モグリッチョのフィールドノート

八丈島の自然などを紹介しています。

ハチジョウクサイチゴ

2009年04月27日 | 植物
学名: Rubus nishimuranus
 
 
 
 シマミツバイチゴという別名でも呼ばれるキイチゴの仲間で、3月頃に白い花を咲かせたものが実をつけ赤く熟し始めています。八丈島の植物ガイドブックによると、このキイチゴはカジイチゴとクサイチゴのハイブリッドではないかと考えられているそうです。八丈島ではキイチゴの仲間の実を“アビ”と呼び、他のキイチゴの実の味がほんのりと甘いのに対し、本種の実は甘酸っぱいのでより美味しく感じます。ガキのころはよく食べましたよ。

 植物図鑑やガイドブックなどでは分布域に伊豆諸島と記載されているものがありますが、私が八丈島以外で確認したことがあるのは現在のところ三宅島のみです。私自身、大島、神津島、三宅島、八丈島と各島2年以上に亘って住んだことがあるのですが、大島や神津島では黄色いキイチゴの仲間の実は確認できたものの、ハチジョウクサイチゴは全く確認できませんでした。また、神津島にいたっては、長年暮らしている地元の方に「赤いキイチゴの実を見たことがありますか?」と伺ったところ、「見たことがない」との返事でした。昔は自生していたのかもしれませんが、現在では絶えてしまったか極端に数を減らしてしまっているのではないでしょうか? 三宅島のものについても確認できることはできるのですが、極めて局所的でした。この件について地元ダイビング・ショップ、スナッパーのオーナー:野田さんに話を伺ったところ、噴火後、数を減らしてしまったとのことでした。
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