きいろをめでる

黄瀬、静雄、正臣の黄色い子達を愛でる同人二次創作短編小説中心。本館はAmebaです。

sweet*black(帝正)

2011-04-23 21:47:50 | 小説―デュラララ
※ちょっとだけえろ注意





1日のすべての授業が終わり、そのまま放課となった来良学園の一室。
窓の外から部活動の喧騒が聞こえるが、教室はいたって静かであった。
そこに在る一人の影-紀田正臣は、最終時限の終盤から今までずっと、眠りこけている。
彼はかなりの熟睡っぷりで、授業が終わってクラスメイトが帰路に部活にとざわめきだしても、なかなか起きない彼を面白がって、無防備な白い頬をつついても全く微動だにしなかった。


「正臣、もう帰っちゃったかな……」
委員会終わりの帝人はとぼとぼとホームルームのほうへ歩いていた。今日は杏里は休みで、1人でのクラス委員の仕事は予想以上に時間がかかってしまったために、正臣がもう帰宅してしまってもおかしくはなかった。

そこに、ホームルームの方向から、喋りながら歩いてくる2人組の女子生徒が現れた。
帝人にとってはなんでもなく、気にする対象ではなかったが--話の内容に、一瞬で神経が尖った。

「紀田ってチャラいけどさー、黙ってるとかわいいんだね」
「そーそー。寝顔とか初めて見たけど、顔の造形とか派だろか私よりキレーでさ、まじうらやましいんだけど」
「先生にも気付かれなかったからずっと寝てたよね、ある意味すげー度胸」
「私には無理だわー」


「……え?」



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「ん……みか、ど………」
他に誰もいなくなった教室で、寝言が響く。

「どうしたの、正臣」
帝人と正臣以外には、誰もいなくなった教室に。

「ん……ん?」
返ってくるはずのない返事に、眠っていた正臣は目を覚ました。


「あれ、みかど……終わったのか?」
「うん……」
「あーっ、俺いつから寝てたんだっけ…ってかもうこんな時間かよ!?」
「…うん……」
「帝人?」

伸びをしながら寝ぼけた声を出していた正臣だが、帝人の怪訝そうな表情を見て、少し不安になる。

「どうしたんだよ」
「正臣……授業中からずっと寝てたんでしょ」
「……なんでそれを」
「クラスメイトの子が話してたよ……」

少しばかりの怒気のようなものを含んで会話する帝人に、正臣は僅かな不安を覚える。
「あの…さ、えっと……怒ってる?」
「……うん」
「そりゃお前にとっちゃ授業中寝るとかありえねえだろうけどさ……」
「……」

かなり不機嫌そうに黙る帝人に、正臣の不安はさらに大きくなる。
嫌われた、なんてことはないよな……

「いや、お前にとっちゃすげえ大問題かもしんねえけど、その…」
「違うよ正臣」

ぴしゃりと言い放たれ、正臣は困惑する。
「え……じゃあ」
「正臣はさ…自覚が足りないんだよ」
「は、何の」

ちょっとだけ間をおいて、帝人は静かに答える。


「正臣はかわいいんだよ」



「……は?」
「だから、正臣はかわいいんだよ…!それなのにさ、寝顔…をさ……僕以外の人に見せちゃうとか、何なの……」
「……ぷっ、あはは!なんだそんなことかよ!」
「ちょっ、笑わないでよ!僕には大事なことなんだよ!!」
「あーはいはい、あっはははは!」
「もう……!!」

ムッとした表情をした帝人は、ぐっと引き寄せて、笑う正臣にくちづけた。

「っん…」

突然のことに一瞬驚いたようだったが、すぐに目を閉じキスに応える。

溺れるように、お互いの唇を貪っていると、正臣の欲望は、弱い力を込めた指でズボンの上からなぞられた。
逃れようとしても、空いた帝人のもう片方の手に後頭部を抑えられ、否応無しに反応させられる。

「ちょっ…みか、あっ、やめ」
「黙って」

ストップをかけるも帝人の手と舌は止まらない。
むしろ激しくなる一方で、だんだん正臣には限界が近づいていた。
込められる力は強くなり、むしろ揉みしだかれるようになって、欲望は完全に反応しきってしまう。

「気持ちいい?正臣」
「あっ、んあ、みかど……も、おれ、でるっ」
「そう、なら」

涙目で懇願する正臣を見やって、帝人はふと手を止め、正臣から離れる。

「みかど…?」
「おしまい」
「えっ、ちょっ」

帝人が黒い笑顔を浮かべる。

「お仕置き」

にっこり、って音が聞こえたような気がした。

「生殺し、かよ……つか、寧ろツライんだけど……」
もう少しでイけたのに、と正臣は口を尖らせる。

「他のみんなに可愛い寝顔を簡単に見せちゃう正臣が悪いんだよ、分かってる?」
「はいはい」

それじゃ、と帝人は立ち上がる。
そして、ちゅ、ともう一度正臣に口付けた。

「帰ろっか」
「……おう」
「正臣は、僕にだけ可愛い顔見せてればいいんだからね?」
「………わーったって」
「本当?」
「おう」




「帰ったら、いっぱい可愛い顔見せてもらうからね?」
「……お前それどういう」
「それまで、ツライの我慢するのがお仕置きだから、頑張って歩いて」

「……期待していいのか?」
「ちょっと痛くしちゃうかも」





「…鬼畜」

そう呟いた正臣の口角は、

「正臣、にやけてる」

素直だった---





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うーちゃんへ!
gdgdでごめん…帝正とかまだ二回目だから許してね><
お粗末様でした。