『ほら またホッチキス止めんの曲っとるやないかいっ』
『…そんなん 別に止まってたらええやんっ』
『…そんなんやからオトコできひんねん。』
『はぁー?』
ただ今放課後。
ゴリからの命によって学級委員の仕事遂行中の凸凹コンビ。
今日も今日とて意味のない…。
いわゆる 言い掛かり(笑)
『せやからこうゆう風に(トントンと紙を整える)
して…きっちしすんが普通や。』
『うぬぬぬぬ…男がいちいち細かいねん。背が小さいとチビチビすんのかなぁ』
『なにおぅ…このでか女!!』
『あんたが小さいだけです。今や172は普通サイズやっ』
いや…
小泉リサさん。172は立派にデカイです。
『ふつうちゃうとおもうで…』
『とにかく あたしよりあんたがちっこ過ぎるねん、大体大谷って牛乳飲んでへんやろ』
牛乳のんでへんやろ?そういわれて
リサ担当分を とりあげてホッチキス止めしとった
大谷は そのプリントを落としそうになった。
『牛乳は…毎日飲んどる。』
『まいにち?えー どんくらい飲んどるん?』
『1本。とちょい…』
ちょいってどんなんやねんってリサは心の中でツッコミを入れる。
毎日 毎日飲んでて背が伸びんなんて…
なんて不憫
『そうゆう小泉は牛1頭か?』
『そうそう 牛のお乳に口付け…へんわっ 普通にコップに入れてる。』
『コップってビールのピッチャー?』
『ちゃう 普通のこんぐらいのコップ5杯。』
リサは大谷にコップのサイズを指で示した
(普通より大きめ?やんけと大谷は溜息ついた。)
『5杯?』
『うんっ 調子ええときはもっと飲むでっ』
大谷は目を見開く。
『5杯… 1日5杯で3日で15杯で1か月…31日としたら155杯』
『んーまぁ そうやんなぁ』
リサが適当に相槌を打つと大谷は頭を抱え込む。
『それを1年365日飲み続けると…』
『多分1800杯ぐらいやでっ』
『ちゃう 1825杯や。せんはっぴゃくにじゅうご…っておまえなぁ…』
大谷は抱えた頭をさらに下げて机に突っ伏した。
『どんだけ飲んだらええねんっ…。オレ…(ばたっ)』
『お…おおたにっ?』
『・・・・・』
『ちょ 倒れるんなら仕事終ってからにしてぇなぁ。おおたにっおおたにぃ』
そんな放課後のお話。
それはまだ付き合う前の凸凹コンビのお話。
end