3回戦の2日目。
今日で今年の大会も8強が出揃い、
いよいよって感じになってきました。
夏の甲子園8強・・・
ああ、なんで甘美な響きなんでしょうか。
全国の高校球児にとって、
この8強入りというのは、
本当に大きな大きな目標だと思います。
夏の甲子園で8強入りするには、
実力だけではダメ(大阪桐蔭は別ですが)。
メンバーに怪我がなかったり、
組み合わせや日程に恵まれたり、
何しろ球運があったりと、
様々な要素が組み合わさらないとここまで辿り着くことはできません。
8強の面々を見てみると、
なんだかそんなこと、
思わざるを得ませんね。
あまたの去って行った強豪校たち。
無念の思いを持ちながらグラウンドを後にしなければならなかった球児たちの思いを引き継いで、
いよいよ全国でたった8チームだけの「ファイナルバトル」に向かうチームたちに、
「がんばれ〜‼️」
と大きなエールを送りたくなってしまいます。
私事ではありますが、
今年はワタシも数年ぶりの甲子園観戦。
やっぱり甲子園は、
特別だなぁ・・・
というのを骨の髄まで感じながら、
残りの7試合、
しっかりと見ていこうと思っています。
さて、
昨日の試合。
第4試合では大阪桐蔭が2日ぶりに登場。
また初回から「驚愕の攻撃力」を見せつけて相手の二松学舎に襲いかかり、
2回で早くも3点を先取します。
そして4点目を取られた二松学舎は、
ここでリリーフの布施を送り込みました。
この布施投手。
昨年の夏の甲子園出場にエース秋山と共に大きく貢献し、
秋は東京都大会準優勝の原動力となって、
チームを夏春連続の甲子園に導きました。
ワタシも選抜時、
「今年の二松学舎は布施があるから強い」
と評価していましたが、
その選抜で大敗を喫してからチームは低迷期に。
布施も沈んだままなかなか上がって来られなかった感じで、
チームの中心は同じ左腕の辻に取って代わられました。
この夏の東東京大会も、
辻がほとんどの大事な試合を任され、
胴上げ投手にもなりました。
布施の存在は、
遠く霞んでしまうようでした。
しかしワタシは、
「二松学舎が甲子園で上に行くためには、必ず布施の左腕が必要になる時が来る」
と思っていて、
期待していました。
夏の甲子園。
二松学舎はこれまで3回戦進出が最高成績。
かつて二松学舎には、
夏の甲子園に出場することができないという大きな大きな壁が存在していたのですが、
巨人の大江がエースの時この壁を破って以来、
その後は順調に夏の甲子園への出場を重ねてきました。
今や東京でも、
二松学舎が2010年代半ばまで夏の甲子園に出場できなかったなんてことは、
覚えている人の方が少なくなっているぐらいです。
今度現れた新たなる壁は、
「甲子園で8強進出」
に他なりません。
すでに数度跳ね返され、
今年もまた3回戦が大きな壁になりそうな組み合わせ。
なにしろ、絶対王者との3回戦が待っている組み合わせになったのです。
1、2回戦をいい勝ち方で飾り迎えた3回戦。
序盤から大阪桐蔭の鋭い攻撃を受けて防戦一方の戦いを強いられながら、
布施はエースの矜持を胸に、
静かに出番を待っていました。
そして今大会初登板の4回、
満を持してマウンドへ。
苦しい状況の試合でしたが、
布施は昨年と変わらぬ鋭いキレの球を投げ続け、
大阪桐蔭の猛打線にも怯まず最後まで投げ切りました。
4回プラスでなんと無失点。
まさにこれまでのフラストレーションをマウンドで振り払うようなピッチングで、
ワタシも思わず拳を握りしめるシーンが何度も・・・。
という感じでした。
試合はそのまま0ー4で敗れたものの、
二松学舎の健闘には場内から大きな拍手が送られていました。
気持ちの入った後半の戦いぶりでしたね。
二松学舎は、
年々戦いぶりが練れてきていますので、
近い将来甲子園で8強、4強、
そして市原監督が登った「決勝の舞台」へ。
期待が高まります。
大阪桐蔭は、
全くもって余裕綽々な戦いぶりで、
もう誰も彼らの春夏連覇を疑うものなどいないでしょう。
しかしながら、
対戦するチームは、
怯まず戦えば必ずいいゲームができるはず。
そう信じて、
頑張ってほしいと思います。
ここまで来たら、
勝負は時の運。
しっかりと疲れを取って、
ベストパフォーマンスの試合、
見せてください。
その先には何があるのか?
野球の神様のみが、
それを知っていることでしょう。