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第95回全国高校野球選手権大会 予選展望1 ≪東北・北海道≫

2013年06月19日 | 高校野球

第95回全国高校野球選手権大会 予選展望1


【北北海道】(参加校111校)
駒大岩見沢は最後の意地にかける。本命なき大混戦に、意外なチームの浮上も。

◎ 駒大岩見沢
〇 遠軽 武修館
△ 旭川龍谷 旭川工 旭川実 北見北斗
▲ 白樺学園 釧路湖陵 

来春に閉校が決まり、長い歴史に幕を下ろす駒大岩見沢。今年はその『最後の野球部員』である3年生15人で臨む、文字通りの最後の夏。学校のサポート体制も万全で、なんとか”有終の美”を飾ろうと必死だ。伝統のヒグマ打線の爆発が必要だが、波に乗って勝ち進めば大会も盛り上がること間違いなしだ。迎え撃つセンバツ組の遠軽は、『満振り打線』が自慢。選抜で完封勝利のエース・前田がしっかり投げられるようだと勝利の目算も経つ。今年こそはの武修館に、エース・大橋を擁して、新監督のもとで伝統復活を狙う旭川龍谷も圏内に躍り出た。更に夏になると必ずチームを仕上げてくる旭川工と旭川実も不気味な存在だが、旭川地区予選で両校の激突が決まったので、勝ち上がってきたチームが”候補”に躍り出そうだ。打線活発の白樺学園、北見北斗、釧路湖陵や富良野などの新顔が食い込んでくる予感もある戦国大会となりそうだ。



【南北海道】(参加125校)
北照は投打のバランス抜群。復権を期す駒大苫小牧が猛追。

◎ 北照
〇 駒大苫小牧
△ 札幌日大 北海 
▲ 北海道栄 函館大有斗 

秋春の全道大会決勝で激突した両雄、北照と駒大苫小牧が3度目の対決で雌雄を決する気配が濃厚だ。ここまでは1勝1敗。いよいよ”決戦の夏”がやってくる。選抜で8強入りした北照は、チームのバランスが抜群。エース大串を助ける控え陣が急成長し、大串がいいコンディションで決戦のマウンドにあがれる公算が大。これが最も大きなアドバンテージになるはずだ。打線は吉田・小畑の中軸は長打力もあり破壊力は抜群。対する駒大苫小牧は、6年ぶりの聖地帰還を目指す。チームカラーは伝統の猛打線。その破壊力は甲子園連覇時とそん色ないとも言われ、”打倒大串”への執念が感じられる。4年目を迎えた”甲子園のヒーロー”佐々木監督としては、このあたりでどうしても甲子園出場の実績が欲しいところだ。今年は続くチームと2強の差がやや開いているため苦しい戦いを強いられるであろう後続陣のトップに立つのは、札幌日大か。春は駒苫打線にボコボコにされた投手陣の奮起に期待。強打は2強に引けを取らない迫力がある。北海は昨年までのチームよりやや小粒になったものの、勝負のツボを押さえた戦いぶりが出来ればスルスルと勝ち上がることも期待できる戦力だ。函館大有斗、北海道栄などの力のある学校の仕上がりぶりも気になり、さらに函館ラサールのエース清水などは、『見てみたい選手』の筆頭だ。



【青森】(参加67校)
悔しい二年を経て、青森山田が華麗に復活するか。光星学院は、戦力小粒ながら、やはり怖い。

◎ 青森山田
〇 八戸学院光星 八戸工大一
△ 東奥義塾 聖愛
▲ 八戸工 大湊 

光星学院に行く手を阻まれ続けた2年間。【われこそは青森の盟主】を自認していた青森山田にとっては、屈辱の日々だっただろう。しかもその光星学院、3季連続での甲子園準優勝と、とてつもない実績を残し続けた。今年はその青森山田が、屈辱を力に代えて戻ってきた。打線は6連覇を飾ったどの年よりも破壊力は上との評価で、久々に『打線で打ち勝つ』チームが出来た。しかも投手陣も抜群の層の厚さを誇り、他の追随を許さない。4年ぶりの甲子園へ、あとは他校を上回る【甲子園への執念】を見せ続けることだけだ。過去2年のあまりにもすごすぎる実績に引いてしまっているわけではないだろうが、今年の光星学院は秋から音なしだった。しかし、4月に八戸学院光星と学校名が変更。心機一転、『過去のことは忘れて』再スタートを切る。相変わらず打線の破壊力はピカイチとの評価も、大事な試合では爆発できないことが続いているので、そのあたりの精神的な問題もクリアの必要がある。『青森山田に勝てるのはおれたちだけ』の気持ちは強いと思われ、一発勝負の夏にはやはり怖い存在だ。3年ぶりの出場を狙う八戸工大一は、投手陣がチームの軸。鵜飼、沼沢の2枚看板は暑い夏を乗り切る布陣としては心強い。まだまだ”強豪”には力負けするところもあるが、夏はどこまで底力をあげてきているか。聖愛は初出場を狙い戦力を充実させている。昨夏は決勝に進出しただけに、今年はもう一つ上を狙う。春実績を残した八戸工、東奥義塾は面白い存在。ともに粘り強い戦いぶりに好感のもてるチームだ。青森北や大湊など、秋に実績を残したチームの巻き返しも楽しみだ。




