊谷を擁する平塚学園も候補の一角。ここも打線の迫力がないので、熊谷頼みなのが不安材料か。そのほかでは粘り強い日大藤沢、夏に必ず仕上げてくる慶応に、強打の武相、横浜創学館、横浜商大、立花学園あたりまでが上位進出を伺っている。




【山梨】(参加38校)

吉田新監督で勝負かける山梨学院。渡辺の強打炸裂で連覇狙う東海大甲府。

◎ 山梨学院大付属
〇 東海大甲府
△ 甲府工 日川
▲ 富士河口湖 日本航空

なんといっても、清峰で全国制覇を成し遂げた山梨学院の吉田新監督の采配に注目が集まる。早速春の大会を制した山梨学院だが、その戦いぶりを見る限り、まだ【吉田イズム】が浸透しているとは言い難い。ともすれば大味になりがちだったチームカラーに、吉田氏が清峰で培った『しっかり守ってしぶとく反撃』というチームカラーをなじませることが出来るのか。今年の夏は、そこに焦点が当たる。対抗するのは昨年選手権4強入りを果たした東海大甲府。ドラ1確実と言われるショートの渡辺を中心に、打線の破壊力は県内随一。しかし今年は昨年のチームと比較すると、どうしても投手陣の弱さが目についてしまう。投手陣の整備が連覇へのカギとなるだろう。エースは中村になると思われるが、春の段階で山梨学院の打線に完全にとらえられていたのが気がかりだ。さて、今大会最も注目される選手と言えば、打では東海大甲府の渡辺だが、投では日川のエース、”甲斐のダルビッシュ”こと山田投手だろう。194センチの長身から投げ下ろす速球はMax143キロを記録。まだまだ仕上がっていない段階での球速だけに、これからどこまで伸びていくのか注目だ。これまでの日川は、『コツコツ点を取り、技巧派の継投で逃げ切る』スタイルだったが、この剛腕を手に入れたことで、どのような戦いぶりを見せてくれるのか。いずれにしても、2強にとっては脅威の投手であることに、間違いはない。伝統の甲府工は、まとまりは抜群。つまらないミスさえ出なければ、かなりやれる戦力だ。春準優勝の富士河口湖は、打線の破壊力は県内でも屈指。得意の打撃戦に持ち込むためには、投手陣の踏ん張りが必要だ。日本航空は4月からの3か月の対外試合禁止の影響がどう出るのか。




【東東京】(参加139校)

選手層の厚さで夏を乗り切るか、帝京。エース中村が復調すれば関東一にもチャンス。

◎ 帝京
〇 関東一
△ 二松学舎 成立学園
▲ 安田学園 岩倉 都文京

今年のチーム、当初から言われていたのは『帝京と関東一のマッチレースの様相』。どうやらその言葉、そのまま夏まで持ってこれそうな感じだ。帝京は秋の時点でチームが全く仕上がっていなかったが、春は仕上げてきた。清水、菊池らの投手陣がある程度しっかり投げられるようになってきて、前田監督もまずは一安心だろう。リードする石川は、東京屈指の好捕手。チームでは唯一一昨年の甲子園を経験しているという”経験値”も、夏は生きてくるはずだ。打線は相変わらずの破壊力。上位はどこからでも一発を放り込む力を秘め、下位も連打でたたみかける攻撃ができるのが特徴だ。その帝京に対抗できるのは、関東一のエース・中村だけだといわれる。中村は昨年の選抜で4強入りの原動力となった右腕。見ているものにため息をつかせるほど球の伸びは一級品だったが、昨年の故障から鳴りを潜めていた。それだけにこの最後の夏にかける思いは強いはずだ。関東一は例年よりも攻撃力が落ちるといわれるため、最後は『中村頼み』にならざるを得ないが、中村が本調子ならば、帝京と言えども簡単にはとらえられないとみる。春四強入りを果たした二松学舎だが、春の戦いぶりを見ると、まさにジキルとハイド。東海大菅生に23-0で勝ったかと思うと、すぐに日大三には3-16で大敗。この安定感のなさが、9度も決勝に進出していながらいまだに夏の甲子園の土を踏めていない要因なのかもしれない。安定した戦いぶりと、強豪にたいした時爆発力が出るようになれば、『10度目の正直』は成る!と見るが・・・・。昨年の代表、成立学園はエース谷岡を残してはいるものの、今年は苦しい戦いを強いられそうだ。特にノーシードから登場で栄冠までは8試合を勝ち抜かなければならないので、6試合でいいシード勢との”格差”は大きい。特に頼みが谷岡一人では、過酷な夏は勝ちあがれないとみる。都立勢では、文京のエース、大塚の右腕に注目が集まる。その他でも高島、小山台、雪谷らくせ者が揃い、『都立勢4校目の甲子園』を狙っている。



