東京都議会で都民ファーストの会と自民党の対立が鮮明になる中、4月の統一地方選の前哨戦としても注目された台東区議会議員選挙の投票が、3月17日に行われました。都民ファーストの会から出馬した2人は共に当選しました。
台東区議選で都民ファーストの会から出馬した中村謙治郎さんと村上浩一郎さんの2人が、共に当選しました。一夜明け、特別顧問を務める東京都の小池知事は「区民の皆さんの選択だと思う。しっかり頑張ってほしい」とコメントしました。
中村謙治郎さんは無所属で出馬した前回は落選し、今回が2度目の挑戦でした。中村さんは選挙中、「会としては批判的な意見もあるかもしれないが、あくまでも地元で生まれ育った人間として、皆さんと距離の近い政治家でありたいと思っているので、(都民ファーストの会への批判は)気にしていない」と話していました。
小池知事が事実上率いる都議会第1党の都民ファーストの会ですが、これまで区議会議員選挙では厳しい戦いが続いてきました。
2017年11月の葛飾区議会議員選挙では5人が立候補しましたが、当選したのは1人だけでした。また、2018年4月に行われた小池知事のお膝元・練馬区議の補欠選挙では立候補した2人とも落選していました。
都民ファーストの会への逆風が吹き続ける中で行われた今回の台東区議選を、中村さんは「結果を見れば、都民ファーストの会は今でも支持を受けている。都政でしっかりと結果を出していることは認めてくれているのでは」と振り返りました。
また、今回の台東区議選にもう1人、都民ファーストの会から立候補して当選を果たした村上浩一郎さんも「2年前の都議選では確かに風が吹いていた。しかし2年がたち、都民ファーストの会の理念や政策について理解が進んできたのではないか」と喜びを語りました。
今回の結果について、国際医療福祉大学の川上和久教授(政治学)は「都議選から(都民ファーストの会は)退潮傾向と言われてきたが、地道に活動して踏みとどまり、統一地方選に向けて反転構成の足掛かりをつかんだ選挙といえると思う。『顔が見える選挙』ということで、地道に地元を回った成果が現れたのではないか」と分析しています。
一方、今回当選した32人を政党別に見ると、自民は最多の9人でしたが擁立した14人のうち5人が落選していて、5人の公明、4人の共産、3人の国民民主、2人の立憲民主はいずれも立候補者全員が当選しています。これについて川上教授は「自民党が14人を擁立した背景には『都民ファーストが勢いを失っている。ここで自分たちの勢いを見せたい』と、少し強気に公認候補を立てたものの、少し擁立し過ぎて、共倒れになってしまったのではないか」と分析しています。
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最終更新:3/18(月) 22:35
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台東区議選で都民ファーストの会から出馬した中村謙治郎さんと村上浩一郎さんの2人が、共に当選しました。一夜明け、特別顧問を務める東京都の小池知事は「区民の皆さんの選択だと思う。しっかり頑張ってほしい」とコメントしました。
中村謙治郎さんは無所属で出馬した前回は落選し、今回が2度目の挑戦でした。中村さんは選挙中、「会としては批判的な意見もあるかもしれないが、あくまでも地元で生まれ育った人間として、皆さんと距離の近い政治家でありたいと思っているので、(都民ファーストの会への批判は)気にしていない」と話していました。
小池知事が事実上率いる都議会第1党の都民ファーストの会ですが、これまで区議会議員選挙では厳しい戦いが続いてきました。
2017年11月の葛飾区議会議員選挙では5人が立候補しましたが、当選したのは1人だけでした。また、2018年4月に行われた小池知事のお膝元・練馬区議の補欠選挙では立候補した2人とも落選していました。
都民ファーストの会への逆風が吹き続ける中で行われた今回の台東区議選を、中村さんは「結果を見れば、都民ファーストの会は今でも支持を受けている。都政でしっかりと結果を出していることは認めてくれているのでは」と振り返りました。
また、今回の台東区議選にもう1人、都民ファーストの会から立候補して当選を果たした村上浩一郎さんも「2年前の都議選では確かに風が吹いていた。しかし2年がたち、都民ファーストの会の理念や政策について理解が進んできたのではないか」と喜びを語りました。
今回の結果について、国際医療福祉大学の川上和久教授(政治学)は「都議選から(都民ファーストの会は)退潮傾向と言われてきたが、地道に活動して踏みとどまり、統一地方選に向けて反転構成の足掛かりをつかんだ選挙といえると思う。『顔が見える選挙』ということで、地道に地元を回った成果が現れたのではないか」と分析しています。
一方、今回当選した32人を政党別に見ると、自民は最多の9人でしたが擁立した14人のうち5人が落選していて、5人の公明、4人の共産、3人の国民民主、2人の立憲民主はいずれも立候補者全員が当選しています。これについて川上教授は「自民党が14人を擁立した背景には『都民ファーストが勢いを失っている。ここで自分たちの勢いを見せたい』と、少し強気に公認候補を立てたものの、少し擁立し過ぎて、共倒れになってしまったのではないか」と分析しています。
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