【秋田】(参加50校)
新校名で早速の代表狙う能代松陽(旧能代商)、粘りの本荘も有力。明桜・金足農・秋田商の伝統校がどこまで食い下がるか。

◎ 能代松陽 本荘
〇 明桜 金足農
△ 大館鳳鳴
▲ 秋田商 秋田  秋田中央 西目

胸のマークは、昨年までの【NOSHO】のまま。しかし校名は昨年の能代商から、能代北と統合したことにより能代松陽となった。新たなる出発だ。その能代松陽は、昨年までのチームそのままの粘り強い『試合巧者ぶり』を発揮して春の県大会を制覇。今大会でも優勝候補の筆頭に名前を連ねる。相変わらず攻守に穴が見当たらず、一発勝負では負けにくいチームカラーは健在。今年もこの好チームを中心に大会は回る。追いかける筆頭は同じようなチームカラーを持つ本荘。小粒だがピリリと辛い打線が特徴で、小技と足を駆使して得点力を上げる。そして連覇を狙う秋田商は昨年ほど中心になる軸はいないものの、伝統の粘りの野球は健在。上位に顔を揃える学校は粘りが身上のチームが多く、最後は粘り切ったチームが栄冠を奪うという展開が予想される。ということは、実力的にそん色ないチームは大会の波に乗ればどこも覇権を狙えるということ。そういう点からは、伝統の明桜、金足農に、大館鳳鳴や秋田、秋田中央なども十分に”候補”ということが言えよう。『キラ星』の選手は県内を見渡しても見つからないが、高校野球の県予選としてはこれほど面白い大会もない。注目の大会のひとつと言えよう。



【岩手】(参加73校)
圧倒的な力を誇る盛岡大付属が、甲子園で自信をつけトップ快走。追い上げなるか、専大北上、一関学院、花巻東の常連勢。

◎ 盛岡大付属
〇 専大北上 一関学院 
△ 花巻東 
▲ 盛岡四 一関一 水沢

昨年は花巻東の『大谷フィーバー』に沸いた大会。しかし最後に優勝旗を奪ったのは盛岡大付属だった。その盛岡大付属、昨年大谷を倒したことですっかり自信をつけ、夏春連続で出場した今年のセンバツでは、念願だった甲子園初勝利をも上げた。長い階段を上りきり壁を破ったことで、しばらくはこの盛岡大付属を中心に岩手の高校野球界は回っていくことが考えられる。今年の盛岡大付属、甲子園を狙うにふさわしい戦力を揃えている。松本、望月、去石と続く打線は上位、下位ともに切れ目がなく強力。そして2年生エース・松本が選抜ですっかり自信をつけて安定感を増した投手陣も、左腕及川が急成長して完全に2枚看板となり、戦力的には全くスキがなくなった。あとは昨年の花巻東のように『絶対』と言われる県大会での重圧を振り払えるかが問題だが、厚い戦力でライバルの挑戦をはねのけ、『3季連続』となるのが濃厚という感じがするが。ライバルの3強、専大北上、一関学院、花巻東は何とか盛岡大付属のスキを見つけようと躍起になっている。3強の中では専大北上の戦力の充実度が目を引く。特に打線は破壊力十分。エース白鳥で一発逆転を狙う一関学院は、毎年好投手を育てることで有名なチームだが、打線の破壊力がイマイチなのはこれまた例年通り。ロースコアのゲームに持っていきたい。花巻東は大谷のポスト年ということで、今年の実績は皆無だが、潜在能力は高い。下級生にラッキーボーイが飛び出すようだと、一気に覇権を奪う力は十分に持っている。そのほかでは盛岡四、一関一、水沢らの公立勢がどこまで巻き返せるかも興味深い。



