ここからが本題
アスベスト、フェロシルト
それにしてもこのところ世の中の動きが余りにも激しい。次から次へと文字通り「事実は小説より奇なり」と言う様な問題ばかり起き、低周波騒音問題も全く形無しである。
少なくともアスベスト問題に関しては業界では既に相当昔から問題になっており、完全に過去の常識になっていたそうであるが、被害者が出ることにより初めて浮き彫りになった。やはり死なないと問題にならないのが日本の公害である。
環境問題に限ってもアスベスト問題も収まらないうちに、当地ではフェロシルト問題が明るみに出た。どうもこの問題は石原産業の三重工場と三重県との“熱愛”に問題があるのか、東海地方に集中しており、”全国区”ではないようである。三重と言えば四日市ぜんそくで名をなしたのだが、結局過去の公害になってしまったのであろう。
当たり前であるが、不明にして私は当市(豊田市)の新設中学校建設予定地にフェロシルトが埋まっていることを報道で遅ればせながら知った。この地域はバブル時期に市内の地価が高騰し、急激に宅地開発がなされた地域である。今般の町村合併で市内になったのだが、そのためかなり前から学齢期の子供が急増していた。旧自治体は極めて保守的体質の地域で、「来たり奴(ど)=新住民」のために村の財産を使うことは無いとでも思っているかのようなケチな自治体で、小学校を一つは造ったモノの中学校は有史以来一つだけ。町村合併後は市内最大のマンモス中学校となり、生徒はすし詰め状態で、子ども達は上り下りの多い交通量の多い4kmを自転車通学している。今まで事故や事件が起きないのが不思議なくらいである。
結局、土を処分すればすむと言う話しではなく、中学校新設予定地は急遽場所の変更となったのだが、そうそう代替地が見つかるはずもなく、生徒と親は今しばらく「えらい目」にあわされることになる。旧自治体の行政の責任を追求することはなく「丸く」収まるのであろう。所詮代替地の買収金は市税で賄われるのであるから誰の腹が痛むわけではない。喜んでいるのは新しい予定地の地主ではなかろうか。
この「埋め立て」という話しで思い出したのだが、私の以前の住まいの近くの田んぼのど真ん中に今を去る10年ほど前に毎早朝ダンブカーが数台ずつ訪れ、「何か」を地元の業者が掘った穴に埋めていた。掘っては埋め、掘っては埋めしていたが、一体全体何を埋めていたのであろうか。早起きの近所の人の話では全部関東ナンバーであったという。廃棄処分に相当経費がかかるモノだったのであろう。その業者は最近産廃の不法投棄で逮捕されが、それは建築廃材を別の場所に捨てた件であった。
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姉歯事件
時系列的には、フェロシルト問題とアスベスト問題のどちらが先に騒がれ始めたのか忘れるくらいである。しかし、いずれも姉歯事件の出現で忘れ去られそうである。
その間姉歯事件が起きた。元々建築確認なんて儀式みたいなモノと思っていたのでさほど不思議ではなかったが、ここまで組織的に「専門家」がグルとなった大々的なインチキとは思わなかった。あるはずだと思ってはいたが、どこまで白日の下に曝されるのであろうか。
しかし、何と手口が甘いのであろうか。何も証拠の残る書面にまでインチキをしなくても現場で手抜きなど幾らでも出来るはずなのに、と、思ったが、そこが”素人”浅はかさ。これだけ組織的、大規模に行うには各現場にインチキを指図する“不正工作人員”を常時配置することは不可能なのであろう。不正を“徹底する”ための処置だったとしか思えないが。あるいは絶対問題にならないと思っていたのであろうか。それにしても、余りにも常識を舐めきった仕儀である。国交省も舐められたモノである。内部告発が無いのはどうしたことか。それとも“業界”では常識過ぎて何を告発するのか解らないのであろうか。
まー、いずれにしてもどこらでシャンシャンになるのであろうか。
姉歯事件に関して知人の建築士に聞いたところ「信じられない、有り得ない」と言うレベルの事件だそうである。彼は非常に良心的な人。要は、「構造計算」事務所は”普通の”建築士にとっては「聖域=中身が解らないから何ともしようがない」モノだそうで、所詮行政などの一役人がペラッとチェックできるモノではなく、「専門家」のモラルを性善説により“信じるしかない”ようなモノだそうである。その絶対の信頼を裏切った行いは「殺人行為」に等しいモノだそうである。これが確信犯であるから、罪は重いはずであるが、それが例え、幾ら壊れる建物を造っても、民事的責任、人間的道義は別として、法律的には違反の罰金が50万円とは恐れ入る。