【西東京】(参加131校)

攻守にぬき出た日大三の力。個の力で突破したい早実、旋風巻き起こすか、”新加入”の国士舘。

◎ 日大三
〇 早実 日大鶴ヶ丘 佼成学園 
△ 創価 国士舘 
▲ 東海大菅生 都日野 都昭和 都狛江 

日大三の力が抜けている。一冬越して、やはり日大三が最も力を伸ばしてきた。エース大場は制球力がアップ。大崩れの心配がほとんどなくなったのは成長のあかしだ。釘宮、荻野ら控え陣も安定した投球を見せて、ほとんど守りには心配がなくなってきた。となると、得意の攻撃力が生きようというものだが、攻撃力に関しては例年よりもつながりを感じないのが現状。河津、石田ら一発を持った打者がずらりと並ぶ打線は圧巻だが、制球力のいい投手に強気に攻めてこられるとやや手こずる傾向が見られるのが心配な点だ。しかし、春はほとんど出番のなかった森主将が故障から復帰して夏は中軸の一角を占めそうで、心強い戦力アップが見込めるのは好材料だ。さて、追っていくチームであるが、例年と顔ぶれは変わらないものの、やや例年と比べると日大三との間に『差がある』と感じられる。選抜出場の早実は、その選抜帰りの春の東京大会では準々決勝で日大三と直接対決。両チームエースを立ててのガチンコ対決となったが、ファンをして『記憶にない』と言わしめる五回コールド負けでボコボコにされた。両校にそこまでの戦力差はないと思われるが、春の状態では『日大三に勝つ』とは言えないチーム状況だったと考えられる。得意にする夏に向けて、どのように戦力アップが図られているか。例年”素材のいい”一年生が夏の大会ではメンバーに入る早実としては、彼らに期待を置くのか。日大鶴ヶ丘は、春は四強進出。帝京とも接戦を繰り広げ、『負けないチーム』の面目躍如。しかし戦力的には、昨年までのような爆発力はないため、スモールベースボールを極めた形で三度目の夏を狙う。戦力的には
創価の評判がいい。内野、樽見と二枚の信頼できる投手を揃え、戦える体制が整った。伝統的にさほど打つチームではないが、接戦の中に勝機を見出すという面では、過去数年の中では最も『戦いやすい』年になると考えられている。さて、地区再編成で今年から東⇒西に移ってきた学校の中には、国士舘が含まれている。東京では異色の『機動力を前面に出した野球』を標榜する国士舘が、西の『力勝負』の傾向の中でどこまで勝ち上がっていけるかは注目だ。なんといっても、昨年の東大会の準優勝校だ。各校とも侮れはしない。都立勢では、『新・都立の星』であり日野の打線が今年も活発。秋は帝京を破っており、今年はどんな戦いを見せてくれるのか注目される。昭和、狛江などのチームにも、期待が寄せられている。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第95回全国高校野球選手権... | トップ | 無念! ザックジャパン、世... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

高校野球」カテゴリの最新記事