泣ける映画が大好きな日本人。
最近では「ミリオンダラー・ベイビー」が、ラスト30分は泣きっぱなしで話題となっていますが、「ラスト30分」「泣き」「映画」で検索すると、なんと1700件もヒットします。
この日本映画の名作「砂の器」は、“ラスト30分泣きっぱなし”の元祖と言えるでしょう。
実際、映画館でも、加藤剛の「宿命」の演奏と丹波哲郎が捜査会議で語りだすと、皆さんスイッチが入ったようで、とにかく先に泣きモードに入った方がいいです。シルバー世代が多いというのもあるでしょうけど、しゃくり声と肩が小刻みに震える姿が見受けられ、世界に浸りきってないと興ざめするかもです。でも調子にのって泣いてると、最近の映画と違って延々とエンドロールなんてなくて、「終」の文字がドーンと出て終わるもんだからあせります。
今回の再上映、「デジタルリマスター版、ニュープリントバージョン」。
すごい威力です。
これがホントに昔の映画?と思うほどクリアな映像で、ことあるごとに「旅したいな~」と言う丹波と共に訪れる、昭和日本の風景は圧巻です。
大阪駅も映るのですが、旧駅舎(現在は大丸百貨店のある駅ビル)が見れました。そして、変わらぬたたずまいの阪急百貨店!後、数年で建て替えられて、消えゆく風景だなぁ~と思うとしんみりします。
それから、寅さんこと渥美清。
なんでもない役なのに、何故か劇場は大爆笑。
つくづく大喜劇人であることを感じました。
実際、よくわからない、都合のいい言葉“デジタル”。
こういうことなら、「宇宙戦争」も「エピソードⅢ」も、ぜひともデジタルプリントの映画館で見ねばと決意しました。
中居クンの「砂の器」見たからもうええわとか、逆に映画版もぜひ見たいという方、ちょっと待って!!
今ある、ビデオ版、DVD版を見ないで、この「デジタルリマスター版」が出るまでしばし待たれい~!
いや、映画館で見て!
ほんで、松竹に他の作品もデジタル化できるように、十分な収益を上げたって!
切にお願い。
だって、私が一番泣ける映画「遥かなる山の呼び声」(高倉健、倍賞千恵子主演)は、松竹映画だも~ん!
デジタル化せんかな?