強いて考えれば、それだけ「専門家」というモノはその人の人間性にも信頼の置かれるべき存在であることが保証されているわけなのであるが、性悪説を確信する私としては何をか言わんやである。
本来ならば、今回の事件を期に建築基準法そのものが大幅に修正されて然るべきであるが、何せ建築業界は、絵に描いたような政財官癒着の典型的世界である。従って、問題をこじらせると一番困るのは政治家と国交省と言うことになるから、政治的問題に発展する前に、とにかく“被害者”に早々に税金を注ぎ込み、被害者を黙らせ、とにかく早めに終結する事が必要不可欠なのであろう。
だが、この“被害者”達は石原都知事が言う、「5カラットのダイヤモンドを100万円で買った」訳とまでは行かないものの、まがい物である可能性はあったわけである。しかし、この”ダイヤ”には国公認の保証書が付いている訳であるから国としては面倒なわけである。今後調査を広げると言っているが、そんなことをすればまがい物は出てくることは必定である。そうなった場合には国はどうするのであるか。
見えないところに手が抜いてあるのは戸建てでも「建て売り」がヤバイのと同じである。内装は後でも換えられるが、構造は換えられない。持ち家が欲しい場合は、自分で造るか、せめて建てているときからずっと見張らなくてはならないと言うことになる。一応私は最初から視ていたが大丈夫であろうかと心配になったが。
建築士の話しでは、所詮震度7以上が来れば多くの家は多分壊れるであろう。壊れるかどうかは運次第であるが、ただその「壊れ方」が問題であると言う。要はグシャと逝くか、ユサユサ、グシャーンと逝くかの違いであり、即死か逃げる時間があるかの違いだそうである。まー、小さな家ならそれでも良いが(決して良くはないが)マンションではそうはいかないだろう。
ここで、建築の専門家には常識であろうが、建築基準法のように建築全体に関わるような法律があるのは実は世界的にみて日本国だけなのだそうである。では諸外国はどうであるかと言えば、基本的に”無法”であるそうな。途上国でなくても、地震で瓦礫のごとくビルが崩壊しているのをTVで良く見るであろう。あれが普通である。家は壊れるモノであると思っておいた方が良い。
では、欧米のお金持ちはどうするか。丈夫な家が造りたければ「自己責任」でそれなりの金を掛けるのだそうである。ではそれを誰が担保するかと言えば設計した建築士がするのであるが、彼らはその建物を再建する程度の保険をかけ、それを建築費あるいは設計料に上乗せするのである。結局は施主の懐次第と言うことになるのであるが。そうして初めて、文字通り、マンション(大邸宅、屋敷)、シャトー(館、城)、メゾン(家)ができるのである。
因みに欧米では建築士といわず、建築家と言うそうで、日本に比べて数は非常に少なく、信頼される職業であり、当然設計料はべらぼうに高いそうだ。まーそれだけ職業として保護されている事になるのであろう。
ではなぜ日本国はそうしないのか。まずはそれをすれば今の建築費の30%程度は値が上がると言うことと、それをすると「癒着」のうまみが無くなるのだそうである。何よりもこれに一番反対しているのは国交省であると言うから困ったモノである、と言うより当たり前のことかも知れないが。
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マスコミでは「魂の無い専門家」と言う言葉が使われていたが、構造計算のように建築物の核心を担っている者は建築士の中でも専門家中の専門家であるはず。自分で一から家づくりを計画した人には解るであろうが、構造計算事務所の人間に会った人は少ないであろう。少なくとも私は新築や増築の度に設計事務所に依頼したが構造計算は全て外注であり、そこの人間に会ったことは一度もない。構造計算は一応設計事務所の外注、下請的な立場となるので、彼らは仕事の性質上、直に施主などの一般人との交流を持つ必要が無いのである。従って、一般人としての「常識」的感覚が知らぬ間に欠如してしまうのではなかろうか。
何れ”主犯”は判るであろうが、何れにしても最終的には「総研」までで終わりではなかろうか。改めて理工系の「専門家」なるものの認識の異常さを知る事件となった。
