扇風機捜索隊①

『扇風機…扇風機　おーいどこなーん（笑）』


今年も異常気象発令なんか…
日中の温度がめーーーっちゃ暑い。

早めのエアコン稼働
けど…　さすがに5月から連日稼働は体に悪い

っちゅー事で大谷と相談して
どこかにあるはずの扇風機を出そうと捜索

唯一ある押入れの中は
あたしが持ってきた荷物で占拠されてた。

『たしかここに入れててんけどなぁー』

ここに大谷と住み始めて約2年。

『あたしの荷物…増えたなぁ（笑）』


奥の方に仕舞われているであろう扇風機を出すために
手前においてある荷物を横にどかしたら…

懐かしいもんが目に飛び込んできた。

それは一冊のアルバム

『これ　こんなところに入れててんやーーなつかしぃー』


かたづけおよび探し物の鉄則
アルバムを見つけても一旦横に置いとけ!
手に取った瞬間時が止まる


で…


結局それを手に取って開いた。


『わぁーめっさ懐かしい♪』


独り言をつぶやく


ちょっとだけ　ちびーーっとだけ見てもええやんなぁー

1ページ…2ページ　
あたしは懐かしさに引き込まれてた。


★★★

『リサー扇風機あったかぁーーーー。』

『えっ　あーーー』

なかなかやってこない扇風機
もしかして見つからんかったんかと心配した(らしい)大谷

声を掛けられてあたしは我に返った。
時計見たら30分も経過していたみたいやった。

『あのなぁーーーおまえ何しとんねん（笑）』
『えーーっとー扇風機捜索』

『で　いま手にしとるんはなんや?』
『扇風機?『ちゃうやろっ　それどこに羽根ついてんねんっ』』


『ついて…へんなぁ　あれおっかしいなぁ』
『リサ…』

大谷のげんこつがあたしの頭に軽く飛んできた

『いたっ　暴力反対っ』
『えっ　ごめん。痛かっ…『へへん。大丈夫やでーー♪』』


あのなぁーなんて言いながらあたしの横に腰を下ろした大谷に
手に持っているアルバムを見せた。

『じゃーん。小泉リサJC(女子中学生)でーすっ!!』
『へーーー（笑）』

『なんなんその気のない　へーって　仮にも可愛い彼女の…』

『はいはい。で　そのかわいい彼女はどこにおんねん』

扇風機捜索隊2号大谷

その任務遂行を忘れ捜索隊1号リサとともにページをめくり始めた