『で…コレはなんやねん。』
大谷はあたしの差し出した黒い物体を不思議そうに眺め指差した
『一応…カップケーキ…』
『カップケーキ?』
『みたいなもん?』
そう今日の調理実習の課題はカップケーキ。
のぶちゃんは中尾っち
千春ちゃんは鈴木君へ かいらしいカップケーキを作ってた。
同じ材料と同じオーブンで焼いたのに…
あたしのだけ こんな結果になってもてん。
実習前に『大谷。美味しいケーキ作ってくるからコーヒー奢って』
なんて大口叩いてたのに…
『ちびーっと失敗してもてん テヘっ♪』
言いつつ情けなくて涙でそうになる。
簡単なカップケーキもつくれんなんて女の子としてどうなんよ。
黒焦げのカップケーキは見るからに美味しくない。
こんなもん好きな人にあげるなんて…
『ん…けど食えん事ないし(笑)』
『えっ そんなに焦げてんのに…無理してくれんでも…』
取り上げようとしたのと同時に
大谷は 最期の一口をぱくりっと食べた。
『わっ…に…苦かったやんな…。』
『ん 別に うまかったでごちそうさん♪』
口の端をペロリと舐めながら大谷は笑った。
『う…うっ ありがとー食べてくれて…』
なんか泣き笑いしながらゆうたら
『…… まぁ 焦げてんのは愛嬌やし それに…』
『…?』
『オレの為にありがとな。』
きゅーんっ!!
にかっと笑う大谷に心臓つかまれた。
そんで次は 焦げんように気ぃつけよう
心でそう思ったあたしであった
END
わたしもカップケーキ作るから、
食べてくれへん?
もちろん大谷のために…
愛情いっぱい焦がしとくし(^^)
あのなオレ別に焦げたんが好きで
食べるっちゅう趣味があるんやないねん。
焦げてへんのが…
あっ小泉ちゃうねん
そーゆーいみやない
待て 小泉っ
(走り去る(