「魂の無い専門家」と言うことで思い出したが、少し前に中央青山監査法人の公認会計士4人が、「不正」に加担した疑いで逮捕された。公認会計士と言えば、弁護士と並んで一般人では及び得ない会計、財務のプロ中のプロのはず。しかも、中央青山監査法人と言えば、監査法人としては日本の最高峰の一つ。そこの公認会計士と言えばプロ中のプロのはず。いわば、税理士が普通の設計士とすればここは鹿島か大成などのゼネコンの設計担当のようなモノである。それらが一般人としては信じられないような事、実は当然やっていそうなことではあるが、をしでかす。プロの傲慢さと言うより、やはり人間としての心を失っているのであろう。それでも、罰則は個人のホンのチョットの活動停止。日本は経済犯にも非常に甘い。
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さて、マクラが随分長くなったが、ここからが低周波騒音問題の本題。
1.騒音SOS
低周波騒音公害に苦しんでいる被害者の皆さんにはご存じの「騒音SOS」のサイトから、「騒音SOSの活動」「会員の声」と言う騒音SOSの最も核心であるところの中身が削除された。ここには集会のお知らせとか、会長の田中さんへの連絡先とか載っていたところである。事実上の活動を停止してしまったことになる。
この会の一番の売りは、私が思うに会長自らが電話や相談会で直に相談に乗ってくれることである。それが無くては他に幾ら能書きが述べてあっても何の助けにもならない。これでは幾ら国がらみの低周波騒音問題の“重鎮”が理事に名を連ねていてもなんにもならない。私はこれは国、あるいは「専門家」の慈善事業の意味あいがあるのかと思っていたが、これではとうとう完全に低周波騒音被害者を見捨てたことになる。
2.弁護士会
去る、11/7東京弁護士会が山田伸志氏を迎えて、研修会「低周波音をめぐる問題」を開催した。実は山田氏はこのところと言うより、昭和59年の「超低周波音と低周波音」以来まとまったモノは出していないはずである。少なくとも低周波騒音問題に興味を持つ者なら是非とも聞いてみたいと思うのは当然である。しかるに、弁護士会はこの会への部外者の聴講禁止、録音禁止という事にした。この問題に対する“秘密”は「弁護士よ、お前もか!」と言う仕儀になった。
ここで、汐見文隆氏の
「公害問題に関係する学者・研究者はその被害の解明に努力するのは当然のこととして、被害者にも理解させる、社会にも理解させる、そして、国、行政を始めとしてその解決に導くというのが、与えられた使命だと思います。さらに「社会正義」を使命とする弁護士も同じ使命だと考えます。」
と言う最近の言葉を引用したい。
結局、この講習会の内容は全然解らず仕舞いであるが、弁護士にとって「低周波音は難しくて、金にならない」と言う事にならなければ良いのであるが。何れにしても低周波騒音問題を法的に解決するための「専門家」がこんな現状ではお寒い限りである。むしろ、勝ち目のない裁判は断る弁護士の方が有る意味良心的なのかもしれない。そして、何故勝てないかを弁護士が被害者に懺悔すべきであろう。
これまで、低周波音の「専門家」だけを疑ってきたが、本当に全ての「専門家」を疑ってかからなければならない。困った時代になってきた。何はともあれ、“専門家”と名が付く者はひとまず眉に唾を付けて良く見た方が良いと言うことである。
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3.環境省の規制法施行状況調査
過日、環境省水・大気環境局大気生活環境室より、「平成16年度振動規制法施行状況調査について」「平成16年度振動規制法施行状況調査について」が出された。
格別見るべき内容ではないが、あれだけ「低周波音は振動も問題有り」と言っていながら、振動規制法施行状況調査には低周波音に関しては一言も述べていない。騒音規制法施行状況調査では末尾であるが、少々述べている事である。そして、特筆すべきは、平成12年度から「低周波音に係る苦情件数」が文字通り桁違いに増えていることは環境省の「適切な法の運用」によるモノなのであろう。要は行政はもちろん被害者も低周波音を知らなかったのである。
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4.荒川区における騒音・低周波音被害責任裁定申請事件
久しぶりに公害等調整委員会のHP を見てびっくり。延びに延びていた「荒川区における騒音・低周波音被害責任裁定申請事件」が終結していた。
詳細は解らないが「公害紛争処理法第42条の24第1項の規定により職権で調停に付し、裁定委員会が自ら処理することとした」という点は画期的なのかも知れない。それにしても長きにわたる苦しんだ結果が一日2000円、満額でも219万円で償われるのであろうか。アスベスト被害で亡くなった人は300万円なのだから仕方ない金額かも知れないが、0が一つ少ないと思うのは私だけだろうか。公害被害者はいつも救われない。
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5.‘地球に未来を‘武相友の会
さて、最後に、来る平成18年1月28日(土)14:00~17時 町田市民フォーラムで「‘地球に未来を‘武相友の会」の主催により汐見文隆氏が低周波騒音問題について講演をする。詳細が解り次第アップしようと思っている。この会は恐らく弁護士会のようなケチなことはしないでしょう。
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051211
最後まで読んでくれてありがとう。
どうもブログの扱いが上手く行きませんので、もし、書き込みなどがありましたら掲示板の方にm(._.)m
アスベスト、フェロシルト
それにしてもこのところ世の中の動きが余りにも激しい。次から次へと文字通り「事実は小説より奇なり」と言う様な問題ばかり起き、低周波騒音問題も全く形無しである。
少なくともアスベスト問題に関しては業界では既に相当昔から問題になっており、完全に過去の常識になっていたそうであるが、被害者が出ることにより初めて浮き彫りになった。やはり死なないと問題にならないのが日本の公害である。
環境問題に限ってもアスベスト問題も収まらないうちに、当地ではフェロシルト問題が明るみに出た。どうもこの問題は石原産業の三重工場と三重県との“熱愛”に問題があるのか、東海地方に集中しており、”全国区”ではないようである。三重と言えば四日市ぜんそくで名をなしたのだが、結局過去の公害になってしまったのであろう。
当たり前であるが、不明にして私は当市(豊田市)の新設中学校建設予定地にフェロシルトが埋まっていることを報道で遅ればせながら知った。この地域はバブル時期に市内の地価が高騰し、急激に宅地開発がなされた地域である。今般の町村合併で市内になったのだが、そのためかなり前から学齢期の子供が急増していた。旧自治体は極めて保守的体質の地域で、「来たり奴(ど)=新住民」のために村の財産を使うことは無いとでも思っているかのようなケチな自治体で、小学校を一つは造ったモノの中学校は有史以来一つだけ。町村合併後は市内最大のマンモス中学校となり、生徒はすし詰め状態で、子ども達は上り下りの多い交通量の多い4kmを自転車通学している。今まで事故や事件が起きないのが不思議なくらいである。
結局、土を処分すればすむと言う話しではなく、中学校新設予定地は急遽場所の変更となったのだが、そうそう代替地が見つかるはずもなく、生徒と親は今しばらく「えらい目」にあわされることになる。旧自治体の行政の責任を追求することはなく「丸く」収まるのであろう。所詮代替地の買収金は市税で賄われるのであるから誰の腹が痛むわけではない。喜んでいるのは新しい予定地の地主ではなかろうか。
この「埋め立て」という話しで思い出したのだが、私の以前の住まいの近くの田んぼのど真ん中に今を去る10年ほど前に毎早朝ダンブカーが数台ずつ訪れ、「何か」を地元の業者が掘った穴に埋めていた。掘っては埋め、掘っては埋めしていたが、一体全体何を埋めていたのであろうか。早起きの近所の人の話では全部関東ナンバーであったという。廃棄処分に相当経費がかかるモノだったのであろう。その業者は最近産廃の不法投棄で逮捕されが、それは建築廃材を別の場所に捨てた件であった。
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姉歯事件
時系列的には、フェロシルト問題とアスベスト問題のどちらが先に騒がれ始めたのか忘れるくらいである。しかし、いずれも姉歯事件の出現で忘れ去られそうである。
その間姉歯事件が起きた。元々建築確認なんて儀式みたいなモノと思っていたのでさほど不思議ではなかったが、ここまで組織的に「専門家」がグルとなった大々的なインチキとは思わなかった。あるはずだと思ってはいたが、どこまで白日の下に曝されるのであろうか。
