『おい 小泉…おまえ答案用紙の裏にナニ書いとんねん。ほんまいつもいつも…』
呼び出された職員室。
あたしは大谷先生の前に立ってた。
大谷先生はあたしの名前の書いてある答案用紙を
ばしっ!!!っと音させて机に叩きつける。
『ナニって見ての通りの…』
『見ての通りの?』
『先生とあたしの…恋愛小説…みたいなへへへへ♪』
『はぁ…オレは小説書くなとは言わん。けどこれはテスト用紙やぞ』
『裏やからええやんっ』
『裏やけど…それにここのこの文章が意味不明や』
大谷先生は1年の時からの担任。
腐れ縁というか クラス替えがあっても3年間ずっと担任や。
『あっちゃんにはわからんねん。乙女の気持ち』
『あっちゃんってゆうな。オレは仮にも担任様やぞ』
それより…
小泉進路はどうするんやって聞かれた。
結局 これで呼び出されたんやなって気が付いた。
『進学するも就職するんも決まってないんは小泉だけやぞ。なりたいもんとかないんか?』
『あーあえていうなら 大谷先生のお嫁さん』
ぼかっ!!!大谷先生は持っていた教科書を丸めてあたしの頭をどついた
『冗談は休み やすみゆえ あほ…今は真剣に』
『じょ う だ ん…。じょ う だ ん。』
わざと休み休み言葉を返すともう一回頭にげんこつが落ちてきた
あぁ わりと本気やねんけどな。
鈍感な担任様を軽く恨んだ。
END