『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「魔法にかけられて」 いんや、違う

2008年03月23日 | 映画
吹き替え版ですわ。
ナレーションが松坂慶子ってこと以外、悪名高き旬の俳優キャスティングじゃないのはえ~けど、唄まで日本語で聞かされるのはちょっとイヤやったわ~。
あと弁護士のパパが、吹き替え版やから日本語で喋ると、口癖が「違う!」ときたもんで、なだぎ武のネタ:ディラン・マッケイに見えてしまうのも笑けた。
顔もちょっと似てるでしょ。

この4月で新一年生になる娘と、これまで何本か映画を見てきたんやけど、洋画の実写は初めて。
生活発表会のお芝居で「白雪姫」のお妃役を演ったので、この映画はうってつけと思って選んだんやけど大正解やった。
導入部がアニメで、歌を唄って動物と触れ合ったり、キスがどうたらとか、ゴージャスドレスとか、パレードとか、舞踏会とか、女の子の大好きが満載やった。
あとドジ満載も大受け。
王子が犬にしっこかけられて、回転ドアで一回転するとこが一番面白かったと言うてました。
おっさんの私は、あんだけ働いとったゴキブリを鳩があっさり食べるとこに弱肉強食の競争社会を、体重不明のピップにメタボリックな比喩をを感じました、というのはウソで、プリンセスジゼルがシャワー浴びて『オースティン・パワーズ』みたいになるとこに鼻を伸ばしたのはホントです。
ビップがうんこもらすとこも好き。

プリンセスジゼルを演じてた女優さんの二の腕が凄く鍛えられてる感じがしたんやけど、なんかスポーツやってたんやろか?
実写やのにディズニープリンセスの仲間入りするってすごいね~!
でもグッズは、アニメジゼルの方のんがよかったよ。
あんまり種類なかったけどね。

『ロッキー・ホラーショー』で、なかなかえ~声を聞かせてくれたスーザン・サランドンの歌声が聞きたかった~。


★★★

「バンテージ・ポイント」  It’s a SONY

2008年03月14日 | 映画
『24』なら、なんだかんだ24時間かけてやりそうなことを、この映画は20分×5くらいで見せようとするなんて、うまいやんけ~と思ったのは、『バベル』のブラピ設定みたいな鶴瓶(フォレスト・ウィテカー)が出てくるとこまでやった。
たまたまスペインに立ち寄った風のおっさんが、歴史的なイベントに簡単に入場できたり(こんな人多数)、SONYの最新ビデオカメラを手に嗅覚するどく決定的なとこをプロのニュースカメラマン以上に撮りまくったり、あの体でありながら走るのが速いときたもんで、ちょっと都合よすぎなんが鼻についてもたから、この流れできたカーチェイスも『ボーン』のようなエモーシャルさを感じんかった。
でも豪華キャストといわれる中、クレジット筆頭のデニス・クエイドは良かったです。
メグ・ライアンと離婚してから、より一層の落ち目感が漂ってたんですが、そういうのも込みの役で復活感があるのが嬉しいです。
80年代復活ブームにちょっと乗れたかな?

遠隔操作とか最新兵器、自爆テロをさせてと実感なく殺しまくってたボステロリストが、自ら運転する車で少女を轢くのはイヤやと思わずハンドルを切って避けようとするとこに、あんたらも人の親やねんなぁ~と思っただけに、鶴瓶がスーパー捜査官みたいなことして助けなくてもよかったのに・・・。
あと、スペインの刑事、アホすぎ(『24』でもこんなヤツおった)。

90分でCMタイムも作り安そうなこの映画の製作は、やっぱりTV屋の人やった。
日本もハリウッドもTV屋が大きな顔しとるんでしょうな。
一応、黒澤明オマージュやそうですが、去年の終わりからTV・映画でガンガンやってる日本のリメイク群と、この後控えてるなんかトンデモないことになってそうな『隠し砦の三悪人』に比べたら、まぁ及第点でしょう。


★★1/2

「ガチ☆ボーイ」 瀬川亮のガッチガチボディー

2008年03月11日 | 映画
これは試写会で見たかったなぁ~。
関西で活躍する映画評論家平野秀明氏が「この映画、めっちゃイイんで、佐藤隆太が学生プロレスをすること以外情報を入れないで下さい」と警告してくれてたんやけど、予告ん時、目をつぶって映像情報をシャットアウトできても、耳から「兄は新しい事が・・・」とか「ボクの記憶は~」とかいうセリフが聞こえてしもたわ!
なぜ五十嵐は写真ばっかり撮るんか? ひょっとしてカリスマブロガー??
メモばっかり取っとって、この人アホ? でもコイツ司法試験受かったんだよな~?
玉子王子のダジャレオモロイか? 笑いに飢えとんなぁ~。
なんでやろ?なんで??って、プロレス同好会の仲間と同じように五十嵐の奇行に「?はてな?」の気持ちを持って見たかったな~。
本編では始まって45分も病気の事、引っ張っとたんやで。
見終わってから、あらためて予告篇見たけど、五十嵐の覆面のデザインとかドロップキックまでネタバレしとったわ!
特報1では、全くネタバレなしのバージョンやったから、途中で大きく宣伝方針を変えたんやろなぁ~。
それと、あの肩車されてるポスター。
あれもあかんやろ!
あの笑顔は本編でのみ見せるもんで、宣伝材料として使わんとってほしかったわ~!!