しかし、何と手口が甘いのであろうか。何も証拠の残る書面にまでインチキをしなくても現場で手抜きなど幾らでも出来るはずなのに、と、思ったが、そこが”素人”浅はかさ。これだけ組織的、大規模に行うには各現場にインチキを指図する“不正工作人員”を常時配置することは不可能なのであろう。不正を“徹底する”ための処置だったとしか思えないが。あるいは絶対問題にならないと思っていたのであろうか。それにしても、余りにも常識を舐めきった仕儀である。国交省も舐められたモノである。内部告発が無いのはどうしたことか。それとも“業界”では常識過ぎて何を告発するのか解らないのであろうか。
まー、いずれにしてもどこらでシャンシャンになるのであろうか。
姉歯事件に関して知人の建築士に聞いたところ「信じられない、有り得ない」と言うレベルの事件だそうである。彼は非常に良心的な人。要は、「構造計算」事務所は”普通の”建築士にとっては「聖域=中身が解らないから何ともしようがない」モノだそうで、所詮行政などの一役人がペラッとチェックできるモノではなく、「専門家」のモラルを性善説により“信じるしかない”ようなモノだそうである。その絶対の信頼を裏切った行いは「殺人行為」に等しいモノだそうである。これが確信犯であるから、罪は重いはずであるが、それが例え、幾ら壊れる建物を造っても、民事的責任、人間的道義は別として、法律的には違反の罰金が50万円とは恐れ入る。
強いて考えれば、それだけ「専門家」というモノはその人の人間性にも信頼の置かれるべき存在であることが保証されているわけなのであるが、性悪説を確信する私としては何をか言わんやである。
本来ならば、今回の事件を期に建築基準法そのものが大幅に修正されて然るべきであるが、何せ建築業界は、絵に描いたような政財官癒着の典型的世界である。従って、問題をこじらせると一番困るのは政治家と国交省と言うことになるから、政治的問題に発展する前に、とにかく“被害者”に早々に税金を注ぎ込み、被害者を黙らせ、とにかく早めに終結する事が必要不可欠なのであろう。
だが、この“被害者”達は石原都知事が言う、「5カラットのダイヤモンドを100万円で買った」訳とまでは行かないものの、まがい物である可能性はあったわけである。しかし、この”ダイヤ”には国公認の保証書が付いている訳であるから国としては面倒なわけである。今後調査を広げると言っているが、そんなことをすればまがい物は出てくることは必定である。そうなった場合には国はどうするのであるか。
見えないところに手が抜いてあるのは戸建てでも「建て売り」がヤバイのと同じである。内装は後でも換えられるが、構造は換えられない。持ち家が欲しい場合は、自分で造るか、せめて建てているときからずっと見張らなくてはならないと言うことになる。一応私は最初から視ていたが大丈夫であろうかと心配になったが。
建築士の話しでは、所詮震度7以上が来れば多くの家は多分壊れるであろう。壊れるかどうかは運次第であるが、ただその「壊れ方」が問題であると言う。要はグシャと逝くか、ユサユサ、グシャーンと逝くかの違いであり、即死か逃げる時間があるかの違いだそうである。まー、小さな家ならそれでも良いが(決して良くはないが)マンションではそうはいかないだろう。
ここで、建築の専門家には常識であろうが、建築基準法のように建築全体に関わるような法律があるのは実は世界的にみて日本国だけなのだそうである。では諸外国はどうであるかと言えば、基本的に”無法”であるそうな。途上国でなくても、地震で瓦礫のごとくビルが崩壊しているのをTVで良く見るであろう。あれが普通である。家は壊れるモノであると思っておいた方が良い。
では、欧米のお金持ちはどうするか。丈夫な家が造りたければ「自己責任」でそれなりの金を掛けるのだそうである。ではそれを誰が担保するかと言えば設計した建築士がするのであるが、彼らはその建物を再建する程度の保険をかけ、それを建築費あるいは設計料に上乗せするのである。結局は施主の懐次第と言うことになるのであるが。そうして初めて、文字通り、マンション(大邸宅、屋敷)、シャトー(館、城)、メゾン(家)ができるのである。
因みに欧米では建築士といわず、建築家と言うそうで、日本に比べて数は非常に少なく、信頼される職業であり、当然設計料はべらぼうに高いそうだ。まーそれだけ職業として保護されている事になるのであろう。
