☆本記事は、Youtubeチャンネル『本の林 honnohayashi』に投稿された動画を紹介するものです。
ご興味を持たれた方は是非、動画の方もチェックしてみて下さいね!
●本日のコトノハ●
味には五つの基本味のほかに、辛味や渋味がある。辛味物質や渋味物質をラットの舌に与えても、味神経に応答が生じない。
この意味では、これらは厳密には味ではない。辛味物質や渋味物質は、味神経とは別の神経の末端を刺激して応答をひきおこす。
トウガラシのエキスを皮膚につけると、とびあがるほど痛い。このことからもわかるように、辛味物質を感知する神経末端は
舌の上だけではなく、体のいたるところに存在する。
『味と香りの話』栗原堅三(1998)岩波書店より
子どもの頃から辛い物が苦手です。
家でカレーを作ると、母はいつもカレールーを溶かす時に、私の分だけ小さなお鍋に取り分けて、甘口のカレーを作ってくれました。
大人になっても、辛い物が食べられるようになりませんでしたし、美味しく感じるようにもなりませんでした。
唯一、大学生の時に友人と行った韓国料理屋さんの料理だけは、辛くても旨味を感じられるもので、今でもまた食べてみたいと思える辛い物でした。
そのお店は韓国人の家族が経営している店で、実家の唐辛子農家から唐辛子を取り寄せて使っているという話を聞いた覚えがあります。
店内で大型のインコ(ヨウム?)を飼っていて、くつろげる癒しの空間でした。
卒業して10年以上も経ちますので、もうそのお店はなくなっているかもしれませんが、大学時代の良い思い出の一つです。
友人と食べに行った時はいつも、ハッビンスというかき氷のようなデザートを食べました。
さて、辛味というのは実は味覚ではなく、刺激に分類されるそうです。
口の中以外にも辛味を感知する場所が身体にはいくつかあり、刺激を受けるとヒリヒリしたり、熱っぽくなるなどの反応が得られるようです。
ということは、辛い物を好んで食べる人は、それを「味わう」のではなく、刺激を楽しんでいるということになります。
つまり、それは本当の意味の食事ではないのです。
私は家でカレーを食べる時に、他の家族から「味覚がお子ちゃま」とか、辛い物が食べられない「ダメなやつ」認定をされてきました。
母の作るカレーは、野菜と肉の旨味が感じられる美味しいもので、私は大好きでした。
他の家族が食べる中辛や辛口のカレーを食べてみたこともありますが、舌や喉が痛くなるのが不快で、到底食べ続けたいと思えるものではありませんでした。
そんな辛いカレーを「うまい、うまい」と口にほおばり続ける家族の姿が、私の目には野蛮に映りました。
そして、自分たちと同じ辛さのカレーを食べられない私を馬鹿にして見下している態度に、心底うんざりしました。
(ちなみに、ワサビやカラシの辛味は平気です。むしろ好きな方です。)
激辛チャレンジは、Youtubeの定番動画になっていますが、私はどうしてもこの手の動画を楽しむことはできません。
子どもの頃の食の記憶は、大人になっても消えることなく残っているものです。
「そんなことくらい」と思うかもしれませんが、自分と同じ味覚ではない人を笑ったり、自分が美味しいと思う物を他人に無理に食べさせようとするのはやめておいた方がいいでしょう。
私たち一人一人の性格や好みが違うように、味覚もそれぞれ違っているのです。
想像してみて下さい。あなたが全く興味を持っていないジャンルの映画を無理矢理見せられて、実際に見ても心の底からつまらなくて退屈な時間を過ごすことを強要された上に、「これを面白いと思えないのはマトモな人間じゃない」と友人から責められたとしたら...
もし、このことについて多少なりとも理不尽さを感じるのならば、あなたも同様のことを友人にしてしまわないよう気をつけましょう。
ヒトコトリのコトノハ vol.70
ご興味を持たれた方は是非、動画の方もチェックしてみて下さいね!
●本日のコトノハ●
味には五つの基本味のほかに、辛味や渋味がある。辛味物質や渋味物質をラットの舌に与えても、味神経に応答が生じない。
この意味では、これらは厳密には味ではない。辛味物質や渋味物質は、味神経とは別の神経の末端を刺激して応答をひきおこす。
トウガラシのエキスを皮膚につけると、とびあがるほど痛い。このことからもわかるように、辛味物質を感知する神経末端は
舌の上だけではなく、体のいたるところに存在する。
『味と香りの話』栗原堅三(1998)岩波書店より
子どもの頃から辛い物が苦手です。
家でカレーを作ると、母はいつもカレールーを溶かす時に、私の分だけ小さなお鍋に取り分けて、甘口のカレーを作ってくれました。
大人になっても、辛い物が食べられるようになりませんでしたし、美味しく感じるようにもなりませんでした。
唯一、大学生の時に友人と行った韓国料理屋さんの料理だけは、辛くても旨味を感じられるもので、今でもまた食べてみたいと思える辛い物でした。
そのお店は韓国人の家族が経営している店で、実家の唐辛子農家から唐辛子を取り寄せて使っているという話を聞いた覚えがあります。
店内で大型のインコ(ヨウム?)を飼っていて、くつろげる癒しの空間でした。
卒業して10年以上も経ちますので、もうそのお店はなくなっているかもしれませんが、大学時代の良い思い出の一つです。
友人と食べに行った時はいつも、ハッビンスというかき氷のようなデザートを食べました。
さて、辛味というのは実は味覚ではなく、刺激に分類されるそうです。
口の中以外にも辛味を感知する場所が身体にはいくつかあり、刺激を受けるとヒリヒリしたり、熱っぽくなるなどの反応が得られるようです。
ということは、辛い物を好んで食べる人は、それを「味わう」のではなく、刺激を楽しんでいるということになります。
つまり、それは本当の意味の食事ではないのです。
私は家でカレーを食べる時に、他の家族から「味覚がお子ちゃま」とか、辛い物が食べられない「ダメなやつ」認定をされてきました。
母の作るカレーは、野菜と肉の旨味が感じられる美味しいもので、私は大好きでした。
他の家族が食べる中辛や辛口のカレーを食べてみたこともありますが、舌や喉が痛くなるのが不快で、到底食べ続けたいと思えるものではありませんでした。
そんな辛いカレーを「うまい、うまい」と口にほおばり続ける家族の姿が、私の目には野蛮に映りました。
そして、自分たちと同じ辛さのカレーを食べられない私を馬鹿にして見下している態度に、心底うんざりしました。
(ちなみに、ワサビやカラシの辛味は平気です。むしろ好きな方です。)
激辛チャレンジは、Youtubeの定番動画になっていますが、私はどうしてもこの手の動画を楽しむことはできません。
子どもの頃の食の記憶は、大人になっても消えることなく残っているものです。
「そんなことくらい」と思うかもしれませんが、自分と同じ味覚ではない人を笑ったり、自分が美味しいと思う物を他人に無理に食べさせようとするのはやめておいた方がいいでしょう。
私たち一人一人の性格や好みが違うように、味覚もそれぞれ違っているのです。
想像してみて下さい。あなたが全く興味を持っていないジャンルの映画を無理矢理見せられて、実際に見ても心の底からつまらなくて退屈な時間を過ごすことを強要された上に、「これを面白いと思えないのはマトモな人間じゃない」と友人から責められたとしたら...
もし、このことについて多少なりとも理不尽さを感じるのならば、あなたも同様のことを友人にしてしまわないよう気をつけましょう。
ヒトコトリのコトノハ vol.70
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