2000年(平成12年)
この年も新規の美術・背景セットのシリーズがなかなか決まらず、いろいろな背景のお手伝いに終始しました。
実はTVシリーズの企画が持ち上がって1話までは作るものの、シリーズ化は立ち消えになったという作品も何本か重なり、やや不遇の年だったと言えます。
過密スケジュールから解放されて、スタッフは比較的のんびりと仕事に取り組め、他社と合同で、お花見や納涼船ツアーなどのレクレーションを行うようになったのもこのころです。
また、背景の打ち合わせに担当として一人で出向いてもらうという経験を積んで、いろいろ事務的な仕事を覚えてもらうチャンスでもありました。
つなぎの仕事がうまく入らず、手が空いてしまうときもあります。
そういうときは、模写をしたりデッサンしたりと、まあすることはなきにしもあらずですが、特に気になっていたことは街の構造の理解と観察が不足しているということでした。
何やら社会学的で難しそうな感じですが、要は、日常の街を描くにあたって最低限把握しておかなくてはならないことがあります。
住宅街の道路の幅、電柱の高さ、塀の高さ、家屋の作りなどなど、あらゆるものに、「基準」があります。
それを無視して見た目だけで描くと、結構いいかげんになります。
緻密な数値までは必要ありませんが、人物と対比しての大きさも把握しておかないと、原図整理(背景用にレイアウトを整えること)が的確に進みません。
そこで新人の頃は実習としてまず身近な街の住宅街調査を行ってもらうことにしていました。
机にかじりついてばかりいないで、まず自分の足で歩いて観察してください、ということです。
分類表の記入式にして、スケッチなども添えて提出してもらいました。
概ねこの調査は背景家には役立つものだと思います。
今ではすぐになんでもネットで調べればとりあえず事足りる状況ですが、自分の目で地道な取材をすることは、どんな絵を描くときも欠かせないことです。
この年も新規の美術・背景セットのシリーズがなかなか決まらず、いろいろな背景のお手伝いに終始しました。
実はTVシリーズの企画が持ち上がって1話までは作るものの、シリーズ化は立ち消えになったという作品も何本か重なり、やや不遇の年だったと言えます。
過密スケジュールから解放されて、スタッフは比較的のんびりと仕事に取り組め、他社と合同で、お花見や納涼船ツアーなどのレクレーションを行うようになったのもこのころです。
また、背景の打ち合わせに担当として一人で出向いてもらうという経験を積んで、いろいろ事務的な仕事を覚えてもらうチャンスでもありました。
つなぎの仕事がうまく入らず、手が空いてしまうときもあります。
そういうときは、模写をしたりデッサンしたりと、まあすることはなきにしもあらずですが、特に気になっていたことは街の構造の理解と観察が不足しているということでした。
何やら社会学的で難しそうな感じですが、要は、日常の街を描くにあたって最低限把握しておかなくてはならないことがあります。
住宅街の道路の幅、電柱の高さ、塀の高さ、家屋の作りなどなど、あらゆるものに、「基準」があります。
それを無視して見た目だけで描くと、結構いいかげんになります。
緻密な数値までは必要ありませんが、人物と対比しての大きさも把握しておかないと、原図整理(背景用にレイアウトを整えること)が的確に進みません。
そこで新人の頃は実習としてまず身近な街の住宅街調査を行ってもらうことにしていました。
机にかじりついてばかりいないで、まず自分の足で歩いて観察してください、ということです。
分類表の記入式にして、スケッチなども添えて提出してもらいました。
概ねこの調査は背景家には役立つものだと思います。
今ではすぐになんでもネットで調べればとりあえず事足りる状況ですが、自分の目で地道な取材をすることは、どんな絵を描くときも欠かせないことです。
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