ではなぜ日本国はそうしないのか。まずはそれをすれば今の建築費の30%程度は値が上がると言うことと、それをすると「癒着」のうまみが無くなるのだそうである。何よりもこれに一番反対しているのは国交省であると言うから困ったモノである、と言うより当たり前のことかも知れないが。
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マスコミでは「魂の無い専門家」と言う言葉が使われていたが、構造計算のように建築物の核心を担っている者は建築士の中でも専門家中の専門家であるはず。自分で一から家づくりを計画した人には解るであろうが、構造計算事務所の人間に会った人は少ないであろう。少なくとも私は新築や増築の度に設計事務所に依頼したが構造計算は全て外注であり、そこの人間に会ったことは一度もない。構造計算は一応設計事務所の外注、下請的な立場となるので、彼らは仕事の性質上、直に施主などの一般人との交流を持つ必要が無いのである。従って、一般人としての「常識」的感覚が知らぬ間に欠如してしまうのではなかろうか。
何れ”主犯”は判るであろうが、何れにしても最終的には「総研」までで終わりではなかろうか。改めて理工系の「専門家」なるものの認識の異常さを知る事件となった。
「魂の無い専門家」と言うことで思い出したが、少し前に中央青山監査法人の公認会計士4人が、「不正」に加担した疑いで逮捕された。公認会計士と言えば、弁護士と並んで一般人では及び得ない会計、財務のプロ中のプロのはず。しかも、中央青山監査法人と言えば、監査法人としては日本の最高峰の一つ。そこの公認会計士と言えばプロ中のプロのはず。いわば、税理士が普通の設計士とすればここは鹿島か大成などのゼネコンの設計担当のようなモノである。それらが一般人としては信じられないような事、実は当然やっていそうなことではあるが、をしでかす。プロの傲慢さと言うより、やはり人間としての心を失っているのであろう。それでも、罰則は個人のホンのチョットの活動停止。日本は経済犯にも非常に甘い。
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さて、マクラが随分長くなったが、ここからが低周波騒音問題の本題。
1.騒音SOS
低周波騒音公害に苦しんでいる被害者の皆さんにはご存じの「騒音SOS」のサイトから、「騒音SOSの活動」「会員の声」と言う騒音SOSの最も核心であるところの中身が削除された。ここには集会のお知らせとか、会長の田中さんへの連絡先とか載っていたところである。事実上の活動を停止してしまったことになる。
この会の一番の売りは、私が思うに会長自らが電話や相談会で直に相談に乗ってくれることである。それが無くては他に幾ら能書きが述べてあっても何の助けにもならない。これでは幾ら国がらみの低周波騒音問題の“重鎮”が理事に名を連ねていてもなんにもならない。私はこれは国、あるいは「専門家」の慈善事業の意味あいがあるのかと思っていたが、これではとうとう完全に低周波騒音被害者を見捨てたことになる。
2.弁護士会
去る、11/7東京弁護士会が山田伸志氏を迎えて、研修会「低周波音をめぐる問題」を開催した。実は山田氏はこのところと言うより、昭和59年の「超低周波音と低周波音」以来まとまったモノは出していないはずである。少なくとも低周波騒音問題に興味を持つ者なら是非とも聞いてみたいと思うのは当然である。しかるに、弁護士会はこの会への部外者の聴講禁止、録音禁止という事にした。この問題に対する“秘密”は「弁護士よ、お前もか!」と言う仕儀になった。
ここで、汐見文隆氏の
「公害問題に関係する学者・研究者はその被害の解明に努力するのは当然のこととして、被害者にも理解させる、社会にも理解させる、そして、国、行政を始めとしてその解決に導くというのが、与えられた使命だと思います。さらに「社会正義」を使命とする弁護士も同じ使命だと考えます。」
と言う最近の言葉を引用したい。
結局、この講習会の内容は全然解らず仕舞いであるが、弁護士にとって「低周波音は難しくて、金にならない」と言う事にならなければ良いのであるが。何れにしても低周波騒音問題を法的に解決するための「専門家」がこんな現状ではお寒い限りである。むしろ、勝ち目のない裁判は断る弁護士の方が有る意味良心的なのかもしれない。そして、何故勝てないかを弁護士が被害者に懺悔すべきであろう。
これまで、低周波音の「専門家」だけを疑ってきたが、本当に全ての「専門家」を疑ってかからなければならない。困った時代になってきた。何はともあれ、“専門家”と名が付く者はひとまず眉に唾を付けて良く見た方が良いと言うことである。
