『ちびちゃーん あっくーん どこー』
それは 敦哉くんが保育園の頃のお話。
家族と一緒に 遊園地に行った時の出来事
今まで おかあちゃんと手を繋いでたはずやのに
ちょっと目離した隙に 隣のお化け屋敷に紛れ込んでしもてん。
『おかぁちゃん…おかぁちゃんどこなん?』
真っ暗な道をトコトコ・・・。ちっこいんは歩いて進む。
曲がり角のところで おっきい影を発見して おかあちゃんやと確信して抱きついた
『おかぁちゃ・・・・』
くるりっ!!!
『誰や 抱きついてきたん うらめしやーーーーーーーー『ぎゃーーーーーーー!!!!!』』
振り向いたのは おかあちゃんやなく三角頭巾つけた怖い顔の人・・・。
驚いたあっくんは 走り出した。
『うわーーーーーーーー。』
どんっ!!!今度は おとうちゃんぐらいのちっこい人にぶつかった
今度こそと思って ぎゅーと抱きつくと…
『おとうちゃん こわいっ…『・・・うらめしやーーーーー』』
『ぎゃーーーーーーー!!』
『うらめしやー』
『ぎゃーーーーーーー』
それの繰り返しで あっくんは暗闇を逃げ回ってた。
いけどもいけども…おばけに遭遇しては 驚いて腰抜かしそうになって…
そんな繰り返し…。
そして とうとう あっくんは泣き出した。
『うぇー おかあちゃん おとうちゃん・・・うぇーーーーーん』
ちっこいあっくんは そのまま座り込んでしもた。
ぽかっ…
あっくんの頭を軽くどつく手…。
『こらっ あっくん…勝手にこんなところ入ったらあかんやろ?』
『お…おかぁーちゃん こわかったー うぇーーーーー』
『あんたは こんなん嫌いで怖いくせに』
『うぇー。 おとうちゃんは?』
『・・・・・・・無理。おとうちゃんは ここに入ってこれんねん。』
『なんで?』
おかあちゃんは ただ笑うしかなかった
end