『さ…しゃぶいっ!!!』
『おまえ薄着やから…『ぶっくしょんっ!!!』』
色気のないくしゃみひとつ(笑)
『女のするくしゃみとちゃうな(笑)』
『うっ…』
反論できひん
けど…
しゃーないやん。寒いもんっ
『あっ 自販機発見。大谷あったかいのん奢ってー』
『はぁーーー?なんでや』
『あたしこまかいのんないねん。』
『でかいのんもないくせして…』
『♪ふふふんっ』
大谷に130円貰ってコイン投入
そして…
『やっぱしここはあったかいウサ茶やんなぁ♪ポチっとなっ』
ご機嫌さんでボタンを押した
ら…
出てきたんはホットコーヒー
『えーーーー なんでぇーーーコーヒーなん?』
あたし絶対ウサ茶のボタン押したもん。
もしかして大谷が横からボタン押す…わけないよなぁ
コーヒーが苦手ってわけやないし飲むこともできる
けど今の気分はウサ茶やねん
『なんでなんーーーウサ茶だせーーーあかんならー130円返せコノヤロー』
コイン返却ボタンをガチャガチャしても
130円が戻ってくるわけでもない
せっかく大谷が奢ってくれたのに
『130円返せーーーー』
『小泉…なにしとんねん。』
『お…大谷っ』
『自販機とおしゃべりして楽しいん?』
『…だってぇー』
大谷に経緯を話すと 大笑いされた。
もーそんなに笑わんでもええやんかぁ…
大谷はふくれっ面のあたしを見ながら
『今回は特別。交換や』
って ウサ茶を買いなおしてくれた。
『あ…ありがとう でも…』
『ええから それかせってオレコーヒーのみたかってん(笑)』
大谷が買いなおしてくれたウサ茶はお茶やのに…
なんか甘い味がして温かくて
あたしを幸せな気分にしてくれた。
end
