Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

月夜

2007-06-28 | Weblog
くすぶっていた気持ちを何とか振り払いたくて、少し遠回りして帰った夜。
ざらざらして、気がたって、誠実とかそんなものがどこにしまわれてるのか、いまいち掴めないような帰り道。
田舎だから、外灯も不十分で、小さなコンビニの前には1、2台の車がボヤッと浮き上がって見える。
その隣には、真っ黒な林に、廃車になった数台の車、つぶれてしまった喫茶店。
ますます、僕の中のざらつきは冴えてしまう。
そんな外灯に照らされて、若いカップルが犬の散歩をしている。
恋人同士なのか、若い夫婦なのかは分からないが、仲睦まじく、お互いをしっかり意識し合いながら歩いているのが、よく分かる。
それを見たら、軽くなった。
ざらざらが、瞬間的に、どこかの空に飛んでいったような感覚で、僕は、ふっと、安心た。
僕に、足りないのは、そんな光景なのか?
温かいもの、暖かいもの。光のようなもの?
話をせずとも、何か通じ合っているような、繋がり。信頼できるもの?
そんなものが、あるのかどうなのか、疑問になりつつあった僕に、あのカップルは、何かを見せてくれたのか。
外灯は、ぼんやりながらも二人の絆のようなものも、照らし出していたのかもしれないな。
遠回りするのも、良いな。
オレンジ色の月は、二人、僕、健気な外灯を見下ろして
やはり、そんな一こまを照らしていた。
ざらついていた、月夜。
若い二人は、そんな月と僕のことなど、何も知らずに歩いていく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2007-06-28 | Weblog
自分を失うと、軌道修正に労力がかかる。
シンプルな仕組みなのに、複雑だと思いこみ何かを見失う。
そんな危険をはらんでいる昨今。呆れ果てるという一言に尽きる。
見失ったら、僅かにでも残っている自らの明かりでもって、
這ってでも探さなければならないのだと思う。

出来てるか? 僕は? 否。

見失うべきでない。
しっかり引き寄せて、地に足つけて離さないことだ。
でなければ、ほんの少しの波でさえ
危険なものになる。

自分をさらわれないように。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする