KANON廃園

スタジオカノン21年間の記録

2000年の仕事① 〜KAIKANの意味は!?

2019年08月27日 | カノンの記録
★「KAIKANフレーズ」1999年4月〜2000年3月まで放送 全44話
原作 新條まゆ「快感フレーズ」より
監督 ときたひろこ
キャラクターデザイン 中山由美
美術監督 河野次郎
色彩設定 秋山多恵子
アニメーション制作 スタジオ雲雀

ビジュアル系バンド全盛期に人気を博した漫画で、作中に登場するバンド・Λucifer(リュシフェル)が現実にデビューして活躍するという音楽と現実のコラボレーションの先駆けとも言える作品。
アニメの前半はオリジナルでバンドのインディーズ時代が描かれ、ヒロインは#19から登場。
女子高生の愛音とボーカリスト・咲也との恋愛を軸に彼らを取り巻く人間関係が描かれるわけですが、愛音に嫉妬して陰湿な嫌がらせをする女優など、
昼メロのようなドロドロとした展開がスタッフの間でも話題になりました。

「快感」とくれば 「セーラー服と機関銃」を思い出しますが、女子高生の鬱積したイライラを解放する爽快感。
こちらの「快感」の意味は愛音の作る歌詞と咲夜の歌声が醸し出すハーモニーの心地よさを表現したものか?と思っていましたが、
原作ではもっとストレートな意味だったらしく、妄想から現実化した二人の関係はどんどんエスカレートしていき、流石にTVアニメでは描けないシーン満載だったようです。

カノンでは#30、#33、#37、#42、と音楽ビデオの背景を担当。

 
夜景の参考ボードがありました!



ビルの灯りが筆描きならではの絶妙なタッチで入っています。
手前の歩道橋はセルに描かれていますが、セル絵の具にポスターカラーを混ぜて描かれています。
街灯の灯りなどブラシ処理をすると周りにも絵の具の粒子がつきやすく、傷も目立つため、こうしたセルBOOKは扱いに慎重を要する作業でした。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