一見魔裟斗似で、デビュー当初はボンバヘッドやって、凶暴系の俳優やと思った佐藤隆太が、『THE3名様』『海猿』『ローレライ』『7月24日通りのクリスマス』とかで舎弟系、イイ人系、オタクキャラを演じるようになってきたんやけど、この映画で見せたジャイアント馬場級のヒョロヒョロでガリガリのボディーは、これぞ学生プロレスっていう感じでまさに適役。
こんなへなちょこボディーは、作れと言われても作れる体やないよね~。
『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』では、打点の高いドロップキックを見せてくれてたんやけど、やっぱりアフロの頃とは違うんやね。
一方、体を作りこんできたと思われるのが敵役のシーラカンズ金村を演じた瀬川亮。
今の学生プロレスで人気なんは、こういうホスト紛いのキャラなんやろな~。
こっちは『超星神グランセイザー』では子供のヒーロー、NHK朝ドラ『ファイト』ではヒロイン本仮屋ユイカに恋心を抱かれるお兄さん、『金八』では金八を慕う教師と、今までとは真逆の役をやっとります。
プロレスはヒール(悪もん)のキャラが立つほど、ベビーフェイス(ええもん)が引き立つんやけど、それに相応しいふたりでしたわ。
試合はタッグマッチで余計ヒートアップしたな。
レフェリーワークも込みで、ええ試合やった。
残念なんは、学生プロレスの特徴である解説(宮川大輔が担当)が、ちっとも面白くなかったとこかな。
病気抜きで、プロレス映画としても十分イケてたから、病気の事知らんかったら、もっともっとエエ映画やと感じとったと思う。
東宝宣伝部のバカ!!


☆☆☆

「全然大丈夫」 バカとゴッホ!!

2008年03月05日 | 映画
“好きなもの”に囲まれて、“好きなこと”で生計たてて、“好きなもん”趣味のあう伴侶と巡り合う。
これって理想的なオタクの半生ですな。
その“好きなもの”の世間の認知度が低かったり浸透度が低かったりすると、その同士に出会う確立は低くなってしまうわけで、さらに見た目良しの異性と巡りあう可能性となると天文学的に恐ろしい確率となってしまい、その人が木村佳乃みたいな容姿であるなんてことはまさにファンタジーです。
この映画に出てくる木村佳乃以外の女性が、みなブスっぽいのは、そういう意味がこめられてるんではないかと思います。

で、主要キャラたちというのがこう。
●荒川良々・・・ホラー映画のプロップオタク。親と同居で依存しまくり。非正規雇用社員。このままだらだら年とりたい(父:蟹江敬三の影響)。好物は菓子。
●岡田義徳・・・たぶん映画オタク。親と同居してるが生活費くらいは入れてそう。正規社員。30歳を機にオタクを卒業、一般的な普通の生活を送ってみよかな~と思ってるっぽい(父は普通のサラリーマン?)。面食い。
●木村佳乃・・・かなり偏った嗜好の美術オタク。文学にも造詣が深い。たぶん東京の美大に入るために地方から上京。一人暮らし。現フリーター。好物竹輪(ハリセンボン箕輪の好物が油あげっていうのと似てる)。
●田中直樹・・・古美術マニア。一人暮らし。修復作業のフリーランスだが生活はしていけてる。ハーブティーなんか飲んでそう。
「憩いまくりたいの!」というナイスな造語を生み出した以上に、この4人の関係が素晴らしいんやが、これは加藤伸吉のマンガ「バカとゴッホ」に実によく似てるんやわ~。(木村佳乃の描く絵のタッチ含む)。
「パクリ!」と思うより、エエ具合にインスピレーションを受けてアレンジしたな~という感じ。
実家が古本屋っていうのも私の心を鷲掴みましたわ!
『ニンゲン合格』とか『我輩は主婦である』とか古本屋が出てくるだけでもう★1/2アップしちゃいます(『東京兄妹』に出てくる神田神保町の古本屋みたいなんはピンときません)。
この古本屋が「愛の貧乏脱出大作戦」的展開を見せるんやけど、その成功劇が繁盛店になることへ向かわず、実にこの映画らしい方向へ向かうとこもGOODです。


★★★1/2