【山形】(参加52校)
本命なしの大混戦。上位八校ほどにほとんど戦力差なし。抜け出せるか、選抜組の山形中央、春制覇の羽黒。

◎ 山形中央
〇 日大山形 酒田南 羽黒
△ 日大山形 
▲ 山本学園 九里学園 鶴岡東 東海大山形


センバツで初勝利を挙げた山形中央の戦力が底上げされ、本命。層の厚い投手陣で相手の攻撃を最少失点でとどめ、後半の集中打で突き放すのがパターン。この展開がはまると、甲子園で勝利を挙げた時のような『快勝』が期待できるが、自分のペースにはまらない時の復元力にやや問題ありか。さらに大事なところで時折顔を出す守備の乱れにも注意が必要。春の県大会は羽黒が制したが、本命とは言えない状況だ。強豪との対決ではどうしても打線が力負けするケースが多く、まだまだ絶対の力は持っていない。反対に連覇を狙う酒田南は、昨年のチームよりも打線の力ではむしろ上回るとの評価。甲子園経験者である3人が、がっちりチームの骨格を作る。伝統の力を見せたいのは日大山形。07年以来6年ぶりの夏は、大型ショートの奥村の打棒にかかる。投手陣に不安があるため、打線の力で打ち勝っていきたいところだ。2年ぶりを狙う鶴岡東や、久々の復活を狙う東海大山形がこれらのチームを追えば、春決勝に進出した九里学園や山本学園などの”新興勢力”も、虎視眈々と『夢の舞台』へのキップを掴もうともがく。



【宮城】(参加76校)
圧倒的な力見せつける仙台育英。一発逆転狙うのは、ライバルの東北・利府。石巻商は熱い夏を演出できるか。

◎ 仙台育英
〇 利府 東北 
△ 石巻商 東稜
▲ 柴田 仙台商 古川学園

今年はずばり、『仙台育英の年』だ。昨秋の明治神宮大会で≪全国制覇≫を成し遂げたナインは、センバツでは消化不良のまま敗れ去ったものの、帰ってきてチームを立て直して春の東北大会を制覇。目線は常に【全国】に向いており、県内では無敵を誇っている。プロ注目の主砲・上林の強打は昨年の北條・田村(光星学院)に匹敵するほどの凄さ。さらに熊谷をトップに、長谷川と上林らで組む中軸の破壊力は全国でも屈指の破壊力を持つ。そして投手陣も、鈴木、馬場の両右腕が例年のエース以上に制球力抜群の『負けない投球』ができるほどに仕上がっている。どこを切ってもスキはない。佐々木監督が、自信を持って『全国制覇を狙いに行く』と言えるチームが出来上がった。追うのは長年のライバル・東北と春準優勝の利府の2校だろう。東北は春の地区大会で仙台育英を破り自信をつけたのが大きい。高井を軸にした投手陣には厚みがあり、仙台育英の嫌がるロースコアゲームを演出することが出来れば、勝機も転がり込んでくるとの目論見だ。利府は春の県大会決勝で仙台育英と序盤からノーガードの打ち合いを経験したが、最後は突き放された。強力なライバルに対してどのような戦い方に勝機を見出していくのかが楽しみ。秋に頑張りを見せた石巻商や東稜、力のある古川学園や仙台商が巻き返しを図ってくるが、まだまだ力不足の感は否めず。順当に仙台育英で決まりのような空気が流れている気がする。



【福島】(参加83校)
聖光学院が今年も連覇濃厚。野球の厳しさが段違い。追手はないが、名門、伝統校に期待する。

◎ 聖光学院
〇 学法石川 白河
△ 日大東北 光南  
▲ 福島東 いわき海星 小高工

聖光学院の県内での連勝は、なんと86連勝まで伸びている。まさに『絶対に負けない』自信を持った戦いで積み上げた記録で、今夏もその【絶対王者】の地位は揺るがないだろう。選抜ではチームのいい面と悪い面の両方が顔をのぞかせた聖光学院だが、夏に向けての仕上げ方は熟知しており、実際に春の東北大会でもチーム力はセンバツ時よりもアップしている印象を受けた。斎藤監督をして『今年は力のないチーム』とお褒めの言葉はないチームだが、投手陣の底上げが急で、どんな戦いぶりもできるようになったのが心強い。センバツ時のエース、石井もうかうかしていられないほどの勢いで左腕・今、右腕・佐久間が急成長。『いつもの聖光』の戦いができるようになってきた。打線も園部・八百板の長距離砲を軸に精度が高く、得点力抜群の打線だ。今年も、はっきり言って聖光学院が負けるというイメージは、まったく浮かんでこない。春の県大会では福島東、白河らの新戦力が大会を盛り上げたが、聖光との戦力差はいかんともしがたい。しかし白河は聖光と今季2度対戦していずれも接戦で敗れているだけに、対聖光に自信を持っているかもしれない。3度目の正直に賭ける。伝統の学法石川は、”空白の15年”を埋めるべく戦力を整えてきた。打倒聖光の一番手とも言える位置につけている。伝統復活には、聖光の投手陣を打ち砕く必要があるが、今年のチームにはその力が備わっているとも見えるが・・・・。日大東北、光南と行った”いつもの対抗馬”に今年は元気がない。さらに選抜に出場したいわき海星の夏に向けた戦いぶりにも注目だ。


 <続く>


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