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3.環境省の規制法施行状況調査
過日、環境省水・大気環境局大気生活環境室より、「平成16年度振動規制法施行状況調査について」「平成16年度振動規制法施行状況調査について」が出された。
格別見るべき内容ではないが、あれだけ「低周波音は振動も問題有り」と言っていながら、振動規制法施行状況調査には低周波音に関しては一言も述べていない。騒音規制法施行状況調査では末尾であるが、少々述べている事である。そして、特筆すべきは、平成12年度から「低周波音に係る苦情件数」が文字通り桁違いに増えていることは環境省の「適切な法の運用」によるモノなのであろう。要は行政はもちろん被害者も低周波音を知らなかったのである。
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4.荒川区における騒音・低周波音被害責任裁定申請事件
久しぶりに公害等調整委員会のHP を見てびっくり。延びに延びていた「荒川区における騒音・低周波音被害責任裁定申請事件」が終結していた。
詳細は解らないが「公害紛争処理法第42条の24第1項の規定により職権で調停に付し、裁定委員会が自ら処理することとした」という点は画期的なのかも知れない。それにしても長きにわたる苦しんだ結果が一日2000円、満額でも219万円で償われるのであろうか。アスベスト被害で亡くなった人は300万円なのだから仕方ない金額かも知れないが、0が一つ少ないと思うのは私だけだろうか。公害被害者はいつも救われない。
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5.‘地球に未来を‘武相友の会
さて、最後に、来る平成18年1月28日(土)14:00~17時 町田市民フォーラムで「‘地球に未来を‘武相友の会」の主催により汐見文隆氏が低周波騒音問題について講演をする。詳細が解り次第アップしようと思っている。この会は恐らく弁護士会のようなケチなことはしないでしょう。
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051211
最後まで読んでくれてありがとう。
どうもブログの扱いが上手く行きませんので、もし、書き込みなどがありましたら掲示板の方にm(._.)m
でも、今年から頑張って、解決しようと思います。また、ブログに来てください
>驚愕!たつの市役所環境課
>”市には低周波の測定器がないので計測できないんですよ。予算がないからね。測定器が買えないんですよ。
これは本当でしょう。70万円はしますから。
しかし、私のサイトにも有るように2,3年前にタダで環境省からもらえるチャンスは有ったのです。
ただ、当時、と言うより今でもそうですが、
多くの自治体は下手にこんなモノをもらうと測定の技術研修や資料の提出など
その後も面倒と言うことで
当時、あるいはそれ以前にも全くこの問題に意識の無かった自治体はパスしたのでした。
>個人でやって・・。”
これは許されざるべき事です。そして、ここで騙されてはいけません。
環境省は低周波騒音問題は各自治体への「委託業務」とはっきり言っているのですから。
しかし、この事を彼らは「知らない」or「知りたくない」のでしょう。
あなたの自治体の仕儀を「環境省環境管理局大気環境課」宛てに綿々と伝えるべきでしょう。
>他の市も、こんな対応をするのだろうか。
格別に驚くには当たりません。
天下、いや世界の"トヨタ"市でも一緒でしたから
まず、ほとんどの自治体は”こんな対応”でしょう。
私の場合は、幸いと言った方が良いでしょうが、
私の半切れどころかほとんど全ギレに近い行動と
何とか金のあった当市故に測定に漕ぎ着けました。
行政マンがこの問題に関しては無能・無知であることは確かです。
>創造協会
創造協会のサイトを見る限りこれが非常に不気味な存在の気がします。
ちょうど今で言う建築確認申請の民間の検査機関イーホームズの様な存在の様な感じでしょうか。
金にならないことはしないという点に於いて
むしろそれより悪質のような気がします。
この正体についてはもう少し調べてみたいと思います。
電話ではダメです。
同志を一人でも造りしつこく、録音機を持って出向くこくことです。
では、では、ご健闘をお祈りします。